米カリフォルニア州で2019年、農場を営む夫婦に飼われていたペットのロバが行方不明になった。懸命に捜索活動が行われたが痕跡も見つからず、夫婦はロバの発見を諦めるしかなかった。ところが今年の春、シカの群れに溶け込み、群れの一員として違和感なく過ごすロバが目撃された。夫婦は行方不明になったロバであると確信しており、「元気に暮らしていることが分かり、安心した」とコメントしているという。ニュースサイト『Bored Panda』などが伝えた。
米カリフォルニア州オーバーン市で農場を営むテリー・ドリューリーさん(Terrie Drewry)と夫デイヴィッド・ドリューリーさん(David Drewry)は2019年4月20日、ペットとして飼っていたロバ“ディーゼル(Diesel)”と一緒に、同州レイク郡の国立原生保護地域に指定されている「キャッシュ・クリーク・ウィルダネス(Cache Creek Wilderness)」へハイキングに出かけた。ゆっくりと自然に囲まれた場所を歩いていたが、ディーゼルが途中で何かに驚き、どこかへ走り去ってしまった。
テリーさんらは「恐らく、ピューマに驚いたのだと思います」と振り返っているが、当時はボランティアの協力を得ながらディーゼルの捜索を開始した。ドローンを駆使し、数週間にわたって捜索を続けたが、ディーゼルの痕跡すら掴めなかった。テリーさんたちは諦めるしかなく、ディーゼルがどこかで無事に過ごしていることを祈りながら、農場の動物たちの世話を続けた。
ところが約5年が経過した今年の春、狩猟のためにキャッシュ・クリーク・ウィルダネスを訪れたマックス・フェネルさん(Max Fennell)が、シカの仲間であるカリフォルニア・エルク(tule elk)の群れの中に1頭だけロバがいることに気がついた。群れの様子を撮影した動画には、離れた場所に10頭ほどのシカの群れが映っている。よく見ると、カメラの方を見つめるシカたちに交じって、1頭のロバが一緒にカメラへ視線を送っていた。
しばらくすると群れは方向転換して移動を始め、ロバも息を合わせたように同じ行動をしている。遠くへ走り去る時も、ロバはシカたちと同じペースで走っており、違和感なく群れに溶け込んでいた。
マックスさんがこの動画をInstagramに公開すると、不思議な光景に注目が集まり、テリーさんたちの目にも留まった。この地域に野生のロバが生息していないこともあって、映っていたロバがディーゼルであると確信したという。
「本当に素晴らしいです。やっとディーゼルに会えました。元気で幸せに暮らしていると分かり、ただただ安心しました。」
「シカとロバはまったく違う生き物ですが、上手く付き合っていく方法を学んで家族となったのですね。」
そのようにテリーさんは語っており、ディーゼルはシカたちを襲うコヨーテやピューマから群れを守っている可能性もあると考えている。
ディーゼルが行方不明になった後、新しいロバを飼い始めたテリーさんたちは、ディーゼルを連れて帰ることは考えていないという。「ディーゼルは完全に野生化しているので、捕まえるのは不可能に近いですよ」と話し、ディーゼルが元気に過ごし、一緒に過ごす家族が見つかったことを喜んでいる。
行方不明になった当時、ディーゼルは2歳だったため、現在は8歳になっている。ロバは30~40年生きるそうで、「ディーゼルはシカたちに育ててもらい、群れの中で過ごしているのです」とテリーさんはこれまでのディーゼルの日々に思いを馳せた。
このニュースを見た人々からは、「無理に連れて帰ろうとしない対応が素敵」「なんて素晴らしいストーリーなの」「今後も見守っていきたいね」「名前を呼んで、ロバが反応するのか見てみたい」「ロバはきっと最高の人生を送っているよ」といったコメントが寄せられた。
ちなみに今年4月には、数年前に行方不明となっていたハスキー犬が、クマの親子と森の中で暮らしていた様子を捉えた映像が注目を集めていた。
この投稿をInstagramで見る Max Fennell(@maxfennell)がシェアした投稿
画像は『Max Fennell Instagram「Probably one of my wildest hunting trips to date.」』『LA.LV「На Камчатке пес ушел в лес, чтобы жить с медведями」』『Joao Leomi Silva Nunes Facebook「24/01/2013 15h40 - Atualizado em 24/01/2013 17h36」』『CBC.ca 「Prickles the sheep was sheared for 1st time in 7 years, and ‘she took it very well’」(Alice Gray/Alice Bennett Photography)』より
(TechinsightJapan編集部 iruy)
米カリフォルニア州オーバーン市で農場を営むテリー・ドリューリーさん(Terrie Drewry)と夫デイヴィッド・ドリューリーさん(David Drewry)は2019年4月20日、ペットとして飼っていたロバ“ディーゼル(Diesel)”と一緒に、同州レイク郡の国立原生保護地域に指定されている「キャッシュ・クリーク・ウィルダネス(Cache Creek Wilderness)」へハイキングに出かけた。ゆっくりと自然に囲まれた場所を歩いていたが、ディーゼルが途中で何かに驚き、どこかへ走り去ってしまった。
テリーさんらは「恐らく、ピューマに驚いたのだと思います」と振り返っているが、当時はボランティアの協力を得ながらディーゼルの捜索を開始した。ドローンを駆使し、数週間にわたって捜索を続けたが、ディーゼルの痕跡すら掴めなかった。テリーさんたちは諦めるしかなく、ディーゼルがどこかで無事に過ごしていることを祈りながら、農場の動物たちの世話を続けた。
ところが約5年が経過した今年の春、狩猟のためにキャッシュ・クリーク・ウィルダネスを訪れたマックス・フェネルさん(Max Fennell)が、シカの仲間であるカリフォルニア・エルク(tule elk)の群れの中に1頭だけロバがいることに気がついた。群れの様子を撮影した動画には、離れた場所に10頭ほどのシカの群れが映っている。よく見ると、カメラの方を見つめるシカたちに交じって、1頭のロバが一緒にカメラへ視線を送っていた。
しばらくすると群れは方向転換して移動を始め、ロバも息を合わせたように同じ行動をしている。遠くへ走り去る時も、ロバはシカたちと同じペースで走っており、違和感なく群れに溶け込んでいた。
マックスさんがこの動画をInstagramに公開すると、不思議な光景に注目が集まり、テリーさんたちの目にも留まった。この地域に野生のロバが生息していないこともあって、映っていたロバがディーゼルであると確信したという。
「本当に素晴らしいです。やっとディーゼルに会えました。元気で幸せに暮らしていると分かり、ただただ安心しました。」
「シカとロバはまったく違う生き物ですが、上手く付き合っていく方法を学んで家族となったのですね。」
そのようにテリーさんは語っており、ディーゼルはシカたちを襲うコヨーテやピューマから群れを守っている可能性もあると考えている。
ディーゼルが行方不明になった後、新しいロバを飼い始めたテリーさんたちは、ディーゼルを連れて帰ることは考えていないという。「ディーゼルは完全に野生化しているので、捕まえるのは不可能に近いですよ」と話し、ディーゼルが元気に過ごし、一緒に過ごす家族が見つかったことを喜んでいる。
行方不明になった当時、ディーゼルは2歳だったため、現在は8歳になっている。ロバは30~40年生きるそうで、「ディーゼルはシカたちに育ててもらい、群れの中で過ごしているのです」とテリーさんはこれまでのディーゼルの日々に思いを馳せた。
このニュースを見た人々からは、「無理に連れて帰ろうとしない対応が素敵」「なんて素晴らしいストーリーなの」「今後も見守っていきたいね」「名前を呼んで、ロバが反応するのか見てみたい」「ロバはきっと最高の人生を送っているよ」といったコメントが寄せられた。
ちなみに今年4月には、数年前に行方不明となっていたハスキー犬が、クマの親子と森の中で暮らしていた様子を捉えた映像が注目を集めていた。
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画像は『Max Fennell Instagram「Probably one of my wildest hunting trips to date.」』『LA.LV「На Камчатке пес ушел в лес, чтобы жить с медведями」』『Joao Leomi Silva Nunes Facebook「24/01/2013 15h40 - Atualizado em 24/01/2013 17h36」』『CBC.ca 「Prickles the sheep was sheared for 1st time in 7 years, and ‘she took it very well’」(Alice Gray/Alice Bennett Photography)』より
(TechinsightJapan編集部 iruy)