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【海外発!Breaking News】85.9キロのマラソン完走後、ランニングウェア姿で息子の結婚式に駆けつけた66歳男性(南ア)<動画あり>

TechinsightJapan 2024年6月23日 10時34分

南アフリカの都市ダーバンで9日、“世界最古のウルトラマラソン”と言われる「コムラッズマラソン(Comrades Marathon)」が開催された。1921年から始まったコムラッズマラソンで97回目となる今年は、世界各国から1万8千人以上が参加した。ダーバンとピーターマリッツバーグの間を走る片道コースで1年ごとに方向は変わるが、今年はダーバンからスタートし、距離は過去最短の85.9キロとなった。このマラソンを完走するだけでもかなりの体力を使うが、参加したアンバー・オマールさん(Anver Omar、66)は完走後、着替える暇もなくそのまま息子の結婚式に出席したという。南アフリカのニュースメディア『IOL』などが伝えている。

アンバー・オマールさんが「コムラッズマラソン」に参加するのは、今年で13回目だ。彼は南アフリカ最大の都市ヨハネスブルグで生まれ、3歳で家族とともにイギリスへ移住した。歯科医として働き、引退した現在はロンドン北西部に住んでいるが、ダーバンに家があるそうだ。そんな中、オーストラリアに住むオマールさんの三男が結婚することになった。しかし、オマールさんの家族は別々の国で生活しているため、全員が結婚式に出席できるよう調整するのは難しかった。今回、オマールさんがコムラッズマラソンへの参加が決定し、ダーバンに住む家族や友人全員が集まることができると分かり、結婚式も同じ日にダーバンで行うことにしたそうだ。

オマールさんはこの日のためにトレーニングを重ね、ダーバンとイギリスで行われた予選レースに参加した。そして6月2日、オマールさんと妻のビルキッシュさんは南アフリカに到着し、最終的な調整を行い、9日の本番に挑んだ。

朝5時半からスタートするマラソンだが、コムラッズ(Comrades:同志)という名前の通り、厳しい予選を勝ち抜いて出場するランナーたちは、スタート時点で競技者としてお互いを尊敬し、走るという共通の目的に同志として団結できるそうだ。スタート前は南アフリカ国歌などが流れ、参加者たちの気持ちを盛り上げる。南アフリカ人として参加するオマールさんも、「スタートはユニークで、素晴らしい経験だ。国歌斉唱とみんなの応援はいつも感動的です」と話している。妻のビルキッシュさんは30~40キロの地点で応援していたが、結婚式に間に合うようオマールさんを見届けると急いで結婚式場に駆けつけた。ゴールまで25キロとなったあたりが「一番辛かった」と明かすオマールさんは、11時間28分で見事完走した。しかしオマールさんの疾走は、ここで終わらなかった。

三男の結婚式場だったダーバンにあるレストランは、午後5時半からゲストが集まり始めた。オマールさんの予定では結婚式が始まるまでに出席できるはずだったが、完走に予想以上の時間がかかり、さらにゴールのピーターマリッツバーグからダーバンまでの渋滞を計算に入れていなかった。家に帰ってシャワーを浴び、着替えてから行くつもりだったが、それも無理と悟ったオマールさんは直接向かうことにし、午後8時45分にレストランへ到着した。

オマールさんは、ゲストたちが作った花道を笑顔で歩き、新郎新婦のもとへと駆けつけた。オマールさんを抱きしめた新婦は、南アフリカの英字紙『Post』の取材に応じ、「私には最高の義父がいます。あんなに大変なレースを完走したのに、結婚式に駆けつけてくれました」と喜びのコメントを残した。



「デザートの時間にすら間に合わなかったが、家族や友人たちが温かく迎えてくれた」と笑うオマールさんは、メダルを首から下げて、ゼッケンを付けたランニング姿のまま新郎新婦や妻ビルキッシュさんと記念写真に納まった。思い出に残るマラソンと結婚式を終えたオマールさんは、「来年も参加する」という意気込みを残して6月10日にロンドンへ戻っていった。

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画像は『Seen South Africa Instagram「Comrades to son’s wedding」』『IOL 「Dad arrives at son’s wedding in running gear after Comrades」』『USA TODAY 「A Marine heroically crawled to the finish line of the Boston Marathon and it was awesome」』『BBC 「Fridge-carrying marathon runner stopped by police」(Daniel Fairbrother)』『Metro 「Hungarian couples compete in wife-carrying race」(Pictures: Reuters)』より
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)

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