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【海外発!Breaking News】タバコの吸いすぎが原因か 気管内に長さ5センチの毛が生えた男性(オーストリア)

TechinsightJapan 2024年6月29日 16時15分

このほどオーストリアの医師らが、米医学ジャーナル誌にある男性患者の症例を報告したところ注目を集めている。男性はかなりの愛煙家だったが、気管の内側に毛が生えるようになり、それが14年も続いたという。米ニュースメディア『New York Post』などが伝えた。

米医学ジャーナル誌『アメリカン・ジャーナル・オブ・ケース・リポーツ(American Journal of Case Reports)』で今月18日、52歳のオーストリア在住の男性の症例が報告され、多くの人を驚かせている。男性は10歳の頃に海で溺れかけ、呼吸を安定させるために気管切開が施された。約3年半後に気管孔は閉じられたが、5日後にその部位が細菌感染による壊死性組織損傷を起こしてしまい、再度切開して壊死組織を取り除いた後、自身の耳介軟骨と皮膚を移植する手術が行われたという。

その後、20歳の頃からタバコを嗜むようになった男性は、一日に1箱ほど喫煙していたそうだ。しかし35歳を迎えた2007年、夜間に息苦しさを感じて大きないびきをかくようになり、慢性的な咳に悩まされるようになった。男性は病院で気管支鏡検査を受けたところ、気管内に炎症が起きており、10歳で気管切開した箇所に数本の毛が生えていると診断された。

この時、医師は毛を取り除く処置を行っており症状は治まったようだが、その後も気管内に再び毛が生え始め、そのたびに病院で抜いてもらわなければならなかった。男性の気管内にはおよそ5センチの毛が6~9本ほど生えており、一部が口の中まで達していたこともあったそうで、抜いてはまた生えて病院に行くという生活が14年も続いたという。



そして2022年に男性は喫煙をやめ、内視鏡を使った毛の根元を焼く治療法である「アルゴンプラズマ凝固法」を受け、翌年に再び同様の治療を受けたところ、発毛が完全になくなったそうだ。男性を治療した医療チームは、この症例について喫煙が引き金になったと考えており、このように述べている。

「この症例は、喫煙習慣によって気管内を刺激し、発毛を誘発したという仮説が立てられます。もちろんこのような症例は非常に稀であり、仮説を完全に証明することはできません。しかし我々は、治療の一環として確実に禁煙が功を奏したと考えています。注目すべき点は男性患者が禁煙した後、胸腔内外の気流が大幅に改善されたことにあります。」

同医療チームは男性の喫煙習慣が気管内の組織に炎症を起こし、幹細胞を毛包に変化させて毛の成長を促すようになったのではないかとみているようだ。

画像は『New York Post 「Bizarre smoking side effect revealed in unusual case study」(American Journal of Case Reports)』より
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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