イギリス人の男性は今から3年前、スペインのリゾート地イビサ島で休暇を楽しんでいたところ、毒グモに右手を噛まれた。男性はその後、手指が壊死して真っ黒に変色。指の一部を切断せざるを得なかった。夢のような休暇から一転、悪夢に突き落とされた男性の悲劇を、英ニュースメディア『The Mirror』が伝えた。
英ウェールズ南部マーサー・ティドビル出身のトム・ブッシュさん(Tom Bush)は約3年前、スペインの人気リゾート地であるイビサ島を友人らと一緒に訪れた。
イビサ島は島全体が世界遺産に登録されているだけでなく、パーティーアイランドとしても知られており、19歳だったトムさんは当時、昼は海辺でくつろぎ、夜はナイトライフを楽しむという誰もが羨むような休暇を謳歌していた。
ところが2021年7月1日、友人と一緒に日の入りを見ようとしたトムさんは、海辺のお気に入りの場所である「カフェ・マンボ(Cafe Mambo)」の近くで悲劇に襲われた。
トムさんは「岩の上に手をのせていた時だった。何かチクリとするのを感じてね。でもその後は飲みに出かけてしまい、寝たのは午後11時前だった」と、その時は特に気にも留めなかったことを明かし、このように続けた。
「午前4時のこと、手が燃えているような感覚に襲われて目が覚めてね。手がパンパンに腫れて青紫色になり、パニックに陥った。それで友達を起こしたところ、みんなが落ち着きを失いパニックになってしまった。開店時間に合わせて薬局に行ってみると、『今すぐ病院に行くように』と言われたよ。」
実はトムさんが日の入りを見ている間、毒グモに噛まれていた。スペインの健康保険紹介サイト『Sanitas Health Plan Spain』によると、同国には6種の有毒グモが生息しており、咬傷による死者が出たことはないものの、クロゴケグモ(ブラックウィドウ)とドクイトグモの2種には最も注意が必要だという。
トムさんを噛んだ種の特定はできていないそうだが、本人は病院での様子を次のように述べていた。
「スペインで毒グモに噛まれるというのは珍しくてね。医師たちは当初、何が起きているのかよく分かっていないようだった。ただ右手の人差し指、中指、小指の先端は組織が腐る壊死を起こして黒く変色し、そのうち腐ってしまったよ。」
医師は当時、手指を洗浄するもすぐには切断せず、「できるだけ指を残せるように」と注意深く経過観察していたそうで、トムさんは「指が感染症に罹らないように、自宅に2~3か月間、看護師が来てくれた」と明かしている。
そしてある日、医師が望んだ通りに壊死した手指3本のうち1本の先端がポロリと落ち、それから2~3か月を経てやっと、医師は壊死部分を見極めて切除したという。
現在の右手は、人差し指と中指が第2関節の位置で切断されており、小指は通常よりも少し短い状態にあるそうで、トムさんは自身の経験から次のように注意喚起した。
「これからイビサ島に行く観光客には、毒グモに注意して欲しい。そしてもし何かおかしいと感じたらすぐ、医師の診察を受けることだ。もし自分が病院に行くのが遅れていたら、指3本の切除だけでは済まなかったかもしれないからね。それに保険に入っておくことを勧めるよ。」
ちなみに今月9日にはブラジルで、レストランで食事中だった男性が毒グモ、または毒を持つ昆虫に脚を噛まれ、5日後に死亡した。男性に異変が現れたのは翌日のことで、ふくらはぎが黒く変色したという。
画像は『The Mirror 「EXCLUSIVE: Brit has fingers amputated after shocking spider bite on holiday in Ibiza」(Image: Rowan Griffiths / Daily Mirror)』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)
英ウェールズ南部マーサー・ティドビル出身のトム・ブッシュさん(Tom Bush)は約3年前、スペインの人気リゾート地であるイビサ島を友人らと一緒に訪れた。
イビサ島は島全体が世界遺産に登録されているだけでなく、パーティーアイランドとしても知られており、19歳だったトムさんは当時、昼は海辺でくつろぎ、夜はナイトライフを楽しむという誰もが羨むような休暇を謳歌していた。
ところが2021年7月1日、友人と一緒に日の入りを見ようとしたトムさんは、海辺のお気に入りの場所である「カフェ・マンボ(Cafe Mambo)」の近くで悲劇に襲われた。
トムさんは「岩の上に手をのせていた時だった。何かチクリとするのを感じてね。でもその後は飲みに出かけてしまい、寝たのは午後11時前だった」と、その時は特に気にも留めなかったことを明かし、このように続けた。
「午前4時のこと、手が燃えているような感覚に襲われて目が覚めてね。手がパンパンに腫れて青紫色になり、パニックに陥った。それで友達を起こしたところ、みんなが落ち着きを失いパニックになってしまった。開店時間に合わせて薬局に行ってみると、『今すぐ病院に行くように』と言われたよ。」
実はトムさんが日の入りを見ている間、毒グモに噛まれていた。スペインの健康保険紹介サイト『Sanitas Health Plan Spain』によると、同国には6種の有毒グモが生息しており、咬傷による死者が出たことはないものの、クロゴケグモ(ブラックウィドウ)とドクイトグモの2種には最も注意が必要だという。
トムさんを噛んだ種の特定はできていないそうだが、本人は病院での様子を次のように述べていた。
「スペインで毒グモに噛まれるというのは珍しくてね。医師たちは当初、何が起きているのかよく分かっていないようだった。ただ右手の人差し指、中指、小指の先端は組織が腐る壊死を起こして黒く変色し、そのうち腐ってしまったよ。」
医師は当時、手指を洗浄するもすぐには切断せず、「できるだけ指を残せるように」と注意深く経過観察していたそうで、トムさんは「指が感染症に罹らないように、自宅に2~3か月間、看護師が来てくれた」と明かしている。
そしてある日、医師が望んだ通りに壊死した手指3本のうち1本の先端がポロリと落ち、それから2~3か月を経てやっと、医師は壊死部分を見極めて切除したという。
現在の右手は、人差し指と中指が第2関節の位置で切断されており、小指は通常よりも少し短い状態にあるそうで、トムさんは自身の経験から次のように注意喚起した。
「これからイビサ島に行く観光客には、毒グモに注意して欲しい。そしてもし何かおかしいと感じたらすぐ、医師の診察を受けることだ。もし自分が病院に行くのが遅れていたら、指3本の切除だけでは済まなかったかもしれないからね。それに保険に入っておくことを勧めるよ。」
ちなみに今月9日にはブラジルで、レストランで食事中だった男性が毒グモ、または毒を持つ昆虫に脚を噛まれ、5日後に死亡した。男性に異変が現れたのは翌日のことで、ふくらはぎが黒く変色したという。
画像は『The Mirror 「EXCLUSIVE: Brit has fingers amputated after shocking spider bite on holiday in Ibiza」(Image: Rowan Griffiths / Daily Mirror)』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)