米ジョージア州のある町の線路脇で今月、大きなポスターを持って立っている少年が目撃された。紙面には黒いペンで大きく「ママを埋葬したい。どうか助けて欲しい!」と書かれており、多くの人の心を動かした。同州のニュースメディア『11Alive』などが伝えた。
ジョージア州リンデールの小さな町に住んでいたシャノン・マウントさん(Shannon Mount、45)は今月8日、突然心停止を起こし、恋人のビリー・アップトンさん(Billy Upton)がその場で心肺蘇生法を行った。
そして救急隊が到着すると蘇生に成功し、シャノンさんは病院に搬送されて生命維持装置に繋がれた。ところがその後、容体は回復することはなく、18日に病院で死亡が確認された。
シャノンさんは保険に加入しておらず、一緒に暮らしていた息子ケイデン・イーリー君(Kayden Ely、11)は途方に暮れた。そこでケイデン君の従姉であるジェニファーさん(Jennifer)がまず、葬儀代などを工面するためクラウドファンディングサイト「GoFundMe」に専用ページを立ち上げた。また、町中でホットドッグやドリンクを販売し、募金箱の設置も行った。
一方でケイデン君はというと、町の線路のそばに2日間立ち「ママを埋葬したい。どうか助けて欲しい」と書いたポスターを掲げ、寄付を呼びかけた。
当時の写真を見ると、黒のTシャツに緑の半ズボン、白のスリッパという格好のケイデン君が大きなポスターを持っているのが分かり、11歳の少年の噂が小さな町で拡散するのにさほど時間はかからなかった。
ジョージア州のニュースメディア『11Alive』のジャーナリスト、ケイトリン・ロスさん(Kaitlyn Ross)によると、ケイデン君の行動は多くの人の心を動かしたようで、シャノンさんの墓地は親切な人によって寄贈され、葬儀場には「葬儀代を全額負担したい」と電話をかけてくる人が相次いだという。
また「GoFundMe」には、目標額約108万円(7100ドル)のところ、日本時間25日の時点で約1171万円(7万6811ドル)が集まっており、葬儀は27日に予定されている。
さらにケイデン君は、後見人となったジェニファーさんと一緒に暮らし始めており、ジェニファーさんは「余ったお金は全てケイデンの将来に使う」と約束。サイトの中で次のように綴っていた。
「寄付をしてくれた人、ありがとう…。ケイデンの叔母ジェシカ・ディヴィス(Jessica Davis)と私は、あの子が同年齢の子供たちが楽しんでいるスポーツやキャンプなどができるようにしっかりと見守っていくわ…。」
「実は私たちは今日、彼をスーパーマーケットチェーン『ウォルマート』に連れて行き、ベッドセットや必要なものを数点購入したの。そして店を後にした時、叔母がケイデンに『あなたはどうしてそんなに嬉しそうなの?』と尋ねたところ、あの子はこう答えたの。」
「『僕とママはお金があまりなかったからね。僕たちは貧乏だった。だからこんなものを買ったことがなかったんだよ』とね。でもケイデンが購入したのは、ベッドセットと歯ブラシと枕カバーだけだったの。それなのにあの子はとても感謝していた。みんな、彼を笑顔にしてくれて本当にありがとう。」
なおネットの死亡記事によると、シャノンさんは祖父母に育てられたそうで、10歳までは2人を実の親だと信じていたという。独立してからは5人の子供の親権を維持することに苦労していたが、ケイデン君の親権は決して諦めず、どんなに人生が大変な時でも子供たちのことを心から愛していたそうだ。
そしてこのニュースには、次のようなコメントが寄せられた。
「心が痛む。私も9歳で母を失い、人生が変わった。彼がたくさんの支援を受けて、経済的な重荷を背負わずに済むように祈っている。」
「悲しいことに、貧しさゆえ愛する人を埋葬できない人はたくさんいる。困難な時代になったものだ。」
「11歳で母を亡くすなんてかわいそうに。彼が困難を乗り越え、強くなれるように願っているよ。」
「この子は素晴らしい。GoFundMeで寄付をしたよ。」
ちなみに今年4月にも米アラバマ州で、母を亡くした7歳の女児が「ママの墓石を買いたい」とレモネードスタンドを始め、地域の人たちの協力で大きな成功を収めていた。
画像は『New York Post 「Georgia boy stands next to railroad tracks with sign to raise money for mother’s funeral: ‘Please help bury my Mama!’」(Aubrey Tucker / Facebook)(Rajeshkumar Miniyar / Facebook)(Shannon Mount / Facebook)』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)
ジョージア州リンデールの小さな町に住んでいたシャノン・マウントさん(Shannon Mount、45)は今月8日、突然心停止を起こし、恋人のビリー・アップトンさん(Billy Upton)がその場で心肺蘇生法を行った。
そして救急隊が到着すると蘇生に成功し、シャノンさんは病院に搬送されて生命維持装置に繋がれた。ところがその後、容体は回復することはなく、18日に病院で死亡が確認された。
シャノンさんは保険に加入しておらず、一緒に暮らしていた息子ケイデン・イーリー君(Kayden Ely、11)は途方に暮れた。そこでケイデン君の従姉であるジェニファーさん(Jennifer)がまず、葬儀代などを工面するためクラウドファンディングサイト「GoFundMe」に専用ページを立ち上げた。また、町中でホットドッグやドリンクを販売し、募金箱の設置も行った。
一方でケイデン君はというと、町の線路のそばに2日間立ち「ママを埋葬したい。どうか助けて欲しい」と書いたポスターを掲げ、寄付を呼びかけた。
当時の写真を見ると、黒のTシャツに緑の半ズボン、白のスリッパという格好のケイデン君が大きなポスターを持っているのが分かり、11歳の少年の噂が小さな町で拡散するのにさほど時間はかからなかった。
ジョージア州のニュースメディア『11Alive』のジャーナリスト、ケイトリン・ロスさん(Kaitlyn Ross)によると、ケイデン君の行動は多くの人の心を動かしたようで、シャノンさんの墓地は親切な人によって寄贈され、葬儀場には「葬儀代を全額負担したい」と電話をかけてくる人が相次いだという。
また「GoFundMe」には、目標額約108万円(7100ドル)のところ、日本時間25日の時点で約1171万円(7万6811ドル)が集まっており、葬儀は27日に予定されている。
さらにケイデン君は、後見人となったジェニファーさんと一緒に暮らし始めており、ジェニファーさんは「余ったお金は全てケイデンの将来に使う」と約束。サイトの中で次のように綴っていた。
「寄付をしてくれた人、ありがとう…。ケイデンの叔母ジェシカ・ディヴィス(Jessica Davis)と私は、あの子が同年齢の子供たちが楽しんでいるスポーツやキャンプなどができるようにしっかりと見守っていくわ…。」
「実は私たちは今日、彼をスーパーマーケットチェーン『ウォルマート』に連れて行き、ベッドセットや必要なものを数点購入したの。そして店を後にした時、叔母がケイデンに『あなたはどうしてそんなに嬉しそうなの?』と尋ねたところ、あの子はこう答えたの。」
「『僕とママはお金があまりなかったからね。僕たちは貧乏だった。だからこんなものを買ったことがなかったんだよ』とね。でもケイデンが購入したのは、ベッドセットと歯ブラシと枕カバーだけだったの。それなのにあの子はとても感謝していた。みんな、彼を笑顔にしてくれて本当にありがとう。」
なおネットの死亡記事によると、シャノンさんは祖父母に育てられたそうで、10歳までは2人を実の親だと信じていたという。独立してからは5人の子供の親権を維持することに苦労していたが、ケイデン君の親権は決して諦めず、どんなに人生が大変な時でも子供たちのことを心から愛していたそうだ。
そしてこのニュースには、次のようなコメントが寄せられた。
「心が痛む。私も9歳で母を失い、人生が変わった。彼がたくさんの支援を受けて、経済的な重荷を背負わずに済むように祈っている。」
「悲しいことに、貧しさゆえ愛する人を埋葬できない人はたくさんいる。困難な時代になったものだ。」
「11歳で母を亡くすなんてかわいそうに。彼が困難を乗り越え、強くなれるように願っているよ。」
「この子は素晴らしい。GoFundMeで寄付をしたよ。」
ちなみに今年4月にも米アラバマ州で、母を亡くした7歳の女児が「ママの墓石を買いたい」とレモネードスタンドを始め、地域の人たちの協力で大きな成功を収めていた。
画像は『New York Post 「Georgia boy stands next to railroad tracks with sign to raise money for mother’s funeral: ‘Please help bury my Mama!’」(Aubrey Tucker / Facebook)(Rajeshkumar Miniyar / Facebook)(Shannon Mount / Facebook)』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)