米カンザス州にある大学病院の産科が、11か月間に看護師16人が妊娠したことを公表した。この病院に入院している妊婦たちは、複数の看護師が大きなお腹を抱えていることに驚きつつも、同じ経験を共有している看護師がそばにいることで安心して出産に臨んでいるという。米ニュースメディア『Good Morning America』などが伝えた。
11か月間で産科に勤める看護師16人が妊娠したのは、米カンザス州の大学病院「カンザス大学ヘルスシステム(The University of Kansas Health System)」に属する「オレイサ・メディカルセンター(Olathe Medical Center)」だ。
公開された写真には、すでに出産を終え、生まれたばかりの我が子を抱える4人の看護師と、お腹が大きく膨らんだ12人の看護師が横一列に並ぶ姿が写っている。同メディカルセンターでは8人、または11人が同じタイミングで妊娠したことがあったが、16人というのはこれまでで最大の人数となった。
妊娠中の看護師の1人であるベサニー・ウォルターズさん(Bethany Walters)は、多くの同僚と一緒に妊娠期間を過ごせることを「最高に楽しいですよ」と語る。ベサニーさんは、「今回妊娠したスタッフは本当に大勢いて、仕事以外でも親しい友人が多いんです。仕事中も一緒に妊娠生活を送れますし、子どもたち同士が友達になれるので本当に楽しいです」と喜んでいる。
2人目の子どもを妊娠中のベサニーさんは、入院している妊婦たちから「あなたも?」とよく声をかけられるそうで、「妊娠中の看護師がたくさんいることに、やっぱりみなさん気付くんですよね」と笑って話す。
大きなお腹を抱えて働くベサニーさんは、「入院している妊婦さんたちとまさに同じ経験をしているので、妊婦さんたちとの絆が深まりますし、良いことですね」と、自身の仕事にもプラスになっていることを明かした。
ベサニーさんと同じく、第2子を妊娠した看護師のタバサ・クロスさん(Tabitha Cross)は、「私たちが妊娠しているおかげか、親近感をもってくれているようで、入院している妊婦さんたちは聞きにくいことも質問してくれます。妊娠している看護師がいると、少しは安心できるのでしょうね」と話している。
ただ、一度に16人の看護師が妊娠すると、人手不足が原因で仕事に影響が出てしまうのではないかと心配になってしまうが、同部署には105人のスタッフが在籍しており、出産予定日がややずれていることもあって、お互いに助け合いながら乗り切っているそうだ。
なお過去にも、米ミズーリ州にある小児病院のNICUでは一年で看護師36人が出産したり、米カンザス州の小学校では教師7人が同時期に妊婦になっていた。
そういった同時期に妊娠するケースは、あまりのタイミングの良さに「職場で飲んでいる水に何か入っていたんじゃないの?」と疑う声もあがっている。
このことについて、米ニューヨーク州の「マウント・サイナイ病院(Mount Sinai Hospital)」で周産期医療部門ディレクターを務めるジョアン・ストーン医師(Joanne Stone)は、「同年代の人たちが、同じような経験をしていることによるものが大きいでしょう。周りの人が妊娠して上手く乗り越えているのを見ていることで、影響を受けているのだと思います。医学的な理由というよりは、雰囲気によるものですよ」と説明する。
ジョアン医師は「残念ながら、妊娠を快く思わない職場もあります」と実態を話しながらも、今回のようなべビーブームは、妊産婦にポジティブな職場環境を提供するという点で「雇用主が正しいことをしている証であることが多い」と述べており、このように続けた。
「同じ立場の人からサポートを受け、気持ちを分かち合い、理解してもらえるのは素晴らしいことです。疲れたり少し休みたい時に、申し訳ない気持ちにならずに済みます。みんなが理解してくれますし、前向きな気持ちになりますよね。」
画像は『Good Morning America 「Labor and delivery unit experiences baby boom among its own staff」(The University of Kansas Health System)』より
(TechinsightJapan編集部 iruy)
11か月間で産科に勤める看護師16人が妊娠したのは、米カンザス州の大学病院「カンザス大学ヘルスシステム(The University of Kansas Health System)」に属する「オレイサ・メディカルセンター(Olathe Medical Center)」だ。
公開された写真には、すでに出産を終え、生まれたばかりの我が子を抱える4人の看護師と、お腹が大きく膨らんだ12人の看護師が横一列に並ぶ姿が写っている。同メディカルセンターでは8人、または11人が同じタイミングで妊娠したことがあったが、16人というのはこれまでで最大の人数となった。
妊娠中の看護師の1人であるベサニー・ウォルターズさん(Bethany Walters)は、多くの同僚と一緒に妊娠期間を過ごせることを「最高に楽しいですよ」と語る。ベサニーさんは、「今回妊娠したスタッフは本当に大勢いて、仕事以外でも親しい友人が多いんです。仕事中も一緒に妊娠生活を送れますし、子どもたち同士が友達になれるので本当に楽しいです」と喜んでいる。
2人目の子どもを妊娠中のベサニーさんは、入院している妊婦たちから「あなたも?」とよく声をかけられるそうで、「妊娠中の看護師がたくさんいることに、やっぱりみなさん気付くんですよね」と笑って話す。
大きなお腹を抱えて働くベサニーさんは、「入院している妊婦さんたちとまさに同じ経験をしているので、妊婦さんたちとの絆が深まりますし、良いことですね」と、自身の仕事にもプラスになっていることを明かした。
ベサニーさんと同じく、第2子を妊娠した看護師のタバサ・クロスさん(Tabitha Cross)は、「私たちが妊娠しているおかげか、親近感をもってくれているようで、入院している妊婦さんたちは聞きにくいことも質問してくれます。妊娠している看護師がいると、少しは安心できるのでしょうね」と話している。
ただ、一度に16人の看護師が妊娠すると、人手不足が原因で仕事に影響が出てしまうのではないかと心配になってしまうが、同部署には105人のスタッフが在籍しており、出産予定日がややずれていることもあって、お互いに助け合いながら乗り切っているそうだ。
なお過去にも、米ミズーリ州にある小児病院のNICUでは一年で看護師36人が出産したり、米カンザス州の小学校では教師7人が同時期に妊婦になっていた。
そういった同時期に妊娠するケースは、あまりのタイミングの良さに「職場で飲んでいる水に何か入っていたんじゃないの?」と疑う声もあがっている。
このことについて、米ニューヨーク州の「マウント・サイナイ病院(Mount Sinai Hospital)」で周産期医療部門ディレクターを務めるジョアン・ストーン医師(Joanne Stone)は、「同年代の人たちが、同じような経験をしていることによるものが大きいでしょう。周りの人が妊娠して上手く乗り越えているのを見ていることで、影響を受けているのだと思います。医学的な理由というよりは、雰囲気によるものですよ」と説明する。
ジョアン医師は「残念ながら、妊娠を快く思わない職場もあります」と実態を話しながらも、今回のようなべビーブームは、妊産婦にポジティブな職場環境を提供するという点で「雇用主が正しいことをしている証であることが多い」と述べており、このように続けた。
「同じ立場の人からサポートを受け、気持ちを分かち合い、理解してもらえるのは素晴らしいことです。疲れたり少し休みたい時に、申し訳ない気持ちにならずに済みます。みんなが理解してくれますし、前向きな気持ちになりますよね。」
画像は『Good Morning America 「Labor and delivery unit experiences baby boom among its own staff」(The University of Kansas Health System)』より
(TechinsightJapan編集部 iruy)