アフリカ南部のザンビアを旅行していたイギリス人男性が、妻とともに川でカヌーを楽しんでいたところ、野生のカバに襲われた。川に投げ出された際に肩を脱臼し、泳ぐことができなくなった男性は、カバの顎に挟まれて重傷を負ったものの、奇跡的に回復した。彼は助けてくれた現地の病院に感謝し、最低限の設備しかないその病院のために募金活動を開始した。英ニュースメディア『BBC』などが報じた。
英ウォリックシャーのミドル・タイソーに暮らすローランド・チェリーさん(Roland Cherry、63)と妻のシャーリーさん(Shirley)は、今年6月からアフリカ南部を旅していた。しかし現地時間6月25日、ザンビアのカフエ川でカヌーを楽しんでいた夫婦は突然、水中に潜んでいたカバに襲われた。その時、ローランドさんはカバによって川に投げ出され、重傷を負った。
カヌー歴が長いローランドさんは、「最初にカバがカヌーを襲った時、車の衝突のような大きな衝撃音がしました」と語っており、次のように続けた。
「水面に浮上した時、肩を脱臼していることに気づきました。そのケガのせいで、泳げなくなっていました。片腕で泳ごうとしましたがうまくいかず、カバに掴まれてしまいました。」
そしてローランドさんは、カバによって川底に引きずり込まれた。
「『ああ、こんな終わり方か…まだ死にたくない』と思い、『これで終わりだ』と感じました。カバの攻撃から生還する人は誰もいませんからね。」
その後、川岸の浅瀬に投げ出されたが、ローランドさんは再びカバに掴まれた。
「旅行仲間から後で聞いた話によると、私は再び掴まれ、ボロ雑巾のように空中に投げられたそうですが、偶然にも岸の方へ飛ばされました。」
岸に着いてからは、「自分の脚を見て『これはまずい』と思ったことを覚えています。破れたショートパンツから肉片がはみ出ていて、腹部には血が付いていました」と当時のことを話すローランドさんだったが、自らを襲ったカバの姿を一度も目撃していないことを明かした。
「カバの顎に挟まれていたため、私は一度もカバを見ていません。目撃者の証言があるので間違いありませんが、私自身はその瞬間の記憶がありません。」
一方、妻のシャーリーさんは川岸まで泳ぐことができたため、カバが残されたローランドさんを襲ったのだろうと推測している。
「私は夫が水面に浮上するのを見ました。そして息を一度吸い込んだ後、カバに掴まれて空中に投げられる姿を見たように思います。カバは私たちのどちらを襲ってもおかしくない状況でしたが、もし私が襲われていたら今、ここにはいなかったでしょう。」
カバに襲われたローランドさんは、腹部に25センチの傷を負い、太ももにも怪我をし、肩を脱臼していた。治療先の南アフリカ・ヨハネスブルグの病院スタッフは、「傷がもう少し深ければ助からなかったかもしれない」と語っている。
ローランドさんは、これまでに7回の手術を受けたが無事に回復した。彼は、事故が起きた場所に近い「ムテンデレ・ミッション病院(Mtendere Mission Hospital)」での初期治療が命を救ってくれたと感謝しており、現在は寄付サイト「Just Giving」に専用ページを設けて、最低限の設備しかない同病院のために募金活動を展開している。
なお、ローランドさん夫妻は自分たちがカバの生息地にいたことを理解しており、後日、襲撃したカバは我が子を守ろうとしていた母親だったと知った。
ローランドさんは、「私たちは自然界の様子を見たかったのですが、あんなに間近で見ることになるとは思いませんでした」と話している。
画像は『The Sun 「HIPPO HORROR Brit, 63, mauled by hippo in bloody attack as he was left clamped in beast’s jaws & thrown like a rag doll」(Credit: Facebook / Shirley Cherry)(Credit: Roland and Shirley Cherry)』より
(TechinsightJapan編集部 MM)
英ウォリックシャーのミドル・タイソーに暮らすローランド・チェリーさん(Roland Cherry、63)と妻のシャーリーさん(Shirley)は、今年6月からアフリカ南部を旅していた。しかし現地時間6月25日、ザンビアのカフエ川でカヌーを楽しんでいた夫婦は突然、水中に潜んでいたカバに襲われた。その時、ローランドさんはカバによって川に投げ出され、重傷を負った。
カヌー歴が長いローランドさんは、「最初にカバがカヌーを襲った時、車の衝突のような大きな衝撃音がしました」と語っており、次のように続けた。
「水面に浮上した時、肩を脱臼していることに気づきました。そのケガのせいで、泳げなくなっていました。片腕で泳ごうとしましたがうまくいかず、カバに掴まれてしまいました。」
そしてローランドさんは、カバによって川底に引きずり込まれた。
「『ああ、こんな終わり方か…まだ死にたくない』と思い、『これで終わりだ』と感じました。カバの攻撃から生還する人は誰もいませんからね。」
その後、川岸の浅瀬に投げ出されたが、ローランドさんは再びカバに掴まれた。
「旅行仲間から後で聞いた話によると、私は再び掴まれ、ボロ雑巾のように空中に投げられたそうですが、偶然にも岸の方へ飛ばされました。」
岸に着いてからは、「自分の脚を見て『これはまずい』と思ったことを覚えています。破れたショートパンツから肉片がはみ出ていて、腹部には血が付いていました」と当時のことを話すローランドさんだったが、自らを襲ったカバの姿を一度も目撃していないことを明かした。
「カバの顎に挟まれていたため、私は一度もカバを見ていません。目撃者の証言があるので間違いありませんが、私自身はその瞬間の記憶がありません。」
一方、妻のシャーリーさんは川岸まで泳ぐことができたため、カバが残されたローランドさんを襲ったのだろうと推測している。
「私は夫が水面に浮上するのを見ました。そして息を一度吸い込んだ後、カバに掴まれて空中に投げられる姿を見たように思います。カバは私たちのどちらを襲ってもおかしくない状況でしたが、もし私が襲われていたら今、ここにはいなかったでしょう。」
カバに襲われたローランドさんは、腹部に25センチの傷を負い、太ももにも怪我をし、肩を脱臼していた。治療先の南アフリカ・ヨハネスブルグの病院スタッフは、「傷がもう少し深ければ助からなかったかもしれない」と語っている。
ローランドさんは、これまでに7回の手術を受けたが無事に回復した。彼は、事故が起きた場所に近い「ムテンデレ・ミッション病院(Mtendere Mission Hospital)」での初期治療が命を救ってくれたと感謝しており、現在は寄付サイト「Just Giving」に専用ページを設けて、最低限の設備しかない同病院のために募金活動を展開している。
なお、ローランドさん夫妻は自分たちがカバの生息地にいたことを理解しており、後日、襲撃したカバは我が子を守ろうとしていた母親だったと知った。
ローランドさんは、「私たちは自然界の様子を見たかったのですが、あんなに間近で見ることになるとは思いませんでした」と話している。
画像は『The Sun 「HIPPO HORROR Brit, 63, mauled by hippo in bloody attack as he was left clamped in beast’s jaws & thrown like a rag doll」(Credit: Facebook / Shirley Cherry)(Credit: Roland and Shirley Cherry)』より
(TechinsightJapan編集部 MM)