ハリウッドの大御所俳優アル・パチーノ(84)が、過去に2度も一文無しになっていたことを自身の回顧録で告白した。パチーノは当時、金銭管理の仕方が分からず、出費が増えていたという。2度目は会計士の不正により全財産を失い、結果として生活費を稼ぐためにコメディ映画に出演することを選んだ。同書でパチーノは、当時の恋人で女優ダイアン・キートンから「馬鹿で無知な人」と言われたこともあったと記している。
アル・パチーノが、現地時間8日に出版した自身の回顧録『Sonny Boy(原題)』で、過去に一文無しになった経験を綴っていることが判明した。
米メディア『Page Six』が掲載した一部抜粋によると、一度目はパチーノが映画『ゴッドファーザー』(1972年公開)で、マーロン・ブランド演じるマフィアのドン、ヴィトー・コルレオーネの三男マイケル・コルレオーネ役を演じた時だった。
パチーノが受け取ったギャラはわずか3万5千ドル(約522万円)で、撮影終了時にはほとんど無一文になっていたという。
当時のパチーノは借金を抱えており、さらにギャラからマネージャーとエージェントへの報酬が差し引かれた。結果としてパチーノは、元恋人で女優のジル・クレイバーグの援助を受けて生活していたと明かした。
その後、パチーノは同作の続編『ゴッドファーザー PART II』(1974年米公開)や『スカーフェイス』(1983年米公開)などに出演してより多くの収入を得たが、ライフスタイルの変化により生活費を稼ぐのに苦労したことを記している。
「貯金は9万ドル(1340万円)ほどあったが、それだけだった。私にはライフスタイルがあり、田舎に所有している家を手放したくなかった。私はお金を稼いでおらず、出費はあったが収入がなかった。」
『ゴッドファーザー』で共演し、パチーノと1974年から1990年まで交際した女優ダイアン・キートンは、恋人の乏しい財産を心配して弁護士に詰め寄ったという。
ある日、2人はパチーノの財産管理について相談するため、弁護士のもとを訪れた。
するとダイアンは弁護士に向けて、パチーノのことを「彼は(演技のこと以外は)馬鹿で無知だから、お金の管理に関しては、あなたがしっかりと面倒を見るべきなのよ!」と言い放ったという。
同書でパチーノはダイアンが正しかったと認め、「お金の仕組みが分からなかった。キャリアの仕組みが分からなかったのと同じで、私は全くその分野に通じていなかった」と記した。
その後、パチーノは数々の映画に出演して成功を重ねる一方、スタッフの数も次第に増えていった。プライベートでは、元恋人ジャン・タラントさんとの娘ジュリーさん(34)、元恋人で女優ビヴァリー・ダンジェロとの双子の息子アントンさんと娘オリヴィアさん(ともに23)をもうけたため、3人の子どもの養育費も必要になった。
「私のスタッフは増え、2軒の家とアパートメント、オフィスを管理し、子どもたちの家計を支えていた。私は月に30万ドル(約4500万円)から40万ドル(約6千万円)を費やしていた。それはかなりの額だった。」
しかし2011年までに、パチーノは自身の会計士を疑い始めた。ある時、家族とのヨーロッパ休暇で大金を費やした後、米ロサンゼルスに帰国すると、以前よりも資金が増えていることに気付いた。
そしてパチーノは会計士の不正行為を知り、その会計士は最終的に投資詐欺の一種『ポンジ・スキーム』で有罪判決を受けて刑務所に服役した。その結果、パチーノは2度目の破産に陥った。
「私には5000万ドル(約75億円)があったのに、その後には何も残らなかった。所有物はあったが、お金がなかった。私が費やしたお金とその使い道は、まさに狂気のような無駄遣いだった。」
それらの支出の一部について「16台の車、23台の携帯電話、私が住んでいない家の造園料として造園業者への年間40万ドル(約6千万円)の支払いなどだ」と記し、こう続けた。
「私は自分の小切手に署名さえしなかった。会計士が署名して、私はそのままにして見ることもなかった。会計士は、私がいくら持っていて、そのお金がどこに行くのか教えてくれなかった。私は自分のお金の出し入れを記録していなかった。」
「(会計士は)こういうことだったんだろう。『お金の出し入れについてはこっちで記録しておいて、この愚かな俳優を満足させておこう。とにかく働かせ続けよう、そして入ってくる金はいただきだ』とね。」
その後、パチーノは生活費を稼ぐため、アダム・サンドラー主演のコメディ映画『ジャックとジル』(2011年米公開)にカメオ出演し、「ダンキンドーナツ」の架空CMでラップや踊りを披露した。同書ではタイトルに触れていないが、「本当にひどい映画」に出演したとも明かした。
パチーノは人生で何度も経済的な苦境を経験した結果、今は財産管理に集中できるようになり、自分よりも「はるかに賢い人々」の助けを借りるようになったと告白した。
昨年6月には、元恋人でTV・映画プロデューサーのノア・アルファラさん(30)が、パチーノとの息子ローマンくんを出産。パチーノはその後、ローマンくんに毎月3万ドル(約450万円)の養育費を支払うことに加え、教育費や医療費なども負担することに合意している。
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)
アル・パチーノが、現地時間8日に出版した自身の回顧録『Sonny Boy(原題)』で、過去に一文無しになった経験を綴っていることが判明した。
米メディア『Page Six』が掲載した一部抜粋によると、一度目はパチーノが映画『ゴッドファーザー』(1972年公開)で、マーロン・ブランド演じるマフィアのドン、ヴィトー・コルレオーネの三男マイケル・コルレオーネ役を演じた時だった。
パチーノが受け取ったギャラはわずか3万5千ドル(約522万円)で、撮影終了時にはほとんど無一文になっていたという。
当時のパチーノは借金を抱えており、さらにギャラからマネージャーとエージェントへの報酬が差し引かれた。結果としてパチーノは、元恋人で女優のジル・クレイバーグの援助を受けて生活していたと明かした。
その後、パチーノは同作の続編『ゴッドファーザー PART II』(1974年米公開)や『スカーフェイス』(1983年米公開)などに出演してより多くの収入を得たが、ライフスタイルの変化により生活費を稼ぐのに苦労したことを記している。
「貯金は9万ドル(1340万円)ほどあったが、それだけだった。私にはライフスタイルがあり、田舎に所有している家を手放したくなかった。私はお金を稼いでおらず、出費はあったが収入がなかった。」
『ゴッドファーザー』で共演し、パチーノと1974年から1990年まで交際した女優ダイアン・キートンは、恋人の乏しい財産を心配して弁護士に詰め寄ったという。
ある日、2人はパチーノの財産管理について相談するため、弁護士のもとを訪れた。
するとダイアンは弁護士に向けて、パチーノのことを「彼は(演技のこと以外は)馬鹿で無知だから、お金の管理に関しては、あなたがしっかりと面倒を見るべきなのよ!」と言い放ったという。
同書でパチーノはダイアンが正しかったと認め、「お金の仕組みが分からなかった。キャリアの仕組みが分からなかったのと同じで、私は全くその分野に通じていなかった」と記した。
その後、パチーノは数々の映画に出演して成功を重ねる一方、スタッフの数も次第に増えていった。プライベートでは、元恋人ジャン・タラントさんとの娘ジュリーさん(34)、元恋人で女優ビヴァリー・ダンジェロとの双子の息子アントンさんと娘オリヴィアさん(ともに23)をもうけたため、3人の子どもの養育費も必要になった。
「私のスタッフは増え、2軒の家とアパートメント、オフィスを管理し、子どもたちの家計を支えていた。私は月に30万ドル(約4500万円)から40万ドル(約6千万円)を費やしていた。それはかなりの額だった。」
しかし2011年までに、パチーノは自身の会計士を疑い始めた。ある時、家族とのヨーロッパ休暇で大金を費やした後、米ロサンゼルスに帰国すると、以前よりも資金が増えていることに気付いた。
そしてパチーノは会計士の不正行為を知り、その会計士は最終的に投資詐欺の一種『ポンジ・スキーム』で有罪判決を受けて刑務所に服役した。その結果、パチーノは2度目の破産に陥った。
「私には5000万ドル(約75億円)があったのに、その後には何も残らなかった。所有物はあったが、お金がなかった。私が費やしたお金とその使い道は、まさに狂気のような無駄遣いだった。」
それらの支出の一部について「16台の車、23台の携帯電話、私が住んでいない家の造園料として造園業者への年間40万ドル(約6千万円)の支払いなどだ」と記し、こう続けた。
「私は自分の小切手に署名さえしなかった。会計士が署名して、私はそのままにして見ることもなかった。会計士は、私がいくら持っていて、そのお金がどこに行くのか教えてくれなかった。私は自分のお金の出し入れを記録していなかった。」
「(会計士は)こういうことだったんだろう。『お金の出し入れについてはこっちで記録しておいて、この愚かな俳優を満足させておこう。とにかく働かせ続けよう、そして入ってくる金はいただきだ』とね。」
その後、パチーノは生活費を稼ぐため、アダム・サンドラー主演のコメディ映画『ジャックとジル』(2011年米公開)にカメオ出演し、「ダンキンドーナツ」の架空CMでラップや踊りを披露した。同書ではタイトルに触れていないが、「本当にひどい映画」に出演したとも明かした。
パチーノは人生で何度も経済的な苦境を経験した結果、今は財産管理に集中できるようになり、自分よりも「はるかに賢い人々」の助けを借りるようになったと告白した。
昨年6月には、元恋人でTV・映画プロデューサーのノア・アルファラさん(30)が、パチーノとの息子ローマンくんを出産。パチーノはその後、ローマンくんに毎月3万ドル(約450万円)の養育費を支払うことに加え、教育費や医療費なども負担することに合意している。
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)