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【海外発!Breaking News】余命わずかの男性の遺志を尊重 最期のタバコとワインを許可した病院(デンマーク)

TechinsightJapan 2017年4月19日 5時30分

自分の命が燃え尽きようとしている瞬間、あなたは何を思うだろうか。このほど、デンマークのある病院が余命わずかの患者の「タバコを吸ってワインを飲みたい」という遺志を尊重し、院内規則を破って行動に移したことが英『The Gardian』や米『ABC News』で伝えられた。

デンマークにあるオーフス大学病院でのこと。75歳のカーステン・フレミング=ハンセンさんは大動脈瘤で内出血を起こしており手術をするには重篤すぎたため、余命数日もしくは数時間という宣告を受けた。そこでハンセンさんは、担当の看護師であるリッケ・クヴィストさんに「タバコを吸ってワインを飲みたい」という最期の願いを伝えた。

病院側は、治療を施すよりもその願いを叶えてあげた方が患者にとっても幸せであろうと、死にゆくハンセンさんの遺志を尊重し今回、特別に院内規則を曲げることにした。ハンセンさんが入院していた病棟はバルコニーに通じていたため、病院のスタッフはベッドごとハンセンさんを移動させた。

看護師リッケさんと家族に見守られ、美しい夕日を眺めながらハンセンさんは最後の一服とよく冷えた白ワインを堪能した。その時の様子が4月7日、病院のFacebookに投稿されるとシェアは5,000超えとなり75,000以上の「いいね!」が寄せられた。

リッケさんは「ハンセンさんの家族は、余命わずかという事実を知っていたのでもちろん悲しんでいましたが、そばで最期のひとときを過ごしているハンセンさんを見守り、その場にはとてもリラックスした温かい雰囲気が漂っていました」と地元紙のインタビューで話している。

規則を破ってまで一人の患者の遺志を汲み取り、人道的な扱いを怠らなかった病院側は称賛されるに値するだろう。病に侵されながらも最期に願いを叶えることができたハンセンさんの旅立ちが幸せだったことを願いたい。

出典:https://www.facebook.com/aarhusuniversitetshospital
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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