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【海外発!Breaking News】映画撮影所で大火事も通報者ゼロ 「そういうシーンだと思った」(中国)

TechinsightJapan 2017年7月4日 15時32分

中国・浙江省の田園地帯に建設され、観光客にも大変な人気となっているアミューズメントパーク型の巨大な映画撮影所。1週間ほど前にそこで大きな火災が発生したが、出火から2時間近くも誰ひとり警察や消防当局に通報していなかったことが分かった。『Shanghaiist』が伝えている。

先月27日午前5時頃、浙江省金華市の東陽県にある『横店影視城(横店映画村とも=Hengdian World Studios)』内で火災が発生し、複数の建物から大きな炎が上がった。しかし近隣住民において避難どころか通報をした者はゼロ。徐々に激しく燃え広がる炎にやっと異変を感じ取った誰かが通報したことにより、出火から2時間も経った午前7時頃に消防車が現場に到着した。幸いにも負傷者などはいないという。

近隣住民はメディアの取材に、「このあたりではいつも何かしらの撮影が行われている」「火事のシーンだと思えばいちいち避難も通報もしない」などと話している。火事や爆発といったシーンは早朝であろうと日没後であろうとストーリーに従って撮影されるもの。24時間、そこで何か起きても「どうせスリリングなシーンの撮影」と人々が思ってしまうのも無理はないようだ。

1990年後半から様々な映画、ドラマの撮影に使用されてきた横店影視城。特に香港・中国の合作による2002年の武侠映画『HERO(原題: 英雄)』は日本やアメリカでも公開となり、高い評価を得ている。また浅田次郎氏の長編小説をもとに2010~2011年に放送した、日中合作ドラマ『蒼穹の昴(そうきゅうのすばる)』もこの横店影視城が撮影の舞台である。ユネスコの世界遺産(文化遺産)にも登録された北京市の「紫禁城」の原寸大レプリカ、昔の香港の街並みを再現した巨大なセットはその撮影のために造られたという。

画像は『Shanghaiist 2017年6月30日付「Fire breaks out at Hengdian film studios, but no one calls police. Locals thought it was for a movie」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)

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