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【海外発!Breaking News】12.5cmのハイヒールで1300m級の登山にチャレンジした英男性

TechinsightJapan 2017年7月9日 16時27分

登山には完全装備で挑まなければならないものだ。しかしこのほどスコットランドで、19歳の男子学生がとんでもなく型破りな登山にチャレンジした。英メディア『The Scottish Sun』や『Metro』が伝えている。

ロンドン出身のベン・コンウェイさん(19歳)はLGBTを支援する慈善団体「Stonewall」への寄付集めのために、スコットランドにある英国最高峰ベン・ネビス山(Ben Navis 標高1,344m)に登ることを思いついた。

しかしベンさんの登山スタイルは、これまで誰もしたことのなかった無謀とも言えるものだった。登山靴の代わりに、なんと12.5cmのピンヒールを履いて登山にチャレンジしたのだ。

決行した6月27日は、あいにく悪天候で足元も悪い状態だったという。そんな中、ベンさんは黒のエナメル革のピンヒールで頂上目指して登山ガイドのスタッフらとともに午前8時半頃出発し、5時間かかって標高900mの地点までたどり着いた。

登山中は豪雨と風速20m/s以上の強風がベンさんを襲い、滑りやすくなっている岩を上り続けることは困難を要した。ベンさんは擦り傷ができた足に絆創膏を貼り、ストラップが壊れたためにハイヒールの上からテープで巻いて意地でも登山を続けたという。

他の登山者らはベンさんのハイヒール姿に驚きつつも、チャリティーのために行っていることを知ると20ポンド(約2,900円)を寄付してくれる人もいたそうだ。

この登山を決めた時、ベンさんは3.5~5cmのハイヒールを使おうと考えていたが、「どうせチャレンジするならとことんやってやろう」と思い直し12.5cmのピンヒールを履くことに決めたという。「僕の人生の中でもこれまでにやったことのないチャレンジだし、きっとベン・ネビスにハイヒールで登山したという人もいなかったでしょう」と話している。

頂上を目指して懸命に登山していたベンさんだったが、頂上まであと400メートルの地点で登山ガイドが「これ以上続けるのは危険」と判断し、やむなく断念せざるを得なくなった。しかしベンさんは「ハイヒールで登山することをギリギリまで知らなかった」ガイドのスタッフらが、登山中ずっとサポートしてくれたことに感謝している。

「一番辛かったのは登り始めて最初の1時間でした。頂上までたどり着けず、3分の2の地点で引き返さなければならなかった時はかなり失望しましたが、天気が悪かったし地面の砂利が酷い状態で滑りっぱなしだったんです。もちろん登山靴であれば続けられたとは思いますが、最初にヒールでやろうと決めたし僕は頑固なので。ピンヒールは70ポンド(約10,200円)もした靴だったのに、登山後は見事にボロボロになりましたよ。でも登山用の靴下のおかげで、目立った怪我や水膨れもなく済みました」と明かしている。

そんなベンさんが設置した寄付金サイト「GoFundMe」のアカウントには目標金額400ポンド(約58,700円)が設定され、現在345ポンド(約50,700円)が集まっている。サイトには、ベンさんの恐れを知らない勇気に「すごいわ!」「無事に帰れてよかったね」「君の決心には感心だ。レスキュー隊の出動にならなくてよかったよ」「あなたのチャレンジを誇りに思う」といった称賛コメントが多数見受けられる。

画像は『Metro 2017年7月4日付「Student tackles Britain’s highest mountain wearing five-inch high heels」(Picture: Deadline News)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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