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【海外発!Breaking News】腸の病気を持つ少女、トイレを借りようとしたが店員に拒否される(英)

TechinsightJapan 2017年8月9日 17時55分

腸疾患のある人達が持つ「Can't Wait(待てない)」カードが海外で普及しつつあるのをご存知だろうか。彼らは外出先などで急にトイレに行きたくなった際、このカードを提示することで優先的にトイレを使用することができる。しかしこのほどイギリスで13歳の少女が、衣料品店でこのカードを提示したにもかかわらずスタッフに拒否された。少女は公衆トイレに向かったが間に合わず、大勢のいる前で恥ずかしい思いをすることとなってしまった。英メディア『The Sun』などが伝えている。

英ハンプシャー州ロウンハムスに住むエマ・ブライアントさん(Emma Bryant)は、娘のイモージェンちゃん(Imogen、13)と一緒にサウサンプトンにある衣料品店「ホワイト・スタッフ(White Stuff)」でショッピングを楽しんでいた。しかしイモージェンちゃんが急にトイレに行きたくなった。

イモージェンちゃんは潰瘍性大腸炎を患っており、頻繁に便意をもよおしてしまうのだ。そのため「Crohn’s and Colitis UK(クローン病や潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患を持つ患者や家族をサポートする非営利団体)」が発行するヘルプカード「Can't Wait」カードをいつも持ち歩いている。

この日も母親のエマさんは、イモージェンちゃんのために店内にスタッフ用トイレしかないことを承知のうえでカードを提示し、緊急にトイレを使いたいと願い出た。しかし、ホワイト・スタッフの店員から返って来た答えは「ノー」だった。そして店から最も近い公衆トイレを伝えられ、そこを使用するように言った。

エマさん達はそのトイレに急いで向かったがイモージェンちゃんは我慢ができず、公衆の面前で恥ずかしい思いをすることとなってしまった。エマさんは今回の残念な出来事を、Facebookを通じてホワイト・スタッフにコメントを送った。

そこにはイモージェンちゃんが病気と闘っていること、そして外出することに対して自信を持ち始めていた矢先、今回の件で非常にショックを受けて打ちのめされていることが綴られている。エマさんは「あなた達には、本当にうんざりしてる」と苦言を呈した。

その後「Crohn’s and Colitis UK」のFacebookに、ホワイト・スタッフ側からの謝罪のメッセージが掲載された。そこにはエマさんに翌日謝罪したこと、今回の件で店にとって見えない障がいを持つ人がいることを理解するきっかけになったこと、それに伴い「Can't Wait」カードに関するスタッフトレーニングを行うこと、そして協会に寄付をしたことが書かれている。

エマさんは今回のFacebookへの投稿により、たくさんの人からサポートを受けたことを嬉しく感じているという。そして多くの人に病気のことを知ってもらい、少しずつでも病気に対する理解が広まることを願っているそうだ。

一件落着したようにも見えるが、13歳にしてとても恥ずかしい思いをしてしまったイモージェンちゃんの心の傷が癒えるのは、まだ先のことになるだろう。しかし世の中捨てたものではない、イギリスの大手スーパーでは障がい者用トイレの表示板にイモージェンちゃんのように見た目ではわからない障がいを持つ人達を気遣ったメッセージが書かれ、反響を呼んだ。

画像は『Emma Bryant 2017年7月24日付Facebook「Absolutely disgusted with your Southampton store in West Quay after they refused to let my 13 year old daughter, who suffers with Ulcerative Colitis, to use their toilets even after she bravely explained she had the disease, showed them her Can't Wait Card(copy as attached)& asked to use their staff toilets urgently.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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