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【海外発!Breaking News】末期がん16歳少女のために、慈善団体と地域住民らが早めのクリスマス準備(米)<動画あり>

TechinsightJapan 2017年12月3日 21時30分

来年のクリスマスを迎えることはできないだろう―死期を悟った少女の最後の願いは「もう一度、クリスマスの飾り付けをした家が見たい」というものだった。そこで複数の慈善団体と地域住民らが立ち上がり、少女のために少し早めのクリスマス準備を行った。米メディア『Inside Edition』『KWTX News 10』などが伝えている。

米テキサス州コーペラス・コーブに住むサバンナ・ルイスさん(16歳)は今から1年以上前、主として小児や若年層の骨に発生するがん「ユーイング肉腫」と告知を受けた。病気が見つかったのは、チアリーディングの体験レッスンを受けていた時に脚を怪我したことがきっかけだったという。

サバンナさんはすぐにヒューストンにあるテキサス小児科病院で治療を開始した。複数の異なる化学療法や放射線治療を受け経過は良好であるかのように見えたものの、がんの進行は早くサバンナさんの体全体を蝕んだ。その後、サバンナさんはオースティンのデル子供医療センターに転院したが、彼女の両親は医師から「もうほとんどできることはない」と余命わずかであることを告げられた。

自分の命がもうすぐ尽きることを知ったサバンナさんは、「最後にもう一度だけクリスマスのデコレーションが飾り付けられた家を見たい」と願った。病発覚後からサバンナさんを支え続けてきた非営利団体「The Pink Warrior Angels」のスタッフらは、2週間前にサバンナさんの自宅を訪れて彼女の2階の寝室をクリスマス用に飾り付けた。

しかし11月下旬、同団体スタッフはサバンナさんがもはや2階に行く気力さえ残されていないことを知った。そこで「アメリカ傷痍軍人会(Disabled American Veterans)」と慈善団体「Peer-to-Peer」の協力を得て、自宅の1階にサバンナさんの寝室を再現させた。

父親のデイヴィッドさんが新しく購入した家具を設置し、サバンナさんが大好きな青色で壁を塗り替え、クリスマスの華やかな飾り付けを施した。また地域住民らと企業がライトやデコレーションを寄付し、サバンナさんのために総出で自宅周辺の飾り付けを行ったのである。

11月29日、病院から戻ったサバンナさんは家族や地元住民らに温かく出迎えられた。少しでもサバンナさんの励みになることを願った住民らの思いやりで少し早めのクリスマスデコレーションが施された自宅回りを、サバンナさんは父親に体を支えられながら馬車に乗って旋回した。そして新たに再現された1階の寝室を見て、とても幸せそうな笑顔を見せていたという。

デイビッドさんは娘が余命わずかであることを涙を滲ませながら、こう語っている。

「サバンナは、数日前のスナップチャットに『もう誰も私のことを気にかけてくれる人なんていない』と投げやりな言葉を綴っていました。娘が笑った顔をしばらく見ていません。それがこうして地域のみなさんが協力して娘のために動いてくれている。これがどんなに意味あることか…。娘は数日か、数週間か…よくもってクリスマスまでだと思います。」

母のバンディ・プリーストさんも「みなさんが娘のために素晴らしいクリスマスの飾り付けをしてくれたおかげで、娘はとても幸せそうでした」と涙ぐんだ。

現在、自宅で緩和ケアの治療を受けているサバンナさんはインタビューでこのように話している。

「私のためにたくさんの人が協力してここまでして下さったことに本当に感謝しています。これが私にとってどんなに特別なことか…。きっとこれが私にとって最後のホリデーとなることでしょう。みなさんの特別な計らいと思いやりには感謝してもしきれません。」

発する声も弱々しく、力を振り絞って話すサバンナさんの感謝の言葉は思わず涙を誘う。このニュースを知った人からは「まだ若く、人生まだまだこれからなのに…あまりにも悲しすぎる」「涙が止まらない」「どうか家族と一緒に幸せなクリスマスを過ごせますように」「治らない病なんて不公平すぎ」「神様、子供の命をこんなふうに奪わないで」といった声があがっている。



画像は『Inside Edition 2017年11月30日付「Christmas Comes Early for Terminally Ill Girl, Thanks to Her Community」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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