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【海外発!Breaking News】黒人男性、白人の子3人を養子にしシングルファーザーに(米)<動画あり>

TechinsightJapan 2017年12月7日 5時0分

肌の色による人種差別が根深く残るアメリカで、ある黒人男性が白人3人の子供を養子に迎えた。シングルファーザーとなった彼は、肌の色など関係なく3人の子供たちと深い絆を育んでいる。『Inside Edition』『WTVR.com』『6abc Action News』などが伝えた。

米バージニア州に暮らしリッチモンドスクールの職員をしているバリー・ファーマーさん(30歳)は現在、15歳、13歳、8歳の子供のシングルファーザーだ。バリーさんが「里親になりたい」と思ったのは21歳の時だった。若かったバリーさんは里親になるためのトレーニングを受けるプログラムに参加し、その責任者からも「君は向いている」と太鼓判を捺されたという。

実はバリーさん自身も、親元を離れて親族のもとで暮らしていた経験を持つ。祖母に育てられたバリーさんは「祖母がこれまで自分にしてくれたことは感謝してもしきれず、十分な恩返しはできない。でもその代わりに自分も祖母のように誰かを支えていきたい」と思ったそうだ。

そして資格を取得したバリーさんは、当時8歳だったジャクソン君の里親となった。引き取ってすぐにバリーさんを「お父さん」と呼んでくれたジャクソン君と、親子としての絆が生まれるのにそう時間はかからなかった。その半年後、バリーさんが22歳の時にジャクソン君と正式に養子縁組をした。

「ジャクソンの里親になってすぐは、私も若かったので『お父さん』と呼ばれたことに戸惑いも感じました。でも、彼がそう呼んでくれるなら『よし、このまま2人で頑張ってみようじゃないか』と思えたのです。半年後には、私とジャクソンの間には親子の絆が築かれていました。だから彼を養子に迎えることはごく自然なことだと思ったのです。裁判所で養子縁組の最終手続きが行われた時、ついに私は彼の父になったんだ、彼は私を父として受け入れてくれたのだと感慨深い気持ちになりました。ジャクソンに『君の父親になってもいいかい?』と尋ねたら、彼は『もうとっくに父親じゃないか』と返してくれたのです。私たちが正式に親子になったあの瞬間は、忘れることはできません。」

自分といることを居心地よく感じ父として慕ってくれるジャクソン君に、やがて「きょうだいが必要では」と思ったバリーさんは2013年、サイト「Adopt U.S.kids」をリサーチし、もう1人養子を迎えることを決断した。

バリーさんは、サイトで見つけたエグゼイヴィア君にジャクソン君と一緒に会いに行き、「3人でうまくやっていけるか様子を見てみよう」とエグゼイヴィア君を引き取った。そして2015年、エグゼイヴィア君が11歳の時に正式に養子縁組した。さらにその後、施設からの一時預かりとして2014年から頻繁にバリーさん宅へ来ていた当時4歳のジェレマイア君も昨年、養子として迎え入れた。バリーさんは「正直、3人の子を養子にすることは考えていなかったのですが、ジェレマイアは長い間2人の子供たちの弟のように接して来たので自然と養子の話になったのです」と話している。

こうして3人のシングルファーザーとなったバリーさんだが、「黒人である自分が肌の色が異なる3人の子供を養子に迎えることは、世間の反応を思うと不安ではあった」という。

「ですが、肌の色は私たち家族には関係ないのだと学びました。見た目は確かに異なりますが、私たちは普通の家族で誰よりも強い絆で結ばれています。だから私たちのことを知らない誰かに批判されても全く気になりません。」

またバリーさんは「里親になるということは様々な感情が交錯しますし、特に私は若かったので多くの責任を伴いました。でも里親になる決心が揺らぐことはありませんでした。今はシングルファーザーとなって休む暇もないほど大変ですが、私にとってはこの家族は何より大切なものであり、息子3人のいない生活など考えられません。彼らは私の人生に喜びをもたらしてくれました。3人とも素晴らしい子供たちです。養子縁組したことを全く後悔していないし、シングルファーザーになることはいいチャレンジだとも思っています」とも話している。

統計によると現在、アメリカではおよそ40万人の児童が養護施設に預けられているという。「施設にいる子供たちは、安全で愛情溢れる温かい家庭を求めている」と言うバリーさんは、子供たちはどんな子であってもダイヤの原石だと語っている。

「たとえ今は輝きが鈍くても、ダイヤであることに変わりはありません。施設にいる子供たちはみな救いの手を必要としています。私たちが温かい手を差し伸べ、光を当ててやれば、彼らは本来のダイヤの輝きを放つことができるのです。」

このニュースを知った人からは「バリーさん、あなたは素晴らしい人だ」「この家族が今後も幸せでありますように」「人の思いやりとは何なのかということを考えさせられるね」「感動して泣ける」といった声があがっている。



画像は『Inside Edition 2017年12月4日付「Young, Single Dad Adopts 3 Sons: ‘There Are No Days Off’」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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