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【海外発!Breaking News】妻の形見のクリスマスツリーを飾るシングルファーザー「これからも息子と家族行事を作っていく」(米)

TechinsightJapan 2017年12月19日 21時49分

夫婦にとって初めての子供が誕生し人生で最高の日となるはずだったその喜びも束の間、翌日に最愛の妻が旅立ってしまった。妻の出産直後からシングルファーザーとなった男性が今年、2歳になる息子と一緒に亡き妻の思い出が詰まったクリスマスツリーを飾り、これまでの心情を語った。『PEOPLE.com』『nine.com.au』が伝えている。

米ニューヨーク州スチュアート・マナー在住のデニス・コスグローブさん(37歳)は、妻メーガンさんと2013年2月に出会った。すぐに恋に落ちた2人は9月に同棲を始め、翌年1月には新居を購入、7月に婚約し12月に結婚という速さで人生を共に歩んできた。

そして2015年2月にメーガンさんの妊娠が発覚し、2人の人生は更なる喜びで満ち溢れた。ところが11月26日の感謝祭翌日、デニスさんと一緒にジムにいたメーガンさんは破水し病院へ急いだが、高血圧で合併症をおこす危険があったため、医師らは帝王切開で胎児を取り出した。そうして11月28日にデクラン君が誕生した。

しかしメーガンさんは痙攣や意識障害を起こす子癇を起こし、さらに脳には動脈瘤も見つかった。医師は脳の緊急手術を施したが回復が見られず、翌日に生命維持装置を外すという苦渋の決断をしなければならなかった。出産からわずか数時間後に、デクラン君は母親を、デニスさんは愛妻を亡くした。

「メーガンと過ごした2年間は、これまでにないほど人生が充実していた時でした。子供が産まれて人生で最高の日となったその翌日には、人生で最悪の日を迎えることになってしまいました。ですが、息子の誕生日と妻の死が同日でなくて良かったと思っています。誕生日は幸せな一日となるように息子を祝ってあげられますから。とはいえ翌日には亡き妻を偲んで悲しみに暮れるという繰り返しなので、未だに辛い気持ちでいっぱいです。」

このように心情を吐露するデニスさんは、メーガンさんの死から2年、シングルファーザーとしてデクラン君を必死に育ててきた。また2年間はデクラン君への寄付金やリビングいっぱいになるほどのおむつや粉ミルク、クリスマスプレゼントの提供を受けたりと、親族や友人、見知らぬ人たちからのサポートに支えられながら過ごしてきたという。

そんな周りの親切に心打たれたデニスさんは現在、「Family Lives On」という親を亡くした子がいる家族を支援する団体に参加し、プログラムを通して同じ立場にある家族を励ましている。この団体ではスポーツや音楽のイベントなど家族がこれまでに楽しんできた恒例行事を、団体が率先して一緒に行うというユニークなプログラムを実施している。

「私と息子は、妻と一緒に『みんなで休日にこれをしよう』といった家族の伝統を作る機会を得ることができませんでした。だからこのプログラムを通して、息子と一緒にいろいろな行事をして行こうと思ったのです。」

今年、デニスさんは亡き妻の形見であるクリスマスツリーをデクラン君のために飾った。娘を失ってからツリーを飾ることもなく寂しくしていた義母にも「一緒にツリーを飾りましょう」と誘い、メーガンさんが子供の頃から大切にしていたオーナメントを使ってクリスマスツリーを完成させた。デニスさんは今の心情をこのように語っている。

「きっと亡き妻も大好きだったツリーが再び飾られて、喜んでいることでしょう。妻を失ったことを忘れて楽しむのではなく私たちはただ前向きに生きていく―家族の行事を続けていくというのはそういうことだと思います。妻はとても心の強い持ち主で、自信に溢れ、笑いと個性で部屋を明るくするような美しい女性でした。周りにいる人たち全てを幸せな気持ちにするという人がいますが、まさに妻がそうでした。特に妻は一緒にいることで、私を成長させてくれました。世の中には一生をかけて望むものを手に入れる人もいますし、生涯それができない人もいます。でも私はそういう意味では、素晴らしく充実した人生を過ごす機会を与えられたので、とても幸運だったと思っています。」

美しく飾られたクリスマスツリーの明かりは、デニスさんの人生を大きく変えた愛する妻の形見として、一家を明るく照らすに違いない。

画像は『PEOPLE.com 2017年12月15日付「ad Starts Meaningful Christmas Tradition with 2-Year-Old Son After Wife’s Death」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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