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【海外発!Breaking News】盲目で聴覚障がいのある英国人バックパッカー、17年間で125か国を旅する<動画あり>

TechinsightJapan 2017年12月21日 20時9分

17年間で125か国を旅した盲目で聴覚障がいを持つ男性がいる。周りの風景を見ることはできないが、補聴器を使用し体中全ての感覚を研ぎ澄ませることで彼にしか味わうことのできない特別な旅をしてきたのだ。これからもまだまだ旅を続けていくという勇気ある男性のニュースを『real fix』や『The London Economic』などが伝えた。

英サマセットのウェストン=スーパー=メアに住むトニー・ジャイルズさん(39歳)は10歳の時に視力を失い、重度の聴覚障がいも抱えている。10代の頃に「Exhall Grange(エクゾール・グレンジ)」という特別支援学校まで電車で通っていた時、ひとりで移動することを覚え、次第に旅することを楽しむことができるようになったそうだ。

トニーさんが初めて海外へひとり旅に出たのは、米ルイジアナ州ニューオーリンズで2000年3月のことだった。この旅がトニーさんの勇気を更に奮い立たせることとなった。

「ニューオーリンズへ旅して、自分はひとりでも旅することができると実感しました。どこへ行ったらいいのかわからなかったのですが、深呼吸して自分に『旅を続けるぞ』と言い聞かせたんです。8~9日間滞在したのですが、この旅はとても感動的なものとなりました。」

2001年にノーサンプトン大学でアメリカ研究の学位を取得し卒業したトニーさんは、「盲目の自分にとって最大のチャレンジ」と世界中を旅することを決意した。2001年~2002年の間にはオーストラリア、ニュージーランド、タイやベトナムへ5か月間の旅に出た。2004年から2005年には南アフリカ、レソト、スワジランド、モザンビーク、ジンバブエ、ザンビア、マラウイを巡り、2007年にはアイスランドやスリランカへも行った。旅先では、ただ歩き回るだけではなく、砂漠でラクダに乗ったり、バンジージャンプに挑戦したり、米ネバダ州では射撃場でライフルを手に射撃にもトライした。

そして2009年にトルコとギリシャを旅した際に、トニーさんはギリシャ人で盲目のタチアナさんと出会い恋に落ちた。その後、タチアナさんと一緒に日本へも旅行している。

しかし、これらの旅の全てが順調だったわけではない。2012年3月にマリ共和国の首都バマコを訪れた時には軍事クーデターに巻き込まれ、2013年にはケニアからエチオビアの国境を越える途中で逮捕されたこともあったという。幸いにも無事に帰路につくことができたわけだが、トニーさんはそうした様々な経験や障がいをものともせず果敢に旅を続け、この17年間で125か国を訪問した。

これまでに「Tony the Traveller」というペンネームで2冊の旅行記も執筆したトニーさんの旅の資金は、16歳の時に他界した父親が遺してくれた毎月の個人年金だそうだ。トニーさんの普段の生活はいたって質素で、今年のクリスマスは自宅で過ごし、来年の旅をどこにするか思いを巡らせる予定なのだという。

このニュースを知った人からは「勇気がある人だ」「彼はきっと食べ物を楽しんだりその土地の匂いや雰囲気を味わっているんだろうね」「障がいに負けないで人生を楽しむっていいことだよね」といった声があがっている。



画像は『real fix 2017年12月14日付「Blind And Deaf British Backpacker Reflects On 17 Years Of Solo Travelling Through 125 Countries」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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