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【海外発!Breaking News】緊急外来での受診200回以上 誤診され続けた子宮内膜症の女性(英)

TechinsightJapan 2018年1月9日 21時0分

11歳の頃から生理が来るたびに耐えがたい腹痛に悩まされていた女性。何度病院に足を運ぶも「酷い生理痛」としか診断されなかった。しかし2016年1月、ついに子宮内膜症を患っていることがわかり、2度の手術を受けた。現在の彼女は、この病気と闘う他の女性たちとブログで励まし合いながら日々前向きに過ごしている。英メディア『Daily Record』『Mirror』『The Sun』などが伝えた。

英ブライトンに住むシネード・スミスさん(20歳)は11歳の時から起こっている激しい腹痛の原因を突き止めようと、これまで200回以上も緊急外来に出向いたりしながら医師の診察を受け続けてきた。ところが毎回「酷い生理痛の症状」という答えが返ってくるのみだった。耐えがたいほどの腹痛と闘いながら10年近くも過ごしてきたシネードさんは、このように明かしている。

「違う姿勢を取ることができないほど、痛みはとにかく激しいものでした。最終的には何時間もうずくまって過ごすのです。分からない人は酷い生理痛としか思わないけど、子宮内膜症というのはそれ以上の痛みなんです。」

シネードさんは痛みで仕事を休みがちになり、2015年と2016年に受付の仕事を2つ失っている。上司は具合が悪そうには見えなかったシネードさんをまるで嘘をついているかのように見て、理解しようとしてくれなかったそうだ。

どの医師にかかっても生理痛と言われ続けてきたシネードさんは、最後の手段としてSexual Health Clinic(性保健クリニック)に出向き、診察を受けた。そこでは性感染症の1つとされる骨盤内炎症性疾患(Pelvic inflammatory disease : PID)と診断され、抗生剤を処方された。しかし薬は効果を示さず、2016年1月についに子宮内膜症であると診断された。

その後、腹腔鏡下手術で子宮内膜症の組織や癒着がある部分を切除したシネードさんだったが、繰り返し起こる病と知らず、3か月後に再び激しい痛みに襲われた時に医師から「根絶する方法は子宮摘出しかない」と告げられた。またある医師には「症状を緩和させたければ、すぐに出産した方がいい」とも言われたという。

「当時、私はまだ18歳だったし恋人もいませんでした。だからそんなことを言われてまるで岩で殴られたようなショックを受け、この先の希望が奪われたような気持ちにもなりました。将来は子供が欲しいと思っているので、子宮を摘出することは考えていません。でもこの病気が不妊の原因にもなると知って、とても怖いし不安が募ります。」

この病と闘うことは痛みに悩まされるだけでなく精神的にもかなりの負担となり、不安障がいやうつ病などを引き起こす原因にもなるとシネードさんは言う。気付かれにくい子宮内膜症という病気への研究を進めてほしいという願いと自分自身の救いのためにシネードさんはブログを開設し、この病への注意喚起を促すことにした。すると最初の投稿で2万人以上のシェアが寄せられ、世界中の女性から定期的にメッセージが寄せられるようになったそうだ。これまで2度の手術を受けたシネードさんは、現在も他の女性らと励まし合いながら日々前向きに生きている。

「みんなが子宮内膜症を理解するようになれば、この病気と闘っている人も『自分は1人じゃないんだ』と感じることができるはずです。ブログを始めて、本当に多くの人が私とまさに同じ気持ちなのだということを知ることができました。目に見えない病と長く付き合っていくことはとてもハードです。でも子宮内膜症に自分の人生を台無しにされるわけにはいかないという気持ちでポジティブに生きていくようにしています。」

このニュースを知った人からは「私もこれまで人生の半分をこの病と付き合ってきたわ。2回手術をしたけど未だに痛みと激しい出血に悩まされているの」「私の妻も同じ病気で、痛みが激しいから丸まって耐えているよ。男にはわからない病気かも知れないけど、そんな妻の姿を見ているのは辛いものだよ」「そんなに長い間、痛みを訴えているのに医師に理解されないってどういうことなの。信じられない」「30年前に私がこの病の診断を受けてから、何の進歩もないわね。相変わらず理解されず、正しい治療法もないのよ」といった声があがっている。

画像は『Daily Record 2018年1月3日付「Woman ‘visited A&E 200 times and lost two jobs’ as agonising invisible illness dismissed as ‘period pain’」(Image: Caters News Agency)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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