Infoseek 楽天

【海外発!Breaking News】9人の子供の両親、原因不明の症状により5人の子を亡くす(北アイルランド)

TechinsightJapan 2018年3月7日 21時49分

有名病院の医師がどんな検査をしても、原因が全くわからないという不可解な症状により5人の子供を亡くした夫妻がいる。夫妻には9人の子供がいたがそのうち4人は他界、そしてこのほど4歳女児が同じ症状でこの世を去った。愛する我が子を5人も失った夫妻の悲しみは計り知れない。北アイルランドで起こった悲劇を『Belfast Live』『Mirror』『Irish News』などが伝えている。

北アイルランドのダウン州ダンドナルドに住むジェイミー・ポロックさん(35歳)とマークさん夫妻は、これまで9人の子供を授かった。ところが、そのうちの5人がこの世を去ってしまうという悲劇に見舞われた。

長男のジョーダン君(11か月)は2001年に、レクシーちゃん(生後9週)とエリーちゃん(6歳)は2011年と2012年に、そしてジェイミー=リーちゃん(13歳)は2014年にそれぞれ同じ症状で死亡している。しかしその原因には医師らも首を捻るばかりだ。ジェイミー=リーちゃんは亡くなる前の半年間、ロンドンにある有名小児病院「グレート・オーモンド・ストリート病院」に入院していた。医師らはジェイミー=リーちゃんの神経から筋肉組織に至るまであらゆる検査を行い病の原因を突き止めようとしたが、遺伝子上は何の問題もなくはっきりとしたことは分からなかったそうだ。

レイシーちゃん(4歳)も、この4人と同じ不可解な症状を持って生まれた。誕生後は病院での生活を強いられたが、生後5か月の頃に退院を許可されて夫妻は大喜びした。しかし自宅に戻ることができたのもわずか2日間で、その後2年間の入院を余儀なくされてしまった。

レイシーちゃんは話すことや歩くこともできず、直接胃へ注入される胃ろう(PEG)で栄養を摂取し、時に酸素吸引もしなければならない生活を送っていた。母のジェイミーさんは「24時間ケアを必要としていたが、それでも順調に行っていた」と話す。しかしそんなレイシーちゃんの容態が急変したのは、今年1月7日のことだった。

自宅で突然呼吸が停止し、すぐにベルファストにあるロイヤル・ヴィクトリア病院の集中治療室(ICU)へ搬送された。その後、人工呼吸器を装着されて9週間入院していたレイシーちゃんだったが、助かる見込みがないと判断されてしまう。人工呼吸器が外された4日後の2月26日、両親とケーン君(10歳)、ザック君(8歳)、オリー君(6歳)とマーク君(2歳)の4人の兄弟に見守られながら、わずか4年の短い生涯を閉じた。

3月2日、レイシーちゃんの葬儀はベルファストのダンドナルドメソジスト教会で行われた。葬儀では、レイシーちゃんが好きだった音楽『Somewhere Over the Rainbow(虹の彼方に)』が流れ、ディズニー・プリンセスの衣装を着せられたレイシーちゃんは小さなピンク色の棺に納められた。本来ならば、子供の埋葬は一つの墓地に4人までという規約があるのだが、市議会の計らいでレイシーちゃんも亡くなった4人のきょうだいたちと一緒の墓地へ埋葬されることになったという。

レイシーちゃんが息を引き取る前の1週間は、ベルファストのアイスホッケーチーム「Belfast Giants(ベスファスト・ジャイアンツ)」がレイシーちゃんの病室を訪れてくれた他、北アイルランド出身の元ボクサーで、世界2階級制覇王者のカール・フランプトンさんやディズニー・キャラクターたちが励ましのビデオメッセージを送るなど、多くの人がレイシーちゃんへの励ましやサポートを寄せてくれたそうだ。母ジェイミーさんは周りの人たちの親切に感謝しながらも、このように心情を吐露した。

「レイシーまで失った今、私たち一家は深い悲しみに打ちひしがれています。この悲しみは言葉で言い表せるものではありません。でも私たち夫婦は、子供たちのためにできる限りのことを精一杯してきました。これからは4人の残された子供たちのためにも、辛いですが前向きにしっかりと生きて行かなければならないと思っています。」

子供に先立たれることほど親にとって辛いことはない。ジェイミーさんとマークさん夫妻は、この辛さを5回も経験するという悲劇を味わった。幸いにも4人の息子たちには、亡くなった5人のような症状の兆候は全くないという。現在、一家はレイシーちゃんのメモリアル・ガーデンを造る費用のために寄付金サイト『GoFundMe』で募金を呼びかけている。

このニュースを知った人からは、「なんてお気の毒なの。5人も同じ症状で亡くなるなんて、やっぱり遺伝的な問題もあるのかもしれない。なぜ原因がわからないのかしら」「親にとってこれほど辛いことはないだろうに」「親には選択肢があるのだからそんなに多くの子供を産むことをもっと考慮すべきだったのでは」「何を言っているんだ。子供の病はなるべくしてなったものではないのだから、親を非難するのは間違っているだろう」「レイシーちゃん、どうか安らかに」といった声があがっている。

画像は『Metro 2018年3月3日付「Parents who lost four children to mystery illness lay youngest daughter to rest」(Picture: Jamie Pollock)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

この記事の関連ニュース