「こんなケースはこれまでに見たこともありません。まるで映画のストーリーのよう」―各メディアや事件に関わった地方検事がそう口にするほど、米ユタ州で特殊な犯罪事件が明らかになった。元夫とその新しい妻の殺害を試みた女が殺し屋を雇うも裏切られ、さらに刑務所内からその殺し屋を始末するために新たな殺し屋を雇おうとしたのだ。『Good4Utah』『KSL.com』などが伝えている。
事の起こりは2016年12月、ユタ州ソルトレイク郡ヘリマン在住のリンダ・ギルマン(70歳)は、クリスチャン・オルセンという男に元夫デュアンさんを殺害する取引を持ちかけた。リンダの従業員で彼女が所有するアパートを借りて住んでいたオルセンさんは、薬物過剰摂取などでデュアンさんを何らかの事故死に見せかけて殺害するようリンダから依頼された。
取引の頭金としてリンダは5,000ドル(約53万円)を支払い、さらに7,000ドル(約74万円)のダイヤの指輪や元夫の死後に受け取る予定となっている生命保険から18,000ドル(約190万円)を払うことを約束した。ところがオルセンさんは、この取引を警察に通報した。
警察はオルセンさんに無線機を装着し、リンダとのやりとりを録音するように依頼。12月20日と26日の2回にわたりリンダとの会合をセッティングし、そこで元夫のみならず新しい妻への殺害計画をも口にしたリンダの声を証拠として拾い上げた。リンダはこの時、オルセンさんに報酬額の上乗せも約束していたようだ。その後、逮捕されたリンダはソルトレイク郡刑務所へ収監されたが、そこで知り合った女囚人に「もしオルセンがいなくなれば私は自由の身になる」などと語り、再び取引をもちかけた。
「倉庫に侵入して証拠のCD2枚を破棄してくれたら、あなたの保釈金5,000ドル(約53万円)を私が払ってあげる。それと証人のオルセンを探し出して起訴を取り下げる旨の署名をもらってちょうだい。彼が署名を拒否するようなら始末して。」
刑務所内にいながらも、自身の犯罪の物的証拠や証人を抹消しようとしていたリンダは、2017年2月13日に自分の弁護人を呼び出し、訪問の際に小切手を持ってくるよう頼んだ。そして報酬となる155,000ドル(約1,640万円)の金額を記入した小切手を手紙とともに入れ、封筒に記した「M.K」という人物に渡してほしいと伝えた。しかしこの封書は規約違反として刑務官により没収されて中身が確認され、警察が捜査を開始したところリンダの目論見が明らかとなった。
3月9日にリンダは元夫への殺人教唆罪で有罪の判決を受けたが、法廷ではオルセンさんだけでなく過去に民事訴訟を起こしリンダを敗訴へ追いやった検事への殺害も企て、3週間前にも再び新たな殺し屋を雇おうとしていたことが明るみに出て、リンダは再び起訴されることになった。結果としてリンダは2つの殺人教唆罪、第1級重罪、2つの公務の執行を妨害する罪、第2級重罪で起訴され、保釈金は250万ドル(約2億6,500万円)に設定された。予定されている4月23日の判決では、リンダは懲役5年から終身刑の有罪判決が下される可能性があるという。
このニュースを知った人からは「まさにハリウッド映画そのもの」「やり遂げるまで諦めない…すごい根性だな」「元夫を殺しても保険金は新しい妻に行くのでは?」「もう70歳なんだから、刑務所暮らしで失うものもあまりないよね」といった声があがっている。
画像は『Good4Utah 2018年3月9日付「Woman on trial for criminal solicitation facing new charges」(Salt Lake County)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)
事の起こりは2016年12月、ユタ州ソルトレイク郡ヘリマン在住のリンダ・ギルマン(70歳)は、クリスチャン・オルセンという男に元夫デュアンさんを殺害する取引を持ちかけた。リンダの従業員で彼女が所有するアパートを借りて住んでいたオルセンさんは、薬物過剰摂取などでデュアンさんを何らかの事故死に見せかけて殺害するようリンダから依頼された。
取引の頭金としてリンダは5,000ドル(約53万円)を支払い、さらに7,000ドル(約74万円)のダイヤの指輪や元夫の死後に受け取る予定となっている生命保険から18,000ドル(約190万円)を払うことを約束した。ところがオルセンさんは、この取引を警察に通報した。
警察はオルセンさんに無線機を装着し、リンダとのやりとりを録音するように依頼。12月20日と26日の2回にわたりリンダとの会合をセッティングし、そこで元夫のみならず新しい妻への殺害計画をも口にしたリンダの声を証拠として拾い上げた。リンダはこの時、オルセンさんに報酬額の上乗せも約束していたようだ。その後、逮捕されたリンダはソルトレイク郡刑務所へ収監されたが、そこで知り合った女囚人に「もしオルセンがいなくなれば私は自由の身になる」などと語り、再び取引をもちかけた。
「倉庫に侵入して証拠のCD2枚を破棄してくれたら、あなたの保釈金5,000ドル(約53万円)を私が払ってあげる。それと証人のオルセンを探し出して起訴を取り下げる旨の署名をもらってちょうだい。彼が署名を拒否するようなら始末して。」
刑務所内にいながらも、自身の犯罪の物的証拠や証人を抹消しようとしていたリンダは、2017年2月13日に自分の弁護人を呼び出し、訪問の際に小切手を持ってくるよう頼んだ。そして報酬となる155,000ドル(約1,640万円)の金額を記入した小切手を手紙とともに入れ、封筒に記した「M.K」という人物に渡してほしいと伝えた。しかしこの封書は規約違反として刑務官により没収されて中身が確認され、警察が捜査を開始したところリンダの目論見が明らかとなった。
3月9日にリンダは元夫への殺人教唆罪で有罪の判決を受けたが、法廷ではオルセンさんだけでなく過去に民事訴訟を起こしリンダを敗訴へ追いやった検事への殺害も企て、3週間前にも再び新たな殺し屋を雇おうとしていたことが明るみに出て、リンダは再び起訴されることになった。結果としてリンダは2つの殺人教唆罪、第1級重罪、2つの公務の執行を妨害する罪、第2級重罪で起訴され、保釈金は250万ドル(約2億6,500万円)に設定された。予定されている4月23日の判決では、リンダは懲役5年から終身刑の有罪判決が下される可能性があるという。
このニュースを知った人からは「まさにハリウッド映画そのもの」「やり遂げるまで諦めない…すごい根性だな」「元夫を殺しても保険金は新しい妻に行くのでは?」「もう70歳なんだから、刑務所暮らしで失うものもあまりないよね」といった声があがっている。
画像は『Good4Utah 2018年3月9日付「Woman on trial for criminal solicitation facing new charges」(Salt Lake County)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)