日本の刑事事件における裁判有罪率「99.9」をタイトルに掲げ、「残り0.1%」を確かめようと事実を追う弁護士を描くドラマ。TBS系日曜劇場『99.9―刑事専門弁護士― SEASON II』が3月18日に最終回を迎えた。前回、主人公の深山大翔(松本潤)をはじめ斑目法律事務所法務部刑事専門ルームの弁護士たちと法廷で対峙した東京地方裁判所の裁判官・川上憲一郎(笑福亭鶴瓶)が、今回は深山たちが担当する放火殺人事件の再審請求を阻もうとする。
第5話「歪められた少年裁判 嘘つきは誰!?」(2月11日放送)では、最高裁判所・事務総局事務総長の岡田孝範(榎木孝明)と裁判官で東京地方裁判所所長・代行の川上憲一郎が「少年犯罪の厳罰化」をアピールするため、「17歳の少年2人による女子高生へのわいせつ事件」の判決を有罪にしようと目論んだ。
深山たちが事実を明らかにしたことにより判決は無罪となったものの、新聞に「裁判所の良心 検察の暴挙を食い止める」と掲載され、川上たちは結果的にアピールを成功させた。
斑目法律事務所の所長・斑目春彦(岸部一徳)は川上たちを「ただじゃ食えない相手」とけん制して、刑事専門ルーム室長・佐田篤弘(香川照之)や深山たちに「公正な裁判を行うには、本来“弁護士―検察官―裁判官”の関係は均等な距離を保ったトライアングルになっていなければならない」と言い聞かせる。
最終話「深山、最後の闘い!!絶対不可能の再審請求無実を信じる息子の涙最強の敵…手負いの裁判官の秘策!!0.1%の逆転なるか」でも、やはりその「トライアングル」を重要視していた。
再審請求を認めその裁判官を務める川上を、元裁判官の弁護士・尾崎舞子(木村文乃)が廊下で呼び止めた。「川上さん、公平に判断してくださいますよね」と訴える彼女に、川上は「尾崎、弁護士と裁判官はええ距離感持たなあかんで」と不敵に笑う。
「いつもゆがんだ距離感にしているのはあなたたちじゃないですか?」「裁判官と検察が距離を縮めることで均等であるはずのトライアングルにゆがみが生まれ、えん罪を作り出しているんです」という尾崎の主張は、斑目所長の言葉を思い出させる。
川上は再審請求で意外にも「無罪」と判決を下した。尾崎たちの訴えで心を動かしたかに思われたが、翌日の新聞に「川上氏 異例の昇格 最高裁事務総長」と掲載された。
8年前に同放火殺人事件の裁判を担当、被告に死刑を宣告した現事務総長の岡田孝範は、今回の再審請求で“えん罪”となったため失墜したのだ。斑目所長は、川上はそれが狙いだったと疑う。
「裁判官として一抹の良心が残っていると思ったのですが、私たちは利用されただけなのでしょうか?」と肩を落とす尾崎に、所長は「それは今後を見ないと分からない。彼の組織人としての思惑がどこにあったのか…」と返した。
“ラスボス”的存在である川上憲一郎と深山たちの対決はまだ終わってはいない。“司法の闇”をさらに暴くため続編を期待させるような終わり方だった。
ちなみに事実を明らかにして弁護士の役割を果たし、所長から「よくやった! ご苦労さん!」と労われた尾崎舞子。嬉しさから「深山先生! これからも、よろしくお願いします!」と珍しく自ら握手を求めた。
ところが深山大翔(松本潤)は「ごめんなさい!」と“告白タイム”よろしく頭を下げて「ええ~っ!」と呆れさせる。深山は代わりに飴を「あげる」と彼女の手の平に乗せたところ、包材に「青唐辛子 AOTOUG・ARASHI 飴」と書かれており小ネタも忘れない。
最終回ながら川上憲一郎との因縁ばかりか、深山と尾崎の関係もすっきりしないままである。TBS系日曜劇場の記念すべき100作目に『SEASON II』が選ばれるほどの番組だ。『SEASON III』の実現に期待が高まる。
画像は『日曜劇場「99.9 SEASONII」の愉快な仲間たち 2018年3月17日付Instagram「川上役の鶴瓶です。」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)
第5話「歪められた少年裁判 嘘つきは誰!?」(2月11日放送)では、最高裁判所・事務総局事務総長の岡田孝範(榎木孝明)と裁判官で東京地方裁判所所長・代行の川上憲一郎が「少年犯罪の厳罰化」をアピールするため、「17歳の少年2人による女子高生へのわいせつ事件」の判決を有罪にしようと目論んだ。
深山たちが事実を明らかにしたことにより判決は無罪となったものの、新聞に「裁判所の良心 検察の暴挙を食い止める」と掲載され、川上たちは結果的にアピールを成功させた。
斑目法律事務所の所長・斑目春彦(岸部一徳)は川上たちを「ただじゃ食えない相手」とけん制して、刑事専門ルーム室長・佐田篤弘(香川照之)や深山たちに「公正な裁判を行うには、本来“弁護士―検察官―裁判官”の関係は均等な距離を保ったトライアングルになっていなければならない」と言い聞かせる。
最終話「深山、最後の闘い!!絶対不可能の再審請求無実を信じる息子の涙最強の敵…手負いの裁判官の秘策!!0.1%の逆転なるか」でも、やはりその「トライアングル」を重要視していた。
再審請求を認めその裁判官を務める川上を、元裁判官の弁護士・尾崎舞子(木村文乃)が廊下で呼び止めた。「川上さん、公平に判断してくださいますよね」と訴える彼女に、川上は「尾崎、弁護士と裁判官はええ距離感持たなあかんで」と不敵に笑う。
「いつもゆがんだ距離感にしているのはあなたたちじゃないですか?」「裁判官と検察が距離を縮めることで均等であるはずのトライアングルにゆがみが生まれ、えん罪を作り出しているんです」という尾崎の主張は、斑目所長の言葉を思い出させる。
川上は再審請求で意外にも「無罪」と判決を下した。尾崎たちの訴えで心を動かしたかに思われたが、翌日の新聞に「川上氏 異例の昇格 最高裁事務総長」と掲載された。
8年前に同放火殺人事件の裁判を担当、被告に死刑を宣告した現事務総長の岡田孝範は、今回の再審請求で“えん罪”となったため失墜したのだ。斑目所長は、川上はそれが狙いだったと疑う。
「裁判官として一抹の良心が残っていると思ったのですが、私たちは利用されただけなのでしょうか?」と肩を落とす尾崎に、所長は「それは今後を見ないと分からない。彼の組織人としての思惑がどこにあったのか…」と返した。
“ラスボス”的存在である川上憲一郎と深山たちの対決はまだ終わってはいない。“司法の闇”をさらに暴くため続編を期待させるような終わり方だった。
ちなみに事実を明らかにして弁護士の役割を果たし、所長から「よくやった! ご苦労さん!」と労われた尾崎舞子。嬉しさから「深山先生! これからも、よろしくお願いします!」と珍しく自ら握手を求めた。
ところが深山大翔(松本潤)は「ごめんなさい!」と“告白タイム”よろしく頭を下げて「ええ~っ!」と呆れさせる。深山は代わりに飴を「あげる」と彼女の手の平に乗せたところ、包材に「青唐辛子 AOTOUG・ARASHI 飴」と書かれており小ネタも忘れない。
最終回ながら川上憲一郎との因縁ばかりか、深山と尾崎の関係もすっきりしないままである。TBS系日曜劇場の記念すべき100作目に『SEASON II』が選ばれるほどの番組だ。『SEASON III』の実現に期待が高まる。
画像は『日曜劇場「99.9 SEASONII」の愉快な仲間たち 2018年3月17日付Instagram「川上役の鶴瓶です。」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)