パキスタンに5年前からでき始めた腫瘍が日に日に大きくなり、現在では腰右側と右大腿部に20kgもの巨大腫瘍を抱えた18歳青年がいる。経済的に困窮している一家は青年に治療を受けさせることができなかったが、このほどソーシャルメディアからの訴えで政府当局が助けを差し伸べた。『Storytrender』『Metro』などが伝えている。
パキスタンのシンド州ジャムショロ地区にあるノーリアバードに暮らすムハンマド=エッサ・パラーリさん(18歳)は、20kgの腫瘍を抱え寝たきりの生活を余儀なくされている。
彼の左脚はごく普通だが、右脚が膝上から巨大に腫れあがり、歩くことや立つことさえできない。ムハンマド=エッサさん以外に6人の子を持つ父アラー・ディノさん(52歳)と母カティジャ・パラーリさん(42歳)は、「息子は13歳までは普通に成長していた」と話す。
「5年前に、息子は右側の太ももが腫れていることに気付きました。その時はまだテニスボールより小さな腫瘍だったので、そのままにしていました。ところが腫瘍は大きくなり続けて、昨年は急速に成長したんです。そのため息子は完全に寝たきりになってしまいました。着替えやトイレなど、今では全てにおいて介護が必要です。このままでは息子の将来が心配です。」
7人の子を抱えながらもトラクター運転手をしているアラーさんは、一日に日本円にして600円ほどしか稼ぐことができない。「お金がないので、息子をいい病院に連れて行ってあげることができませんでした」とアラーさんは一家の極貧状態を嘆く。しかし、この一家に救いの手が差し伸べられた。
今から2か月前にムハンマド=エッサさんを知った社会活動家のザルフィカー・ソランギさん(Zulfiqar Solangi)は、今月初めにムハンマド=エッサさんの写真をソーシャルメディアに投稿して支援を呼びかけた。
「2か月前、ムハンマド=エッサさんの腫瘍は大腿部を覆っていただけでしたが、今は右側の腰をも覆っていて信じられないほどのサイズになっています。ですが一家は極貧状態にあり、カラチまでの旅費や滞在費さえありません。」
この投稿から地元政府が助けを差し伸べた。無料で治療が受けられることになったムハンマド=エッサさんは、3月下旬に救急車でカラチにあるDr Ruth Pfau Hospital(ドクター ルース・フォー病院)へと搬送された。ノーシャド・シーク医師は、「これは、遺伝性疾患である叢状神経線維腫のひとつです。もっと早くに診察を受けていれば、こんなに大きくはならなかったことでしょう。数日後に神経外科医や整形外科医のチームを構成し、今後の治療や手術日などを決める予定です」と話している。
今は病院で息子に付き添っているアラーさんは、「手術がどうかうまくいくようにと、成功を神に祈っています。腫瘍が無事に除去されて、息子には普通の生活ができるようになってほしい」と語っている。
画像は『Storytrender 2018年3月26日付「TEENAGER WITH 44LBS TUMOUR COVERING HIS THIGH AND HIP AWAITS LIFE-CHANGING SURGERY」(By Bilal Kuchay)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)
パキスタンのシンド州ジャムショロ地区にあるノーリアバードに暮らすムハンマド=エッサ・パラーリさん(18歳)は、20kgの腫瘍を抱え寝たきりの生活を余儀なくされている。
彼の左脚はごく普通だが、右脚が膝上から巨大に腫れあがり、歩くことや立つことさえできない。ムハンマド=エッサさん以外に6人の子を持つ父アラー・ディノさん(52歳)と母カティジャ・パラーリさん(42歳)は、「息子は13歳までは普通に成長していた」と話す。
「5年前に、息子は右側の太ももが腫れていることに気付きました。その時はまだテニスボールより小さな腫瘍だったので、そのままにしていました。ところが腫瘍は大きくなり続けて、昨年は急速に成長したんです。そのため息子は完全に寝たきりになってしまいました。着替えやトイレなど、今では全てにおいて介護が必要です。このままでは息子の将来が心配です。」
7人の子を抱えながらもトラクター運転手をしているアラーさんは、一日に日本円にして600円ほどしか稼ぐことができない。「お金がないので、息子をいい病院に連れて行ってあげることができませんでした」とアラーさんは一家の極貧状態を嘆く。しかし、この一家に救いの手が差し伸べられた。
今から2か月前にムハンマド=エッサさんを知った社会活動家のザルフィカー・ソランギさん(Zulfiqar Solangi)は、今月初めにムハンマド=エッサさんの写真をソーシャルメディアに投稿して支援を呼びかけた。
「2か月前、ムハンマド=エッサさんの腫瘍は大腿部を覆っていただけでしたが、今は右側の腰をも覆っていて信じられないほどのサイズになっています。ですが一家は極貧状態にあり、カラチまでの旅費や滞在費さえありません。」
この投稿から地元政府が助けを差し伸べた。無料で治療が受けられることになったムハンマド=エッサさんは、3月下旬に救急車でカラチにあるDr Ruth Pfau Hospital(ドクター ルース・フォー病院)へと搬送された。ノーシャド・シーク医師は、「これは、遺伝性疾患である叢状神経線維腫のひとつです。もっと早くに診察を受けていれば、こんなに大きくはならなかったことでしょう。数日後に神経外科医や整形外科医のチームを構成し、今後の治療や手術日などを決める予定です」と話している。
今は病院で息子に付き添っているアラーさんは、「手術がどうかうまくいくようにと、成功を神に祈っています。腫瘍が無事に除去されて、息子には普通の生活ができるようになってほしい」と語っている。
画像は『Storytrender 2018年3月26日付「TEENAGER WITH 44LBS TUMOUR COVERING HIS THIGH AND HIP AWAITS LIFE-CHANGING SURGERY」(By Bilal Kuchay)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)