米ロサンゼルス地域内の公園に、13年もそこで過ごす1匹の犬がいる。野良犬というにはあまりにも孤高な姿で自由気ままに生きるこの犬に、近隣住民らはある種の魅力を感じ「この公園が犬の住処なのだ」と不思議な犬の存在を認めているようだ。『Mother Nature Network』『Metro』などが伝えている。
ロサンゼルス地域内のとある公園に、13年にわたり住みついている1匹の犬。この犬がどのような理由で公園に住むようになったのか、誰も知らない。しかし公園を訪れる人々は、この犬の姿をいつも目にするという。
写真家ジョン・ウォンさんもその1人だ。5年前、この公園の近くに引っ越したジョンさんは、飼い犬の散歩で公園を訪れた時にこの犬に出会った。現在は公園からさらに近い場所に転居しているジョンさんは、「近寄ろうとすると逃げるように去って行きました」と当時の犬の様子を振り返る。
「今はこの公園に毎朝行きますが、その都度この犬を見ます。犬の居場所には、親切な住民らが餌や水などを置いているようです。でも犬は、誰も近付かせようとはしません。」
近隣住民らは10年以上もこの犬に餌を与えたりして気にかけているという。これまでにも動物管理局員や動物救済・保護スタッフらなどがこの犬を保護しようと試みたようだが、失敗に終わっている。犬の姿を間近でカメラに収めることに成功した唯一の人物であるジョンさんは、このように話している。
「この犬は、今や公園の一部もしくは私たちにとっても住民のような存在になっています。犬は無関心な様子で公園内をうろうろし、人々のそばを通り過ぎます。人を気にすることもなく、他のペットや公園の動物などにも一切無関心です。吠えているのを聞いたこともありません。たくましく、溌剌としていて頭がいいのでしょう。常に人と適度な距離を保ち、人が近付くと逃げて行きます。犬はまるでヒッピーのように自由に公園で生きています。そんな自由な生活を送る犬を見ると、私もなんだか嬉しい気持ちになります。」
「最近、慈善団体の人々がこの犬を再び保護しようと試みたようですが、私はこの犬が施設に預けられた挙句に、引き取り手がなく安楽死ということにだけはなって欲しくありません。善意で保護に努める人たちは、いつかはこの犬を助けることに成功するかもしれません。でも犬は、保護される前にこの公園の緑の中にフッと姿をくらましてしまうかもしれません。全ての犬が人間に飼われ愛されることを必要としているわけではないのだと私は思います。人が、人と異なった道を歩むように、犬もまた全ての人に理想的な生き方とは思われなくとも、自由気ままに生きたいと思うのかもしれません。この公園が、この犬にとっては住処なのではないでしょうか。」
常に飄々とした態度で“孤独な流浪者”のように過ごす犬のニュースを知った人からは、「もう13年も公園に住んでいて、住民らもケアしているようだから、このままそっとしておいてあげるのが一番いいんじゃないかな」「でもこの状態がなぜ幸せと言えるの? 年をとっているみたいだし、家族を見つけてきちんと世話してもらう環境に置いてあげた方がいいのでは」「でも全ての犬が、飼われることが幸せとは限らないはず」「この犬に関しては、保護するために捕まえようとするのは間違っている気がする」「餌も水も与えられているのだから、今の状態が犬にとっても自由で幸せだと思う」「もし過去に飼い主に捨てられて、ここで飼い主をずっと待っているのだとしたらかわいそうだね」「もしそうだとしたら、捨てた飼い主を許せない」といった声があがっている。
画像は『Mother Nature Network 2018年3月27日付「Photographer captures bittersweet spirit of a dog who has been living in a park for 13 years」(Photo: John Hwang)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)
ロサンゼルス地域内のとある公園に、13年にわたり住みついている1匹の犬。この犬がどのような理由で公園に住むようになったのか、誰も知らない。しかし公園を訪れる人々は、この犬の姿をいつも目にするという。
写真家ジョン・ウォンさんもその1人だ。5年前、この公園の近くに引っ越したジョンさんは、飼い犬の散歩で公園を訪れた時にこの犬に出会った。現在は公園からさらに近い場所に転居しているジョンさんは、「近寄ろうとすると逃げるように去って行きました」と当時の犬の様子を振り返る。
「今はこの公園に毎朝行きますが、その都度この犬を見ます。犬の居場所には、親切な住民らが餌や水などを置いているようです。でも犬は、誰も近付かせようとはしません。」
近隣住民らは10年以上もこの犬に餌を与えたりして気にかけているという。これまでにも動物管理局員や動物救済・保護スタッフらなどがこの犬を保護しようと試みたようだが、失敗に終わっている。犬の姿を間近でカメラに収めることに成功した唯一の人物であるジョンさんは、このように話している。
「この犬は、今や公園の一部もしくは私たちにとっても住民のような存在になっています。犬は無関心な様子で公園内をうろうろし、人々のそばを通り過ぎます。人を気にすることもなく、他のペットや公園の動物などにも一切無関心です。吠えているのを聞いたこともありません。たくましく、溌剌としていて頭がいいのでしょう。常に人と適度な距離を保ち、人が近付くと逃げて行きます。犬はまるでヒッピーのように自由に公園で生きています。そんな自由な生活を送る犬を見ると、私もなんだか嬉しい気持ちになります。」
「最近、慈善団体の人々がこの犬を再び保護しようと試みたようですが、私はこの犬が施設に預けられた挙句に、引き取り手がなく安楽死ということにだけはなって欲しくありません。善意で保護に努める人たちは、いつかはこの犬を助けることに成功するかもしれません。でも犬は、保護される前にこの公園の緑の中にフッと姿をくらましてしまうかもしれません。全ての犬が人間に飼われ愛されることを必要としているわけではないのだと私は思います。人が、人と異なった道を歩むように、犬もまた全ての人に理想的な生き方とは思われなくとも、自由気ままに生きたいと思うのかもしれません。この公園が、この犬にとっては住処なのではないでしょうか。」
常に飄々とした態度で“孤独な流浪者”のように過ごす犬のニュースを知った人からは、「もう13年も公園に住んでいて、住民らもケアしているようだから、このままそっとしておいてあげるのが一番いいんじゃないかな」「でもこの状態がなぜ幸せと言えるの? 年をとっているみたいだし、家族を見つけてきちんと世話してもらう環境に置いてあげた方がいいのでは」「でも全ての犬が、飼われることが幸せとは限らないはず」「この犬に関しては、保護するために捕まえようとするのは間違っている気がする」「餌も水も与えられているのだから、今の状態が犬にとっても自由で幸せだと思う」「もし過去に飼い主に捨てられて、ここで飼い主をずっと待っているのだとしたらかわいそうだね」「もしそうだとしたら、捨てた飼い主を許せない」といった声があがっている。
画像は『Mother Nature Network 2018年3月27日付「Photographer captures bittersweet spirit of a dog who has been living in a park for 13 years」(Photo: John Hwang)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)