次々と世の中に現れる新種の合成カンナビノイド(英名:synthetic cannabinoids)。日本では合成マリファナ、あるいは脱法ハーブという呼び名で知られている。パッケージのカラフルでポップな印象から少年少女が気軽に手を伸ばしてしまうと心配されているが、鼻、耳、目などから出血する恐ろしいものがアメリカで出回っているもようだ。シカゴのメディア『Chicago Tribune』が伝えた。
イリノイ州公衆衛生局(Illinois Department of Public Health 以下IDPH)が今、合成カンナビノイドを購入した者に対して強く警告している。その使用者が重い出血症状を呈して医療機関を受診しているとの報告が3月7日から相次いでいるとして、IDPHの職員が先月30日、『Chicago Tribune』に以下のように述べた。
「合成カンナビノイドの使用により目、鼻、耳、歯茎といった粘膜からの出血を訴える者が続出し、そればかりかひどい咳、血尿、月経過多などを訴える者も出ています。今のところシカゴ市で多発していますが患者数は確実に増加中で、周辺の皆さんも十分に注意し、もしも使用後に体調の異変を感じたらすぐに911番通報するか病院に急行して下さい。」
「合成カンナビノイドは安全かつ合法的なマリファナの代替品という認識があったかと思いますが、実は多くが違法に製造されたものです。使用者が見たことも聞いたこともないような名の化学物質が大量に混ざり合って出来たもので、致命的な病の原因となる危険性もあります。」
重篤な出血を呈している患者32人については詳しく検査が進められているが、合成カンナビノイドは危険な作用を持つ化学物質が含まれながら、その分子構造を微調整するプロの手にかかり、法律や規制の網の目をかいくぐるようにして製造されている。化学物質の種類もあまりにも多すぎて出血をもたらした原因物質の特定は難航しているそうだ。
またダウナーズ・グローブの「Advocate Good Samaritan Hospital」のメリッサ・ミルウィッチ博士は「合成カンナビノイドがどれほど危険なものか、決して甘く見てはならない」と警告する。その使用により腎不全、精神疾患や重い神経症状が後遺症として残る例も少なくないためだ。もちろん交通事故や暴力事件を起こす、危険な性行為に臨むなどは言語道断である。
合成カンナビノイドはイリノイ州では違法で、その名で販売することは許可されない。そのため製造者も悪知恵を働かせながらしオンライン、ガソリンスタンド、ドラッグストアなどで販売しているもよう。このたび医療機関を受診した者は街のショップ、コンビニエンスストア、ディーラーや友人から購入したと話している。また電子タバコなどと一緒に吸入する液体状のものやお香もあるもよう。パッケージには「Fake weed」、「K2」または「Spice」などの文字が楽しい絵とともに描かれており、幼い子供が誤って手を伸ばさないようくれぐれも注意が必要だ。
画像は『Chicago Tribune 2018年3月30日付「Synthetic pot warning issued as number of users experiencing severe bleeding jumps to 32」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)
イリノイ州公衆衛生局(Illinois Department of Public Health 以下IDPH)が今、合成カンナビノイドを購入した者に対して強く警告している。その使用者が重い出血症状を呈して医療機関を受診しているとの報告が3月7日から相次いでいるとして、IDPHの職員が先月30日、『Chicago Tribune』に以下のように述べた。
「合成カンナビノイドの使用により目、鼻、耳、歯茎といった粘膜からの出血を訴える者が続出し、そればかりかひどい咳、血尿、月経過多などを訴える者も出ています。今のところシカゴ市で多発していますが患者数は確実に増加中で、周辺の皆さんも十分に注意し、もしも使用後に体調の異変を感じたらすぐに911番通報するか病院に急行して下さい。」
「合成カンナビノイドは安全かつ合法的なマリファナの代替品という認識があったかと思いますが、実は多くが違法に製造されたものです。使用者が見たことも聞いたこともないような名の化学物質が大量に混ざり合って出来たもので、致命的な病の原因となる危険性もあります。」
重篤な出血を呈している患者32人については詳しく検査が進められているが、合成カンナビノイドは危険な作用を持つ化学物質が含まれながら、その分子構造を微調整するプロの手にかかり、法律や規制の網の目をかいくぐるようにして製造されている。化学物質の種類もあまりにも多すぎて出血をもたらした原因物質の特定は難航しているそうだ。
またダウナーズ・グローブの「Advocate Good Samaritan Hospital」のメリッサ・ミルウィッチ博士は「合成カンナビノイドがどれほど危険なものか、決して甘く見てはならない」と警告する。その使用により腎不全、精神疾患や重い神経症状が後遺症として残る例も少なくないためだ。もちろん交通事故や暴力事件を起こす、危険な性行為に臨むなどは言語道断である。
合成カンナビノイドはイリノイ州では違法で、その名で販売することは許可されない。そのため製造者も悪知恵を働かせながらしオンライン、ガソリンスタンド、ドラッグストアなどで販売しているもよう。このたび医療機関を受診した者は街のショップ、コンビニエンスストア、ディーラーや友人から購入したと話している。また電子タバコなどと一緒に吸入する液体状のものやお香もあるもよう。パッケージには「Fake weed」、「K2」または「Spice」などの文字が楽しい絵とともに描かれており、幼い子供が誤って手を伸ばさないようくれぐれも注意が必要だ。
画像は『Chicago Tribune 2018年3月30日付「Synthetic pot warning issued as number of users experiencing severe bleeding jumps to 32」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)