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【海外発!Breaking News】出産した翌日にトラックに衝突され、事故死した女性(アイルランド)

TechinsightJapan 2018年5月18日 5時0分

出産してわずか1日後に、女性は事故に巻き込まれ帰らぬ人となってしまった。2016年9月にアイルランドで起きたなんとも痛ましい悲劇の裁判がこのほど行われたが、衝突したトラック運転手には執行猶予付きの有罪判決が下されたのみであった。『Mirror』『independent.ie』などが伝えている。

アイルランドのティペラリー州サーリスに住んでいた二コラ・ケニーさん(26歳)は2016年9月4日、クロンメル病院でリリー=ローズちゃんを出産した。しかしリリー=ローズちゃんが病気になったため急きょダブリンのテンプルストリート病院へと搬送され、5日にニコラさんは母親のアンさんとおばのウィーラン・スラッタリーさんに車で迎えに来てもらい、娘のいるダブリンへ向かった。

車がちょうど高速道路を走っていた時、リリー=ローズちゃんが入院している病院から電話が入った。ニコラさんは助手席の後ろの座席にいたが、車を運転していたウィーランさんは電話に出るため路肩で停まった。電話の内容は「リリー=ローズちゃんの容態が良くなった」というものだった。しかしこの嬉しい知らせを聞いた直後、トラックが後ろから衝突した。午後12時25分頃のことだったという。

アーマー州キーディーに住むトラック運転手のキーラン・マックブライド(33歳)はこの日、午前4時半に自宅を出て運転を続けていた。事故を起こすまで既に470kmもの距離を走っていたとされ、衝突時には居眠りをしていたようだ。キーランは運転の最中に15分~30分の休憩を何回か取っていたと話したが、トラックに設置されたタコグラフ(運行記録計)が正常に作動しておらず、確認は不可能であった。法廷ではキーランの弁護士が「被告はくしゃみの発作を起こしてしまったことでコントロールを失った」と主張したが、当時の目撃者は「トラックは徐々に路肩へ走行していた」と述べている。なおニコラさんの乗っていた車やトラックにも技術的にはなんの問題もなかった。

時速90kmを出していたトラックに衝突され、ニコラさんは即死した。また同乗していたアンさんも怪我をし、運転していたウィーランさんは深刻な外傷性脳損傷を負ったことから救急ヘリにてリムリック州にある「University Hospital Limerick」に搬送され、何か月もの入院生活を強いられている。

5月15日にクロンメル巡回裁判所で行われた裁判で、キーランは不注意運転により被害者に死や深刻な怪我をさせた罪を認めた。トーマス・ティーハン判事は「ケニー家にとってこの事故はまったくもって悲劇としかいいようがないもので、意図的ではないが非常に無謀である。くしゃみをしていたというよりも居眠り運転の可能性が非常に高い」と述べた。しかしながら早い段階で罪を認め警察にも協力的な態度を示し後悔の念を見せていたことから、キーランには2年間の執行猶予付き18か月の有罪判決が下され、実刑は免れた。加えて5年の間にニコラさんの両親へ1万ユーロ(約130万円)の慰謝料支払い命令や5年間の免停が言い渡された。

今回の事故で運転手の職を失ったキーランは、激しい罪の意識を感じ牧師を通して葬儀に参列したい旨をニコラさんの遺族に申し出ていた。しかし遺族の意向により、断念する形となったようだ。この事故後、キーランはPTSD(心的外傷後ストレス障害)を抱えるようになったそうだが、ニコラさんを失ったケニーさん一家の悲しみはその比ではない。

今もリリー=ローズちゃんを養育しているニコラさんの両親は、「娘を亡くした悲しみは言葉では言い表せません。孫は母親を知らずに育っていくのです。家族皆が、深い悲しみの中にいます。どうやったってニコラはもう戻ってこないのですから」と心情を吐露した。

このニュースを知った人からは、「なんという悲劇。しかしこの刑は軽すぎるだろう」「緊急以外、路肩に車を停めるのは危険過ぎると思うけど」「赤ちゃん、生まれたばかりなのにママを失って本当にかわいそう」「アイルランドもこの刑期の甘さか。ジョークでしかないな」「電話を取るからって路肩に停めるもの悪かったと思う。普通は停めないでしょ」「命の代償がたった1万ユーロって悲しすぎる」「実刑を免れた運転手は相当運がいいな」「懲役10年が下されてもいいのでは」といった声があがっている。

画像は『Mirror 2018年5月16日付「First-time mum killed day after giving birth when her car hit by truck as she pulled over to take hospital phone call」(Image: Irish Mirror)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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