米オレゴン州のコロンビア・リバー・ゴージで昨年9月、当時15歳だった少年が花火を森に投げ放ったことから莫大な損害を生じる山火事を起こした。その裁判がこのほど行われたが、少年には日本円にして40億円もの支払い命令が下された。『OregonLive.com』『abc13 News』『Metro』などが伝えている。
ワシントン州バンクーバーに住む当時15歳だった少年(未成年のため名は公表されず)は、2017年9月2日に美しい自然が広がるオレゴン州コロンビア・リバー・ゴージのイーグル・クリークの森に2つの花火を投げ捨てた。火はたちまち山全体に広がり、48,000エーカー(約194平方キロメートル)を焼失した。152人が山道で身動きが取れなくなり、道路や鉄道、シーズン真っ最中の観光客で賑わう美しい景勝地の損害額は約1,350万ドル(約15億円)にも上り、消火活動には2,000万ドル(約22億円)の費用を要した。
今年の2月に罪を認めた少年には、5年間の保護観察および1920時間の地域奉仕活動命令が下されていたほか、山火事に巻き込まれた152人と各公的機関らに謝罪文を書くよう命じられていた。そして5月21日にフッドリバー郡巡回裁判所で行われた裁判では、米国林野局やオレゴン州運輸省を含む9つの機関の申し立てが認められ、少年には3,661万8,330.24ドル(約40億円)の損害賠償支払い命令が言い渡された。
少年の弁護人は、過剰な金額の支払い命令を「不合理で馬鹿げている。憲法違反だ」と批判したが、ジョン・A・オルソン判事は、このような多額の罰金を少年が支払う能力はないと認めながらも「憲法違反ではない」と反論し、「罰金額は少年が引き起こした財政的損失を超えておらず、明らかに犯罪に比例している」と述べた。支払いに関しては、関連当局が少年のために支払いのスケジュールを組むことも可能だという。さらに少年が賠償金支払いに応じ、他の罪を犯さず保護観察期間を問題なく終えることができれば、10年後には支払いを止めることが許されることも明らかになった。
ウクライナ人の少年の母親は「息子は自分のしたことがこのような大きな被害となり、トラウマを感じている」と話しているが、「でも、あの子が悪いのです」と息子の非を認めているという。
画像は『Metro 2018年5月22日付「Boy, 15, who started devastating wildfire is fined $36million by judge」(Photo: AP)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)
ワシントン州バンクーバーに住む当時15歳だった少年(未成年のため名は公表されず)は、2017年9月2日に美しい自然が広がるオレゴン州コロンビア・リバー・ゴージのイーグル・クリークの森に2つの花火を投げ捨てた。火はたちまち山全体に広がり、48,000エーカー(約194平方キロメートル)を焼失した。152人が山道で身動きが取れなくなり、道路や鉄道、シーズン真っ最中の観光客で賑わう美しい景勝地の損害額は約1,350万ドル(約15億円)にも上り、消火活動には2,000万ドル(約22億円)の費用を要した。
今年の2月に罪を認めた少年には、5年間の保護観察および1920時間の地域奉仕活動命令が下されていたほか、山火事に巻き込まれた152人と各公的機関らに謝罪文を書くよう命じられていた。そして5月21日にフッドリバー郡巡回裁判所で行われた裁判では、米国林野局やオレゴン州運輸省を含む9つの機関の申し立てが認められ、少年には3,661万8,330.24ドル(約40億円)の損害賠償支払い命令が言い渡された。
少年の弁護人は、過剰な金額の支払い命令を「不合理で馬鹿げている。憲法違反だ」と批判したが、ジョン・A・オルソン判事は、このような多額の罰金を少年が支払う能力はないと認めながらも「憲法違反ではない」と反論し、「罰金額は少年が引き起こした財政的損失を超えておらず、明らかに犯罪に比例している」と述べた。支払いに関しては、関連当局が少年のために支払いのスケジュールを組むことも可能だという。さらに少年が賠償金支払いに応じ、他の罪を犯さず保護観察期間を問題なく終えることができれば、10年後には支払いを止めることが許されることも明らかになった。
ウクライナ人の少年の母親は「息子は自分のしたことがこのような大きな被害となり、トラウマを感じている」と話しているが、「でも、あの子が悪いのです」と息子の非を認めているという。
画像は『Metro 2018年5月22日付「Boy, 15, who started devastating wildfire is fined $36million by judge」(Photo: AP)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)