8年間も実家に居候し続けた息子に堪忍袋の緒が切れた両親。何度も自立を促し家から出て行くよう求めるも、息子は拒否し続けた。最後の手段として両親が取った行動は、裁判所に訴え出ることだった。『syracuse.com』『ABC7 Eyewitness News』『PEOPLE.com』などが伝えている。
米ニューヨーク州シュラキュースのカミラスに住むマーク・ロトンドさんと妻クリスティーナさんは、30歳の息子マイケル=ジョセフさんが8年も実家で居候していることに悩んでいた。
マイケルさんは8年前に失職して実家に帰って来てからというもの、両親に生活費を入れることや家事や雑用などを手伝うこともなく寝室を占領し続けた。そこで両親は自分たちと口を利こうとしない息子に、2月2日から3月30日までの間、5回にわたり書面にて家を出て行ってほしい旨を伝えた。それぞれの書面の内容は概ね下記の通りである。
「お前の母親と話し合い決めたことだ。今すぐこの家を出て行ってもらいたい。出て行くまで14日の猶予を与える。もう実家には戻って来るな。お前が出て行かないのなら法的措置を取り強行手段も辞さない。」
「直ちにこの家からの退去を求める。お前はこれまで長いあいだ実家に居座っているが、私たちの同意や契約なしにお前がここに住む権利はどこにもない。もし3月15日までに出て行かなければ、法的強行手段を取る。妨げとなる行為は脅迫もしくは嫌がらせと解釈する。」
「1,100ドル(約12万円)援助してやるから、これで住む場所を見つけなさい。金銭を工面するためにとりあえずお前の持ち物でステレオなど価値のあるものを売ってお金を手にしなさい。お前の母親も住居を見つけるのを手伝ってくれるから。お前のようにどんなに職歴に乏しい者でも、探せばきっと仕事はあるはずだ。だから仕事を見つけるんだ!」
「お前は家を出て行くそぶりを全く見せないが、今から11日間の猶予を与える。出て行かなければお前の所持品をこの家から撤去する。」
「お前のフォルクスワーゲン・パサートだが、壊れているなら修理に出しなさい。費用は私たちが出してやってもいい。修理できない状態なら家の敷地内からどかせなさい。費用は私たちが出す。」
これらの要求にマイケルさんは全く応えなかったため、両親は4月に市裁判所を訪れ息子の退去を相談すると、最高裁判所に出向くように言われた。ニューヨーク州では家族のメンバーを保護する法律があることから、息子を実家から追い出すことは容易ではなく、両親は言葉でもって息子を実家から出て行かせようと試みていたのだが、やはり最終手段に出ざるを得なかったようだ。
5月7日、両親はオノンダガ郡最高裁判所へ訴えを起こした。髪を無造作に伸ばし髭を生やしてスーツ姿で出廷したマイケルさんは、両親から援助として1,100ドルを受け取ったことを認めたが、別の住居を見つけるには不十分な額とドナルド・グリーンウッド判事に述べた。法廷では、判事に両親と直接話しあって解決するように求められるもマイケルさんは拒否し、実家を出て行くように命じられると「なんて非道なんだ」と判事に感情をぶつける場面も見られた。裁判所の前で待ち構えていた報道陣に対しては、「両親には法的に定められている半年間などといった十分な猶予を与えられず、突然実家からの退去を求められた。住む場所を見つけるために30日ほど与えてくれればいいのに。訴えを起こされると、両親とは暮らしにくくなってしまう」と語った。
失業中と訴える両親の言葉とは裏腹に、現在ウェブビジネスを展開していると主張するマイケルさんは、裁判所で期限は定められられなかったものの実家からの立ち退き命令が下されたことに対して「上訴する意向だ」と話している。
画像は『PEOPLE.com 2018年5月22日付「Parents Successfully Sue to Get Their 30-Year-Old Son to Move Out」(CNY Central News)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)
米ニューヨーク州シュラキュースのカミラスに住むマーク・ロトンドさんと妻クリスティーナさんは、30歳の息子マイケル=ジョセフさんが8年も実家で居候していることに悩んでいた。
マイケルさんは8年前に失職して実家に帰って来てからというもの、両親に生活費を入れることや家事や雑用などを手伝うこともなく寝室を占領し続けた。そこで両親は自分たちと口を利こうとしない息子に、2月2日から3月30日までの間、5回にわたり書面にて家を出て行ってほしい旨を伝えた。それぞれの書面の内容は概ね下記の通りである。
「お前の母親と話し合い決めたことだ。今すぐこの家を出て行ってもらいたい。出て行くまで14日の猶予を与える。もう実家には戻って来るな。お前が出て行かないのなら法的措置を取り強行手段も辞さない。」
「直ちにこの家からの退去を求める。お前はこれまで長いあいだ実家に居座っているが、私たちの同意や契約なしにお前がここに住む権利はどこにもない。もし3月15日までに出て行かなければ、法的強行手段を取る。妨げとなる行為は脅迫もしくは嫌がらせと解釈する。」
「1,100ドル(約12万円)援助してやるから、これで住む場所を見つけなさい。金銭を工面するためにとりあえずお前の持ち物でステレオなど価値のあるものを売ってお金を手にしなさい。お前の母親も住居を見つけるのを手伝ってくれるから。お前のようにどんなに職歴に乏しい者でも、探せばきっと仕事はあるはずだ。だから仕事を見つけるんだ!」
「お前は家を出て行くそぶりを全く見せないが、今から11日間の猶予を与える。出て行かなければお前の所持品をこの家から撤去する。」
「お前のフォルクスワーゲン・パサートだが、壊れているなら修理に出しなさい。費用は私たちが出してやってもいい。修理できない状態なら家の敷地内からどかせなさい。費用は私たちが出す。」
これらの要求にマイケルさんは全く応えなかったため、両親は4月に市裁判所を訪れ息子の退去を相談すると、最高裁判所に出向くように言われた。ニューヨーク州では家族のメンバーを保護する法律があることから、息子を実家から追い出すことは容易ではなく、両親は言葉でもって息子を実家から出て行かせようと試みていたのだが、やはり最終手段に出ざるを得なかったようだ。
5月7日、両親はオノンダガ郡最高裁判所へ訴えを起こした。髪を無造作に伸ばし髭を生やしてスーツ姿で出廷したマイケルさんは、両親から援助として1,100ドルを受け取ったことを認めたが、別の住居を見つけるには不十分な額とドナルド・グリーンウッド判事に述べた。法廷では、判事に両親と直接話しあって解決するように求められるもマイケルさんは拒否し、実家を出て行くように命じられると「なんて非道なんだ」と判事に感情をぶつける場面も見られた。裁判所の前で待ち構えていた報道陣に対しては、「両親には法的に定められている半年間などといった十分な猶予を与えられず、突然実家からの退去を求められた。住む場所を見つけるために30日ほど与えてくれればいいのに。訴えを起こされると、両親とは暮らしにくくなってしまう」と語った。
失業中と訴える両親の言葉とは裏腹に、現在ウェブビジネスを展開していると主張するマイケルさんは、裁判所で期限は定められられなかったものの実家からの立ち退き命令が下されたことに対して「上訴する意向だ」と話している。
画像は『PEOPLE.com 2018年5月22日付「Parents Successfully Sue to Get Their 30-Year-Old Son to Move Out」(CNY Central News)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)