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【海外発!Breaking News】宝くじで11億円当選もほとんどを寄付した“チャリティの天使” 77歳で死去(英)

TechinsightJapan 2018年5月31日 16時0分

宝くじで11億円に当選し巨額の富を得るも、「私たちだけで使うのは多すぎる」とそのほとんどを慈善団体や市内の学校へ寄付した“チャリティの天使”と呼ばれるイギリス人の女性が、このほど病からの合併症で死去した。『Metro』『Mirror』『Daily Record』などが伝えている。

英サウス・ヨークシャー州シェフィールドに暮らすバーバラ・ラッグさん(77歳)と夫レイさん(80歳)は2000年1月22日、国営宝くじ『Jackpot』で760万ポンド(約11億円)を当てた。ところが夫妻は「私たち夫婦だけではあまりにも大金すぎる」と当選してすぐに寄付することを決意、550万ポンド(8億円)以上を地元の病院や学校を含む17の慈善団体へ寄付した。

看護助手をしていたバーバラさんと建設事務所監督だったレイさんは、宝くじ当選後に仕事を辞め、1980年代に1万ポンド(約146万円)で購入した公営住宅を売りに出し、裕福なエリアで大きな家を購入した。その時にも夫妻は家を購入しようとした子供のいる若い夫婦に、価格を抑えて提供するという優しさを見せた。

その後は、シェフィールドの複数の病院に2万ポンド(約290万円)を寄付し、ポスピスにいる子供たちが各部屋でテレビが見られるようにと30台のテレビを寄付、さらにクリスマス時期には、市内にある学校の児童ら250人をクリスマスショーへ連れて行くための費用を6年間も寄付し続けた。また2004年には、モンテ・カッシーノの戦い60周年記念でイタリア旅行を控えていた退役軍人ら50人の資金援助もした。

2人は31年間訪れていた恒例のホリデー場所デボン州トーキーへ行く代わりに、地中海やカリブ海のクルーズを楽しんだ。宝くじに当選したことで、当事者はもちろんのこと彼ら3人の子供であるマークさん(54歳)、ショーンさん(48歳)、アマンダさん(44歳)それぞれの家族、そして見知らぬ多くの人が2人の恩恵を受けた。しかしこの5年間、バーバラさんは健康上の問題を抱えていた。腰や背中に痛みを感じるようになり乳がんが発覚した後は、乳房切除術を受けた。今回、胆石の手術を行ったが合併症を起こし敗血症となり、21日に帰らぬ人となってしまった。レイさんは、愛する妻の死を悼みながらこのように話した。

「私たちは宝くじに当選する前も幸せでしたが、当選してからの18年間は素晴らしい日々でした。妻は本来、とても思いやりのある心優しい人なのです。妻が働いていたNHS(英国民保健サービス)にも多くの寄付をしたのですが、結局こんな結果になってしまい本当に残念です。」

大金を手にしても、周りへの優しさを忘れず他人を助け続けたバーバラさんは、宝くじ当選後もレイさんとともにLotto(宝くじ)を買い続けていた。「当選したら、また寄付するわ。そうしたらもっと多くの人がハッピーになるでしょう」と話していたバーバラさんは、まさしく“チャリティの天使”という呼び名がふさわしい。

このニュースを知った人からは、「なんて素晴らしい夫婦なの。バーバラさんが亡くなってご主人やお子さんたちも本当に寂しいでしょうね。どうか安らかに」「バーバラさんの親切な行為は、きっと多くの人の人生を変えたと思う」「良い人って早く亡くなるってやっぱり本当なのかな…。幸せになるのに貪欲になる必要なんかないんだって気付かせてくれるね」といった声があがっている。

画像は『Daily Record 2018年5月23日付「Lottery ‘angel’ Barbara Wragg dies aged 77 after giving away £5.5m of her fortune」(Image:SWNS.com)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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