5月27日に放送されたTBS系日曜劇場『ブラックペアン』第6話「母の手術に涙する!ミスを絶対に許すな」で、二宮和也演じる主人公の外科医・渡海征司郎は東城大学医学部付属病院の規則に逆らい実の母・渡海春江(倍賞美津子)を手術して救う。
親を執刀しないという病院の規則に反したため処分されるかに思われたが、春江が手術を受ける承諾書に「万が一の時は渡海征司郎が手術するようお願いします」との趣旨を記入していたことから「患者さんの声が最優先」と判断されて事なきを得た…かに思えた。
6月3日放送の第7話では、冒頭でその件により減俸を通告された。規則違反だと厳しく指摘したのは病院長・守屋信明(志垣太郎)である。渡海は東城大のライバルである帝華大学病院から「倍の報酬で誘われているので」とあっさり東城大を出て鞍替えする。
帝華大でもあいかわらずソファーで昼寝ばかりしている渡海。そんな彼を帝華大の医局員・武田秀文(シソンヌ・長谷川忍)は「論文も書かないらしいぞ」と率先して嘲る。
一方、帝華大学病院外科教授・西崎啓介(市川猿之助)は東城大に国産ダーウィン「カエサル」の治験患者として比較的手術が成功しやすい患者・山本祥子(相武紗季)を指名する。「カエサル」の実績は論文によって西崎に利する目論みだ。
その山本祥子の担当となった治験コーディネーター・木下香織(加藤綾子)は挨拶に病室を訪れて驚く。山本は看護師で、木下とは元同僚だった。だが、木下がある医師から手術をミスした濡れ衣を着せられた際、その医師に圧力をかけられた山本は「木下さんのミス」だと嘘の証言をした。看護師を辞めた木下は治験コーディネーターとして活躍するようになったが、今でも山本の裏切りは許せない。その2人が思わぬ対面となったのである。
第6話はそうした2つの流れから医療従事者の「成長と堕落」が描かれる。
一旦は担当の治験コーディネーターを変えて欲しいと依頼する山本だったが、担当医のミスによってアレルギー反応が出るペニシリンを投与される寸前に木下が気づいて助けられた。
2人はそれぞれ新人看護師・花房美和(葵わかな)に過去を話すなか「人の一番の敵は病気ではなく人なのだ」と同じ思いを口にする。それを知って何かを感じた山本は、再び木下に治験コーディネーターを依頼した。
その頃、帝華大ではシソンヌ長谷川演じる武田が執刀医を任された手術を失敗して動揺するなか、渡海が現れて「1000万円。お前の退職金で救ってやる」と迫る。武田は迷った末に渡海に頭を下げるのだった。
東城大では、国産ダーウィン「カエサル」に詳しい高階権太(小泉孝太郎)ではなく佐伯教授に忠実な准教授・黒崎誠一郎(橋本さとし)が治験患者・山本の担当医となり「カエサル」で手術を行う。
ところが黒崎は予定の手術を終えたものの、エコーで血栓が浮遊していることが見つかり慌てる。するとモニターで見ていた病院長・守屋が「予定の手術は成功したのだから、それ以上は避けてそこで閉じろ」と命ずる。
血栓をそのままでは患者の命に関わるのは目に見えており、同じモニター室にいた木下は「今の会話を全て患者に伝えますよ」と口出しした。自らの立場を犠牲にして山本を救おうとしたのだ。
高階は躊躇する黒崎に「俺がやります」と執刀を代わり、ここのところ努力の成果が見える初期研修医・世良雅志(竹内涼真)を助手に指名して血栓を取り出すことに成功した。
その後、渡海が「1000万はすぐに揃えられない」という武田からパスワードを聞き出して帝華大の情報を得たことで、病院長・守屋が東城大の患者情報を流していたことが発覚する。
また、治験コーディネーター・木下香織は手術を終えた山本祥子の病室で「“人の敵は人”だけど“人の味方も人”なのよね」と話して和解するのだった。
患者よりも病院のメンツや自身の利益を優先するようでは医療従事者として失格だ。
そのような堕落が描かれるなか、「患者がいる、その人を助ける、以上」という渡海の言葉に成すべきことを見つけた木下香織、彼に影響されてそれを実践する高階権太や世良雅志の成長する姿に救われた。
ちなみに帝華大医局員・武田秀文を演じたシソンヌ長谷川は、オンエア後にSNSで「オペの自主練」するところを公開すると「情けない役でしたが自分は違和感なく受け入れる事が出来ました」とつぶやいた。芸人としてのキャラクターに近いものがあったのだろう。
「渡海先生の圧に何度か気を失いかけましたが何とか最後まで演じきれました」とも明かしており、役柄とはいえ二宮和也に睨まれて心臓が縮む思いだったのではないか。
画像は『TBS日曜劇場「ブラックペアン」 2017年6月3日付Instagram「第7話は本日よる9時放送」「第7話放送まであと3時間」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)
親を執刀しないという病院の規則に反したため処分されるかに思われたが、春江が手術を受ける承諾書に「万が一の時は渡海征司郎が手術するようお願いします」との趣旨を記入していたことから「患者さんの声が最優先」と判断されて事なきを得た…かに思えた。
6月3日放送の第7話では、冒頭でその件により減俸を通告された。規則違反だと厳しく指摘したのは病院長・守屋信明(志垣太郎)である。渡海は東城大のライバルである帝華大学病院から「倍の報酬で誘われているので」とあっさり東城大を出て鞍替えする。
帝華大でもあいかわらずソファーで昼寝ばかりしている渡海。そんな彼を帝華大の医局員・武田秀文(シソンヌ・長谷川忍)は「論文も書かないらしいぞ」と率先して嘲る。
一方、帝華大学病院外科教授・西崎啓介(市川猿之助)は東城大に国産ダーウィン「カエサル」の治験患者として比較的手術が成功しやすい患者・山本祥子(相武紗季)を指名する。「カエサル」の実績は論文によって西崎に利する目論みだ。
その山本祥子の担当となった治験コーディネーター・木下香織(加藤綾子)は挨拶に病室を訪れて驚く。山本は看護師で、木下とは元同僚だった。だが、木下がある医師から手術をミスした濡れ衣を着せられた際、その医師に圧力をかけられた山本は「木下さんのミス」だと嘘の証言をした。看護師を辞めた木下は治験コーディネーターとして活躍するようになったが、今でも山本の裏切りは許せない。その2人が思わぬ対面となったのである。
第6話はそうした2つの流れから医療従事者の「成長と堕落」が描かれる。
一旦は担当の治験コーディネーターを変えて欲しいと依頼する山本だったが、担当医のミスによってアレルギー反応が出るペニシリンを投与される寸前に木下が気づいて助けられた。
2人はそれぞれ新人看護師・花房美和(葵わかな)に過去を話すなか「人の一番の敵は病気ではなく人なのだ」と同じ思いを口にする。それを知って何かを感じた山本は、再び木下に治験コーディネーターを依頼した。
その頃、帝華大ではシソンヌ長谷川演じる武田が執刀医を任された手術を失敗して動揺するなか、渡海が現れて「1000万円。お前の退職金で救ってやる」と迫る。武田は迷った末に渡海に頭を下げるのだった。
東城大では、国産ダーウィン「カエサル」に詳しい高階権太(小泉孝太郎)ではなく佐伯教授に忠実な准教授・黒崎誠一郎(橋本さとし)が治験患者・山本の担当医となり「カエサル」で手術を行う。
ところが黒崎は予定の手術を終えたものの、エコーで血栓が浮遊していることが見つかり慌てる。するとモニターで見ていた病院長・守屋が「予定の手術は成功したのだから、それ以上は避けてそこで閉じろ」と命ずる。
血栓をそのままでは患者の命に関わるのは目に見えており、同じモニター室にいた木下は「今の会話を全て患者に伝えますよ」と口出しした。自らの立場を犠牲にして山本を救おうとしたのだ。
高階は躊躇する黒崎に「俺がやります」と執刀を代わり、ここのところ努力の成果が見える初期研修医・世良雅志(竹内涼真)を助手に指名して血栓を取り出すことに成功した。
その後、渡海が「1000万はすぐに揃えられない」という武田からパスワードを聞き出して帝華大の情報を得たことで、病院長・守屋が東城大の患者情報を流していたことが発覚する。
また、治験コーディネーター・木下香織は手術を終えた山本祥子の病室で「“人の敵は人”だけど“人の味方も人”なのよね」と話して和解するのだった。
患者よりも病院のメンツや自身の利益を優先するようでは医療従事者として失格だ。
そのような堕落が描かれるなか、「患者がいる、その人を助ける、以上」という渡海の言葉に成すべきことを見つけた木下香織、彼に影響されてそれを実践する高階権太や世良雅志の成長する姿に救われた。
ちなみに帝華大医局員・武田秀文を演じたシソンヌ長谷川は、オンエア後にSNSで「オペの自主練」するところを公開すると「情けない役でしたが自分は違和感なく受け入れる事が出来ました」とつぶやいた。芸人としてのキャラクターに近いものがあったのだろう。
「渡海先生の圧に何度か気を失いかけましたが何とか最後まで演じきれました」とも明かしており、役柄とはいえ二宮和也に睨まれて心臓が縮む思いだったのではないか。
画像は『TBS日曜劇場「ブラックペアン」 2017年6月3日付Instagram「第7話は本日よる9時放送」「第7話放送まであと3時間」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)