運転中に突然の発作に襲われることほど怖いものはない。このほど中国で、長距離バスの運転手が走行中に突然意識を失い倒れた。幸いにも事態に気付いた2人の乗客らがハンドルを操作したため、バスは衝突を避けることができ乗客らの命が救われた。『Metro』などが伝えている。
山東省臨沂(りんぎ)市の高速道路を走行中の長距離バス内で、恐ろしい事態が起こった。バスの運転手が脳卒中を起こして倒れたのである。
運転席のそばに設置されている監視カメラには、バスを運転していた男性の意識が突然遠のき、ハンドルを握ったまま体がゆっくりと左側へ傾く姿が映し出されている。その後勢いよく反対側へ倒れ、シートベルトに支えられた運転手の体は宙に投げ出される形となった。
乗客のシェ・シャンパンさん(45歳)は、バスがガードレールを擦ったことに気付き「ひょっとして運転手は居眠りをしているのでは」と思った。そうであれば起こさねば大変と運転席へ向かうと、意識がなく倒れている運転手の姿を見て激しいショックを受けた。
シェさん同様、運転席にやってきたウー・ユェピンさんも緊急事態に気付き、2人は慌ててハンドルを握りバスが衝突事故を起こさぬようにと尽力した。幸いにも前後を走る車がなく、乗客2人は無事にバスを道路脇へ止め、警察に通報した。自身も20年以上バスの運転手をしているというシェさんは、当時の様子をこのように語っている。
「運転手の意識が無くなったのは、バスを走らせて17時間後ぐらいでした。倒れている運転手の姿を見てあまりにもショックで、すぐに助けを呼ぶ声が出なかったほどです。シートベルトをしていたので運転手の体は浮いた状態になっていましたが、シートベルトをしていなければ床に放り出されていたことでしょう。とにかく私はハンドルを操作しなければと思いました。他の車と衝突しなかったのは本当に幸運でした。」
運転手の男性は後に救急車で病院へ搬送され、なんとか一命を取り留めたようだ。一方、急な事態にもかかわらず運転手の代わりにハンドルを握り30人以上の乗客の命を救ったとして、シェさんとウーさんは「ヒーロー」と称賛を浴びたという。
画像は『Metro 2018年6月18日付「Bus passengers stop packed coach from crashing on motorway after driver collapses at wheel」(Picture: Asia Wire)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)
山東省臨沂(りんぎ)市の高速道路を走行中の長距離バス内で、恐ろしい事態が起こった。バスの運転手が脳卒中を起こして倒れたのである。
運転席のそばに設置されている監視カメラには、バスを運転していた男性の意識が突然遠のき、ハンドルを握ったまま体がゆっくりと左側へ傾く姿が映し出されている。その後勢いよく反対側へ倒れ、シートベルトに支えられた運転手の体は宙に投げ出される形となった。
乗客のシェ・シャンパンさん(45歳)は、バスがガードレールを擦ったことに気付き「ひょっとして運転手は居眠りをしているのでは」と思った。そうであれば起こさねば大変と運転席へ向かうと、意識がなく倒れている運転手の姿を見て激しいショックを受けた。
シェさん同様、運転席にやってきたウー・ユェピンさんも緊急事態に気付き、2人は慌ててハンドルを握りバスが衝突事故を起こさぬようにと尽力した。幸いにも前後を走る車がなく、乗客2人は無事にバスを道路脇へ止め、警察に通報した。自身も20年以上バスの運転手をしているというシェさんは、当時の様子をこのように語っている。
「運転手の意識が無くなったのは、バスを走らせて17時間後ぐらいでした。倒れている運転手の姿を見てあまりにもショックで、すぐに助けを呼ぶ声が出なかったほどです。シートベルトをしていたので運転手の体は浮いた状態になっていましたが、シートベルトをしていなければ床に放り出されていたことでしょう。とにかく私はハンドルを操作しなければと思いました。他の車と衝突しなかったのは本当に幸運でした。」
運転手の男性は後に救急車で病院へ搬送され、なんとか一命を取り留めたようだ。一方、急な事態にもかかわらず運転手の代わりにハンドルを握り30人以上の乗客の命を救ったとして、シェさんとウーさんは「ヒーロー」と称賛を浴びたという。
画像は『Metro 2018年6月18日付「Bus passengers stop packed coach from crashing on motorway after driver collapses at wheel」(Picture: Asia Wire)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)