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【海外発!Breaking News】障がいを持つ犬、ゴミ置き場から救助され奇跡の回復(米)

TechinsightJapan 2018年6月27日 5時0分

平気でペットを捨てる心無い飼い主はあとを絶たない。このほど米フロリダ州で飼い主に遺棄されたロットワイラー犬が、無事に救助され保護された。人間による虐待で障がいを抱えていた犬は、救助スタッフらの懸命の治療とたくさんの愛情のおかげで少しずつではあるが回復し、現在では他の犬たちとも遊べるまで元気になったという。海外動物専門サイト『The Dodo』が伝えている。

普段から路上に捨てられたペットの救済に励むイザベル・ザパタさんが、ロットワイラー犬の“スザンナ”(3歳)に出会ったのは5月初めのことだった。ゴミ置き場でゴミ箱にもたれるように横たわっていたスザンナは、栄養失調状態でノミやダニにまみれ、自分の頭を持ち上げるどころか歩くことが全くできないほど疲れ切った様子だった。イザベルさんはすぐにアラチュア郡にあるロットワイラーの救助・保護団体「Gulfstream Guardian Angels Rottweiler Rescue(ガルフストリーム・ガーディアンエンジェルズ・ロットワイラーレスキュー、以下GGARR)」へ連絡し、団体スタッフらはスザンナを保護した。

スザンナが歩くことができないことを知ったスタッフらは、イザベルさんと一緒にスザンナをブルーシートに乗せて車まで運んだ。GGARRメンバーのローリー・カードンさんはこのように話している。

「心無い飼い主によって、ペットはしょっちゅうこんなふうに捨てられて見殺しにされます。このあたりは多くのトラックがスピードを出して行き来するのでとても危険なのです。ほとんどのペットは助かりません。こんな光景を見るたびに心が痛みます。」

近くの動物病院へスザンナを連れて行ったローリーさんたちは、点滴や血液検査をしたスザンナが麻痺状態であることを知った。麻痺の原因は不明で、今後歩けるようになるかどうかも定かではなかった。数日間検査治療を行ったスザンナはその後、パームビーチ郡ボカラトンにある別の動物病院へ移され、さらに検査が行われた。そしてスタッフは、スザンナの悲しい過去に気付かされることとなった。

「脊髄にも異常はなく、どの骨も折れていませんでした。スザンナが歩けないのは恐らく人間の虐待が原因でしょう。スザンナは関節炎を起こしていて足は奇形になっていました。きっと子犬の頃から木箱に詰め込まれて、繁殖のためだけに生かされて利用されていたのでしょう。そして、もう必要がなくなってブリーダーに捨てられたのだと思います。きっとこれまでスザンナは、想像もできないほどの苦悩を味わってきたに違いありません。」

「でも、私が初めてスザンナに会った時、頭を持ち上げて私の顔を舐めたんです。その時、『あぁ、この子はまだ頑張って生きようとしているんだ』と感じました。スザンナが元気になるためにはどんなことでもしてあげようとその時思ったのです。」

以降、ローリーさんをはじめGGARRスタッフや動物病院メンバーらは、スザンナへの回復に尽力した。スザンナが強さを取り戻し体重が増えるようにと良質の餌を与え、関節炎を緩和させるための投薬治療を行い、リハビリも開始した。スザンナの救助から1週間少し経った頃、動物病院チームはスザンナに“ハイドロセラピー”を行いプールでスザンナの足の状態を観察したところ、スザンナは水中で足を動かした。この瞬間、スザンナを見守っていた面々は涙し「足を動かしたい」という気持ちがスザンナ自身にあることを知って、心から安堵したという。

さらにプールでのリハビリや、歩く練習を重ねたスザンナの目には徐々に明るさが戻り、会う人々には尻尾を振るようにもなった。レーザー治療やハイドロセラピーのおかげで、スザンナの足の痛みが緩和され強さを取り戻し、容態は改善した。元気になってきたスザンナを見たスタッフは、本当はスザンナは人が大好きなのだということを知った。

現在、救助から1か月あまり経ち、スザンナは他の犬たちと一緒に遊べるまで元気になったようだ。そして、芝生の上で寝転がる自由や楽しみを覚えた。



「保護されなければ一生知ることができなかった経験を、今まさに味わっているのでしょう。スザンナはとても幸せそうです。こんなふうに感じるのは、きっと今が初めてじゃないかしら。」

このように話すローリーさんは、スザンナがもっと元気になっていつか素敵な飼い主に引き取られる日を待ち望んでいる。過酷な過去を乗り越えてもなお懸命に生きようとし、すさまじい回復を見せてくれているスザンナ。ローリーさんは「スザンナは強くて勇気があってとてもかわいいですよ。このタフさはさすがロットワイラーです」と喜びを露わにしている。

このニュースを知った人からは「スザンナを救ってくれたメンバーのみんな、ありがとう!」「心温まる。読んで涙が出た…」「自分の利益しか考えない身勝手なブリーダーには怒りを感じる。この子を生かしてくれてありがとう」「ペットをこんなふうに虐待して遺棄する人たちにはいつか罰が当たればいい」「いつかスザンナに良い飼い主が見つかりますように」といった声があがっている。

画像は『The Dodo 2018年6月21日付「Paralyzed Dog Abandoned At Dumpster Never Thought Anyone Would Find Her」(GGARR)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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