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【海外発!Breaking News】皮膚の下を蠢く寄生虫 女性の顔の腫れ物が動く!(露)

TechinsightJapan 2018年6月28日 13時50分

ロシア在住の32歳の女性はある日、左目の下の部分がポッコリと腫れていることに気付いた。彼女はセルフィーで腫れた皮膚の様子を記録したが、その後なんとも奇妙なことが起こった。その塊が顔の別の場所に移動したのだ。医学雑誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(The New England Journal of Medicine)』に発表された症例をもとに、『CBS News』『Metro』など複数のメディアが伝えている。

最初の膨らみの発見から5日後、女性(名前は明らかにされず)は目の下の塊が左目の瞼の上に移動していることに気付いた。セルフィーでは、瞼の上に3つの小さな膨らみが確認できる。そして10日後、今度は上唇の左側部分が異様に腫れあがった。

移動する塊部分にかゆみと焼けるような痛みを感じることもあったため、不安になった女性は塊の発見から約2週間後に眼科医の診察を受け、思いもよらない事実を知らされた。なんと女性の左瞼の上に寄生虫が潜んでおり、皮膚下を移動していたというのだ。

女性を診察したロストフ・ナ・ドヌにあるロストフ州立医科大学の教授であるヴラッドミア・カルタシェフ(Vladimir Kartashev)医師によると、これは「ディロフィラリア・レペンス(Dirofilaria repens)」という糸状の寄生虫で、蚊を通して媒介され、犬、猫、キツネや肉食動物の皮下組織に寄生するという。人間に寄生した場合、目の近くに留まることがほとんどだが、首や生殖器、稀に肺にまで入り込むこともあるそうだ。

カルタシェフ医師は「これまでにもヨーロッパ、アジア、アフリカで人間に寄生した症例が報告されています。ロシアとウクライナでは、1997年以来の人間への感染数は4千件を上回ります。ここ最近は感染数が急激に増えているだけでなく、より高緯度の地方へと感染が拡大しているのです。女性はモスクワ郊外を訪れた時に複数の蚊に刺されたと話しており、その時に感染したのではないでしょうか」と述べている。

2014年のロシアの調査では、医師は感染者の35%において寄生虫が実際に皮膚下を動き回るのを目視で確認したことが報告されている。成虫となり8年生き続けたケースもあり、感染者の中には「皮膚の下を何かが蠢くのを感じる」と明かす者もいたようだ。

女性を宿主にしていた寄生虫は皮膚の切開手術により無事摘出されたが、蚊が媒介する感染症によって苦しむ人はあとを絶たない。さらに、生の魚や肉など食品を介して寄生虫感染症を起こす事例も数多く報告されており、昨年7月には刺身好きの少女の体内から260センチの寄生虫が摘出され話題になった。

画像は『The New England Journal of Medicine 2018年6月21日付「Migrating Dirofilaria repens」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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