イギリスの司法の甘さについてはたびたび国民から批判の声があがっているが、このほど隣家の女性にガソリンを放ち火をつけた冷酷極まりない男に、判事が「19年の刑期は軽すぎる」として改めて終身刑を言い渡した。『Mirror』『Metro』などが伝えている。
2017年11月17日、バッキンガムシャー州ミルトン・キーンズのサマセット・クローズに住むひとりの若い母親が、予期せぬ悲劇に見舞われた。
カーステン・アッシュビーさん(27歳)は、隣家に住むレイモンド・ボーウェン(24歳)のガールフレンドが発作を起こしたことを知り、助けようとした。ところがレイモンドは庭からガソリンを持ち出し、突然カーステンさんに浴びせて火を放ったのだ。火だるまになったカーステンさんは苦しみにのたうち回りながら叫んだという。この時、自分を取り巻いて燃え盛る炎の奥にカーステンさんが見たのは、レイモンドがニヤニヤと笑いながらその炎で煙草に火をつけ、平然と喫煙している姿だった。
全身の32%に及ぶ重度の火傷を負ったカーステンさんは、一時は命が危うい状態であり生存は厳しいとされた。しかしなんとか一命を取り留めたものの、火傷で顔の皮膚は剥がれ髪がごっそり焼け落ち、指先や耳を失った。そして耐えがたい痛みと闘いながら5か月間、カーステンさんは全身を包帯に包まれたまま過ごしたが結局、指の切断を余儀なくされ両手を失ってしまった。当初入院していた「Chelsea and Westminster Hospital(チェルシー&ウエストミンスター病院)」から、火傷治療を専門とする「Stoke Mandeville Hospital(ストーク・マンデビル病院)」にリハビリを始めるために転院し、現在は週に3日そこで治療を受けているというカーステンさんは、身体や顔を再建させるために、これまで80もの手術を受けてきた。
カーステンさんの娘マディソンちゃんの面倒はカーステンさんの両親であるリンさんとポールさんが見ており、一緒に病院へも見舞いに訪れている。娘の悲劇をリンさんはこのように語った。
「娘は隣家に助けに行っただけなのに、あの男は娘の人生を台無しにして、私たち家族の人生をも大きく変えました。私の美しい娘は、もう以前のような顔ではないのです。全て焼けただれてしまい見分けがつきません。当然、娘はこのような姿になってしまったことに大きなショックを受けていて、精神的にもかなりのトラウマとなっています。なにより両手がなく、生涯介助なしでは生活していけなくなったのです。今後2年間、娘は一日20時間もフェイスマスクやボディースーツを装着して過ごさなければなりません。回復までにはまだ時間がかかり、治療は痛みを伴うだけでなく感染症のリスクもありますが、娘は頑張っています。」
事件当時、火だるまになったカーステンさんをレイモンドの5人の子のうちの1人が目撃しているが、当の本人はウイスキーを大量に飲みコカインを摂取していたため「覚えていない」と供述している。さらに報告書で、レイモンドは精神疾患を抱えており後悔の念は皆無で、公衆に深刻な危害を加える可能性が高いと指摘されていたようだ。4月、ロンドンのルートン刑事法院で行われた裁判で懲役19年の判決を受けたレイモンドは現在服役中であるが、7月5日に行われた裁判では、判事が「判決は寛大すぎる」としてレイモンドに終身刑を言い渡した。
「全くもって冷酷極まりない犯罪であり、被害者およびその家族の人生を大きく狂わせた。被害者が背負っている苦悩は想像を絶するものである。被告は少なくとも12年は服役し、一生涯罪を悔いるべきだ。」
レイモンドの弁護人までもが19年の刑期は軽すぎると認めており、「重い終身刑が下されたとしても文句など言えまい」と口にした。しかしながらレイモンドからは反省の姿など全く見られず、終身刑の判決を聞いた後は傍聴席にいたガールフレンドに投げキッスをして法廷を立ち去ったという。
このニュースを知った人からは、「なんて奴なんだ。終身刑でも軽すぎるだろ」「こういう犯罪は死刑に値すると思う」「同じように苦しめ」「公衆処刑にしろ」「鬼畜以下ね」「よくこんな男が父親で、ガールフレンドも一緒にいるもんだな」「こんな奴、刑務所から出すな!」といった非難の声が相次いでいる。
画像は『Mirror 2018年7月5日付「Man who doused young mum with petrol and set her on fire leaving her with horrific burns has sentence increased to life」(Image:INS News Agency Ltd)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)
2017年11月17日、バッキンガムシャー州ミルトン・キーンズのサマセット・クローズに住むひとりの若い母親が、予期せぬ悲劇に見舞われた。
カーステン・アッシュビーさん(27歳)は、隣家に住むレイモンド・ボーウェン(24歳)のガールフレンドが発作を起こしたことを知り、助けようとした。ところがレイモンドは庭からガソリンを持ち出し、突然カーステンさんに浴びせて火を放ったのだ。火だるまになったカーステンさんは苦しみにのたうち回りながら叫んだという。この時、自分を取り巻いて燃え盛る炎の奥にカーステンさんが見たのは、レイモンドがニヤニヤと笑いながらその炎で煙草に火をつけ、平然と喫煙している姿だった。
全身の32%に及ぶ重度の火傷を負ったカーステンさんは、一時は命が危うい状態であり生存は厳しいとされた。しかしなんとか一命を取り留めたものの、火傷で顔の皮膚は剥がれ髪がごっそり焼け落ち、指先や耳を失った。そして耐えがたい痛みと闘いながら5か月間、カーステンさんは全身を包帯に包まれたまま過ごしたが結局、指の切断を余儀なくされ両手を失ってしまった。当初入院していた「Chelsea and Westminster Hospital(チェルシー&ウエストミンスター病院)」から、火傷治療を専門とする「Stoke Mandeville Hospital(ストーク・マンデビル病院)」にリハビリを始めるために転院し、現在は週に3日そこで治療を受けているというカーステンさんは、身体や顔を再建させるために、これまで80もの手術を受けてきた。
カーステンさんの娘マディソンちゃんの面倒はカーステンさんの両親であるリンさんとポールさんが見ており、一緒に病院へも見舞いに訪れている。娘の悲劇をリンさんはこのように語った。
「娘は隣家に助けに行っただけなのに、あの男は娘の人生を台無しにして、私たち家族の人生をも大きく変えました。私の美しい娘は、もう以前のような顔ではないのです。全て焼けただれてしまい見分けがつきません。当然、娘はこのような姿になってしまったことに大きなショックを受けていて、精神的にもかなりのトラウマとなっています。なにより両手がなく、生涯介助なしでは生活していけなくなったのです。今後2年間、娘は一日20時間もフェイスマスクやボディースーツを装着して過ごさなければなりません。回復までにはまだ時間がかかり、治療は痛みを伴うだけでなく感染症のリスクもありますが、娘は頑張っています。」
事件当時、火だるまになったカーステンさんをレイモンドの5人の子のうちの1人が目撃しているが、当の本人はウイスキーを大量に飲みコカインを摂取していたため「覚えていない」と供述している。さらに報告書で、レイモンドは精神疾患を抱えており後悔の念は皆無で、公衆に深刻な危害を加える可能性が高いと指摘されていたようだ。4月、ロンドンのルートン刑事法院で行われた裁判で懲役19年の判決を受けたレイモンドは現在服役中であるが、7月5日に行われた裁判では、判事が「判決は寛大すぎる」としてレイモンドに終身刑を言い渡した。
「全くもって冷酷極まりない犯罪であり、被害者およびその家族の人生を大きく狂わせた。被害者が背負っている苦悩は想像を絶するものである。被告は少なくとも12年は服役し、一生涯罪を悔いるべきだ。」
レイモンドの弁護人までもが19年の刑期は軽すぎると認めており、「重い終身刑が下されたとしても文句など言えまい」と口にした。しかしながらレイモンドからは反省の姿など全く見られず、終身刑の判決を聞いた後は傍聴席にいたガールフレンドに投げキッスをして法廷を立ち去ったという。
このニュースを知った人からは、「なんて奴なんだ。終身刑でも軽すぎるだろ」「こういう犯罪は死刑に値すると思う」「同じように苦しめ」「公衆処刑にしろ」「鬼畜以下ね」「よくこんな男が父親で、ガールフレンドも一緒にいるもんだな」「こんな奴、刑務所から出すな!」といった非難の声が相次いでいる。
画像は『Mirror 2018年7月5日付「Man who doused young mum with petrol and set her on fire leaving her with horrific burns has sentence increased to life」(Image:INS News Agency Ltd)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)