イギリスの小学校では、ランチに学校が提供する給食を食べるか自宅から持参するかの2つの選択肢が与えられる。公立校に限り2年生までは無料だが、3年生からは給食は有料となる。しかし親が給食費を払わないばかりに、自宅からランチを持参しない子の給食費を学校側が負担しなければならないという問題が起こっている。このほどイースト・ライディング・オブ・ヨークシャーのキングストン・アポン・ハルにある学校が、Facebookで給食費未払いの親に対して今後は名前を公表することを暗に匂わせる投稿をし、親たちから賛否両論の声があがった。『Metro』『Hull Live』などが伝えている。
キングストン・アポン・ハルにあるスプリングヘッド小学校のFacebookに投稿された給食費についての対応が物議を醸している。その内容は概ね下記の通りだ。
「何回か通達したにもかかわらず、いまだに60人の児童が給食費を未払いのままです。これまで学校職員は、未払いの給食費を無理やり取り立てることもなく、払わない親の名前を公表して恥をかかせることもありませんでした。ですが今後、わが校は未納者には容赦しない“ゼロ・トラレンス”方式を導入し、給食費を未払いの児童には9月から学期の半ばまで、ランチおよび朝食クラブや放課後クラブでの食事を提供しないことにしました。すでに給食費を前倒しで支払って頂いている多くの保護者には感謝しています。つきましては、今後も名前を公表して恥をかかされることのないようにして頂けますと幸いです。」
この文章からすると、まるで支払いをしない親は今後名前を公表して恥を晒すと言わんばかりであり、脅しめいたニュアンスは隠せない。案の定、多くの親から賛否両論の声があがった。
「給食費未払いの親には何度か通達していて、それでも支払われないのだからソーシャルメディアで手っ取り早く訴えたというわけか。なんら問題はないのでは?」
「誰だってマックのハッピーミールを子供に食べさせる時、お金を払うでしょう? なぜ学校の給食をタダで食べられると思うの。学校側も払わない子に無料で給食を与える必要なんてないのよ。」
「名前を公表されるとわかれば、支払う親が増えるんじゃないか。」
「払えないんじゃなくて、払いたくないもしくは払わずにどこまでいけるか試しているんじゃないの。」
「家からランチを持って行けばいいだけのことじゃないか。なぜそれをしない?」
「給食費を払えない親に支払えと催促するのはわからなくもないが、こういうアプローチの仕方は間違っていると思う。もしかしたら本当に経済的に逼迫した状況の子供だっているかもしれないのに。」
「私は子供が複数いるけど、給食費が一人につき一日2.5ポンド(約370円)だから払う余裕がないわ。そんな家庭は、私がしているようにランチを作って持たせればいいだけの話よ。」
「学校側は、こんなやり方をせずもっと親と話すべきだと思う。フードバンクを利用したりその日暮らしをしている家庭は少なくないわ。この脅しともいえるやり方は間違っている。」
「給食費を支払わない家庭が本当に貧困なのかどうかは怪しいところだ。切羽詰まっているなら、スマホや車を売ってインターネットもしなければいい。飲酒や喫煙をやめるとか給食費を捻出する方法はいくらでもあるはず。タダで給食を食べようなんて思うな。みんなが払っているんだから払うのが当然だろう。」
「こんな投稿、最低。払わないからって親の名を公表したりしたら、子供の間でいじめのいいネタになるだけ。」
「払わないのは親であって、罪のない子供から給食を取り上げるのは間違っている。」
「それにしても、こういう脅しは学校のくせに賢明とはいえないな。」
「こういう投稿をする前に、学校側がもっと対策を練るべきでしょう。」
このFacebookの投稿は削除されており、学校側はこの内容に関してのコメントを拒否している。なお昨年6月には、アメリカの公立学校で7割以上の子供の親が給食費を支払えず、子供が温かいランチを口にすることができない事実を知ったワシントン州シアトルの小学3年生の息子を持つ父親ジェフリー・ルーさんが、学校側の負債額を減らす目的でクラウドファンディングを立ち上げ、多額の募金を集めたことが話題になった。
画像は『Metro 2018年7月18日付「School threatens to name and shame parents who haven’t paid up for their kids’ meals」(Picture: Facebook/ Springhead Primary School)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)
キングストン・アポン・ハルにあるスプリングヘッド小学校のFacebookに投稿された給食費についての対応が物議を醸している。その内容は概ね下記の通りだ。
「何回か通達したにもかかわらず、いまだに60人の児童が給食費を未払いのままです。これまで学校職員は、未払いの給食費を無理やり取り立てることもなく、払わない親の名前を公表して恥をかかせることもありませんでした。ですが今後、わが校は未納者には容赦しない“ゼロ・トラレンス”方式を導入し、給食費を未払いの児童には9月から学期の半ばまで、ランチおよび朝食クラブや放課後クラブでの食事を提供しないことにしました。すでに給食費を前倒しで支払って頂いている多くの保護者には感謝しています。つきましては、今後も名前を公表して恥をかかされることのないようにして頂けますと幸いです。」
この文章からすると、まるで支払いをしない親は今後名前を公表して恥を晒すと言わんばかりであり、脅しめいたニュアンスは隠せない。案の定、多くの親から賛否両論の声があがった。
「給食費未払いの親には何度か通達していて、それでも支払われないのだからソーシャルメディアで手っ取り早く訴えたというわけか。なんら問題はないのでは?」
「誰だってマックのハッピーミールを子供に食べさせる時、お金を払うでしょう? なぜ学校の給食をタダで食べられると思うの。学校側も払わない子に無料で給食を与える必要なんてないのよ。」
「名前を公表されるとわかれば、支払う親が増えるんじゃないか。」
「払えないんじゃなくて、払いたくないもしくは払わずにどこまでいけるか試しているんじゃないの。」
「家からランチを持って行けばいいだけのことじゃないか。なぜそれをしない?」
「給食費を払えない親に支払えと催促するのはわからなくもないが、こういうアプローチの仕方は間違っていると思う。もしかしたら本当に経済的に逼迫した状況の子供だっているかもしれないのに。」
「私は子供が複数いるけど、給食費が一人につき一日2.5ポンド(約370円)だから払う余裕がないわ。そんな家庭は、私がしているようにランチを作って持たせればいいだけの話よ。」
「学校側は、こんなやり方をせずもっと親と話すべきだと思う。フードバンクを利用したりその日暮らしをしている家庭は少なくないわ。この脅しともいえるやり方は間違っている。」
「給食費を支払わない家庭が本当に貧困なのかどうかは怪しいところだ。切羽詰まっているなら、スマホや車を売ってインターネットもしなければいい。飲酒や喫煙をやめるとか給食費を捻出する方法はいくらでもあるはず。タダで給食を食べようなんて思うな。みんなが払っているんだから払うのが当然だろう。」
「こんな投稿、最低。払わないからって親の名を公表したりしたら、子供の間でいじめのいいネタになるだけ。」
「払わないのは親であって、罪のない子供から給食を取り上げるのは間違っている。」
「それにしても、こういう脅しは学校のくせに賢明とはいえないな。」
「こういう投稿をする前に、学校側がもっと対策を練るべきでしょう。」
このFacebookの投稿は削除されており、学校側はこの内容に関してのコメントを拒否している。なお昨年6月には、アメリカの公立学校で7割以上の子供の親が給食費を支払えず、子供が温かいランチを口にすることができない事実を知ったワシントン州シアトルの小学3年生の息子を持つ父親ジェフリー・ルーさんが、学校側の負債額を減らす目的でクラウドファンディングを立ち上げ、多額の募金を集めたことが話題になった。
画像は『Metro 2018年7月18日付「School threatens to name and shame parents who haven’t paid up for their kids’ meals」(Picture: Facebook/ Springhead Primary School)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)