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【海外発!Breaking News】ミニバスタクシーに250発以上の弾丸 12名が死亡(南ア)

TechinsightJapan 2018年7月30日 10時59分

南アフリカのクワズール・ナタール州レディスミス(Ladysmith)近郊にあるR74という道路で7月21日、ミニバスタクシーが待ち伏せしていた数名の男にライフル銃で襲撃された。車内には17名のミニバスタクシー会社の従業員が乗車しており、数週前に亡くなった同僚の葬儀から帰る途中の出来事だった。

この襲撃で17名中11名が即死、2名は無傷、4名が病院で治療を受けていたがうち1名が命を落とした。被害に遭ったミニバスタクシーは250発以上の弾丸を受けており、生存者がいたとは思えないほどの襲撃だったことがうかがえる。

近隣に住む女性によると、午後6時半頃に外から轟音が聞こえたそうだ。トラックがハンドル操作を誤って家の方に向かってきていると思った女性は、孫たちに外に出るように言った。しかしドアを開けて外に出た瞬間、銃弾が彼女のそばを通り過ぎ、慌てて孫たちを家の中に連れ戻したという。

女性は「事件のあった夜はほとんど寝られず、目にしたことが怖くて震えが止まらなかった。血圧が上昇し、薬を飲んだほど」と明かし、彼女の娘も「5分から10分の出来事だったけど、永遠に続いているかのようだった。最初は自分たちが襲撃されたのかと思った」と語っている。

ミニバスタクシー会社の従業員17名が所属していたヨハネスブルグ東部にある「アイボリー・パーク・タクシー協会(the Ivory Park Taxi Association)」のブティ・ヨハネス・ムコンザ会長(Buti Johannes Mkhonza)によると、3週間前にタクシー運転手1名と警備員2名がアイボリー・パークにて射殺されており、17名が参列したのはその葬儀だった。タクシー協会では事件の調査を進めているが、それが明らかになるまでは「タクシー抗争が原因」と断言できないとして慎重な姿勢を見せている。

7月25日付の『News24』によると、24日に35歳の男が違法銃器所持で逮捕されており、今回の事件と何らかの関係があるとみられている。

南アフリカではタクシー抗争が激化しているが、ハウテン州で今月にタクシー協会の2名の会長が殺害されていた。また5月にはハウテン州鉱山の町ブラックパン(Brakpan)で警備会社の男らが発砲、4名の運転手が亡くなっている。

クワズール・ナタール州の交通・生活安全・連絡評議会委員であるンコリシ・カウンダ氏(Mxolisi Kaunda)は、タクシーによる抗争、セクター内のヒットマン(殺し屋)増加はタクシー市場の過飽和と直接関係があると発言した。ミニバスタクシーの新規走行ルートが開拓できず、セクター内での顧客の奪い合いが激化しているからだ。南アフリカ人口の約68%がミニバスタクシーを利用している中で顧客獲得競争が激しいのはわかるが、それに伴ってヒットマン増加も問題になっていることをカウンダ氏は指摘している。

画像は『IOL News 2018年7月23日付「Taxi massacre outrage」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)

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