様々な事情があり、やむなく中絶という選択肢をとる女性は少なくないだろう。このほどイギリスに住む女性が3人目の子を中絶しようとしてクリニックに予約を入れたが、2か月経った現在もまだ中絶手術は行われておらず、女性は怒りをメディアで訴えた。『real fix』『Metro』などが伝えている。
ケント州に住むヘイディ・バックマンさん(43歳)には、前夫との間に10歳と13歳の娘がいるが、現在は7年間越しのパートナー(38歳)の男性と一緒に家族で暮らしている。娘2人の子育ての時期がひと段落し、ヘイディさんは自分の人生を久しぶりに取り戻せるところまで来ていた。しかし偶然にも妊娠が発覚、「もう子供はこれ以上要らない」と思ったヘイディさんはパートナーとも相談して中絶することに決めた。
かかりつけのGP(英一般診療所)から連絡先を聞き、クリニック「Marie Stopes(マリー・ストープス)」に中絶の予約をした時には、ヘイディさんは妊娠7週だった。訪問予約が2週間先となったため妊娠9週でクリニックを訪れ、超音波検査をしてもらった後、薬による中絶を行った。薬を飲んだ後、ヘイディさんの体からは血塊が流れ出し耐え難い腹痛にも襲われた。ところが、その後もお腹が膨らんできたのである。1週間後に検査をしてみると妊娠は継続していた。Marie Stopesに電話をしてその旨を伝えたヘイディさんは、スタッフから「ホルモンの関係でしょう」と伝えられたという。しかし更に1週間後の検査でも、はっきりと妊娠の陽性反応が出た。
再びMarie Stopesに予約を取ったハイディさんは、ここでも検査の結果、妊娠が明らかとなり、すでに赤ちゃんは13週に入っていることがわかった。この段階で中絶するには、麻酔を使った手術が必要となる。しかしクリニックのスタッフは「今は手術可能な医師の空きがない」と2週間後の予約を勧めただけだった。
「信じられませんでした。さらに2週間待てと言われて、ストレスがとても溜まっています。」
また、不完全な中絶により感染症を起こしてしまったとハイディさんは言う。地元の病院の緊急外来に走ると、妊娠の確定や症状の診断を受ける部署に回され、幸せそうな妊婦たちの姿を横目で見ながら辛い思いを味わったそうだ。診察中には、超音波検査でスタッフから「とても元気な赤ちゃんが見えますよ!」と言われたことも、彼女の罪悪感を倍増させる結果となった。
結局、妊娠15週目でロンドンのブリクストンにあるクリニックでの中絶手術を予約できたが、またしても急なキャンセルが起こった。訪問日の前晩になって急遽「担当医師が病欠になった」と連絡が入り、中絶手術はその2週間後になってしまったのである。
「その頃には妊娠17週目になり、もっとお腹が膨らんでいることでしょう。こんなふうに待たされている間は、何も手につかない状態です。子供たちも私のお腹を見て『なんでお腹が大きいの?』と尋ねてきて、ストレスに感じています。クリニックの対応には心底失望しました。私は決して軽い気持ちで中絶を決めたのではありません。罪の意識もあり、気持ちとしてはとても複雑なのです。でもかかりつけのGP医師にも『家族にとって正しいと思えることをすべきだ』と言われました。(クリニックを)こんな行ったり来たりを繰り返させられるなんてもってのほかです。中絶が可能な期限だってあるわけですし、もし性的虐待を受け妊娠した女性が早急な中絶を望んだときに、こんなのらりくらりとした対応をされたらいったいどうなるのかと思ってしまいます。」
イングランドやウェールズ、スコットランドではほとんどの場合、中絶は妊娠24週までに行われる。しかし、母親の生命にリスクがある場合や胎児が深刻な障害を抱えていることが判明した場合など特別な状況下では、妊娠24週以降の中絶手術が施されることもあるそうだ。
このニュースを知った人からは、「胎児を殺すのに2か月待たなければならないというのは残酷でしかない」「女性の権利や命を無視した対応にしか思えない」「『偶然妊娠した』っていうのが理解できない。やってることを自覚していたら妊娠しないかどうかわかるんじゃないの?」「避妊していたのに妊娠したってこと? もし避妊していないなら妊娠する可能性だって大いにあるわけでしょう?」「他に子供を欲しくないと思うなら男も女も気を付けるべきだろうが。娘たちがなんと思うのか。なんだかかわいそう」といった声があがっている。
画像は『real fix 2018年8月6日付「Mum Tells How She Has Been Forced To Wait Ten Weeks For An Abortion – Due To Botched Procedure, Cancelled Appointments And Huge Waiting Lists」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)
ケント州に住むヘイディ・バックマンさん(43歳)には、前夫との間に10歳と13歳の娘がいるが、現在は7年間越しのパートナー(38歳)の男性と一緒に家族で暮らしている。娘2人の子育ての時期がひと段落し、ヘイディさんは自分の人生を久しぶりに取り戻せるところまで来ていた。しかし偶然にも妊娠が発覚、「もう子供はこれ以上要らない」と思ったヘイディさんはパートナーとも相談して中絶することに決めた。
かかりつけのGP(英一般診療所)から連絡先を聞き、クリニック「Marie Stopes(マリー・ストープス)」に中絶の予約をした時には、ヘイディさんは妊娠7週だった。訪問予約が2週間先となったため妊娠9週でクリニックを訪れ、超音波検査をしてもらった後、薬による中絶を行った。薬を飲んだ後、ヘイディさんの体からは血塊が流れ出し耐え難い腹痛にも襲われた。ところが、その後もお腹が膨らんできたのである。1週間後に検査をしてみると妊娠は継続していた。Marie Stopesに電話をしてその旨を伝えたヘイディさんは、スタッフから「ホルモンの関係でしょう」と伝えられたという。しかし更に1週間後の検査でも、はっきりと妊娠の陽性反応が出た。
再びMarie Stopesに予約を取ったハイディさんは、ここでも検査の結果、妊娠が明らかとなり、すでに赤ちゃんは13週に入っていることがわかった。この段階で中絶するには、麻酔を使った手術が必要となる。しかしクリニックのスタッフは「今は手術可能な医師の空きがない」と2週間後の予約を勧めただけだった。
「信じられませんでした。さらに2週間待てと言われて、ストレスがとても溜まっています。」
また、不完全な中絶により感染症を起こしてしまったとハイディさんは言う。地元の病院の緊急外来に走ると、妊娠の確定や症状の診断を受ける部署に回され、幸せそうな妊婦たちの姿を横目で見ながら辛い思いを味わったそうだ。診察中には、超音波検査でスタッフから「とても元気な赤ちゃんが見えますよ!」と言われたことも、彼女の罪悪感を倍増させる結果となった。
結局、妊娠15週目でロンドンのブリクストンにあるクリニックでの中絶手術を予約できたが、またしても急なキャンセルが起こった。訪問日の前晩になって急遽「担当医師が病欠になった」と連絡が入り、中絶手術はその2週間後になってしまったのである。
「その頃には妊娠17週目になり、もっとお腹が膨らんでいることでしょう。こんなふうに待たされている間は、何も手につかない状態です。子供たちも私のお腹を見て『なんでお腹が大きいの?』と尋ねてきて、ストレスに感じています。クリニックの対応には心底失望しました。私は決して軽い気持ちで中絶を決めたのではありません。罪の意識もあり、気持ちとしてはとても複雑なのです。でもかかりつけのGP医師にも『家族にとって正しいと思えることをすべきだ』と言われました。(クリニックを)こんな行ったり来たりを繰り返させられるなんてもってのほかです。中絶が可能な期限だってあるわけですし、もし性的虐待を受け妊娠した女性が早急な中絶を望んだときに、こんなのらりくらりとした対応をされたらいったいどうなるのかと思ってしまいます。」
イングランドやウェールズ、スコットランドではほとんどの場合、中絶は妊娠24週までに行われる。しかし、母親の生命にリスクがある場合や胎児が深刻な障害を抱えていることが判明した場合など特別な状況下では、妊娠24週以降の中絶手術が施されることもあるそうだ。
このニュースを知った人からは、「胎児を殺すのに2か月待たなければならないというのは残酷でしかない」「女性の権利や命を無視した対応にしか思えない」「『偶然妊娠した』っていうのが理解できない。やってることを自覚していたら妊娠しないかどうかわかるんじゃないの?」「避妊していたのに妊娠したってこと? もし避妊していないなら妊娠する可能性だって大いにあるわけでしょう?」「他に子供を欲しくないと思うなら男も女も気を付けるべきだろうが。娘たちがなんと思うのか。なんだかかわいそう」といった声があがっている。
画像は『real fix 2018年8月6日付「Mum Tells How She Has Been Forced To Wait Ten Weeks For An Abortion – Due To Botched Procedure, Cancelled Appointments And Huge Waiting Lists」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)