16歳という若さで億万長者になれば、誰もが浮かれてしまうだろう。今から15年前、イギリス一若い宝くじ当選者として有名になった女性が、その後の人生の浮き沈みをメディアで告白した。『Metro』などが伝えている。
英カンブリア州ワーキントンに住む4児の母カリー・ロジャーズさん(31歳)が、180万ポンド(現在の為替相場で約2億5,400円)の国営宝くじに当選したのは、今から15年前の2003年6月のことだった。
当時、イギリス一若い宝くじ当選者となったカリーさんはメディアでも有名になり、家のドアを開ければ報道陣が待ち受け、通りも普通に歩けない状態だったという。カリーさんはこの時16歳で、スーパーマーケット「Co-op(コープ)」で働いていたが、時給は3.6ポンド(約500円)だったそうだ。宝くじに当選した1週間後には現金で3,000ポンド(約42万円)が手渡され、個人口座を開設した。しかしカリーさんの経済管理は失敗に終わった。
大金の使い道としては自身のため、母や祖父母のためにと家を数軒購入したほか、複数の高級車を買い豪華旅行を楽しみ、豊胸手術も行った。さらに複数のボーイフレンドにも車を購入するなどの気前の良さを見せ、“友人”と名乗る人々に数百ポンド単位でお金を貸した。しかし、そのお金は誰からも返ってくることはなかった。カリーさんは当時の浪費について、このように語っている。
「私が悪いんです。ある男なんて13,000ポンド(約180万円)の借金がある、返せないと困ったことになると言ってきて私が肩代わりしてあげたこともありました。あの頃の私は、お酒を飲みながら誰彼構わずお金を貸してカードを使わせていました。最近、祖父母が身の回りの整理をしていた時に、当時私が使っていた小切手を見つけたのですが、どれだけ多くの人にお金をばらまいていたかを思い出して、信じられない気持ちになりました。」
億万長者になったカリーさんは、金銭感覚が失われただけでなく飲酒やドラッグにもハマるようになった。浪費した総額は25万ポンド(約3,500万円)とも言われているが、本人はそれを強く否定している。現在、4児の母となったカリーさんだが、13歳と11歳の2人の子とは一緒に暮らしていない。2009年、カリーさんが何年も患ってきたうつ病により2度の自殺未遂を起こしたことがきっかけとなり、2人の子の父親である男性が親権を得て子供を引き取ったそうだ。
そして今のカリーさんは、6歳の息子ブレイク君と2歳の娘ジョージアちゃんと一緒に家賃400ポンド(約56,000円)の家に住んでいるという。脳性麻痺で生まれたブレイク君は介助なしでは歩行不可能で、話すことやきちんと食べ物を飲み込むこともできない。大金をほとんど浪費してしまったことを後悔するのは、やはりブレイク君の将来を考えた時だそうだ。しかし、億万長者であった時よりも今の生活の方がずっと幸せだとカリーさんは言う。
「賭け事は18歳未満は禁じられているのに、宝くじは16歳から参加できるのはおかしいと思います。若くして宝くじに当選することは、精神的に悪影響を及ぼします。16歳で大金を得ても使い道がわからないのではないでしょうか。私の場合も、何軒か家を購入しましたが責任感などまるでありませんでした。水道光熱費を自分で払ったこともなかったので、どうやって支払いをするのかもわからなかったし、地方税がなんなのかさえも知りませんでしたから。当選したお金のほとんどを若気の至りで浪費してしまいましたが、幸運にも祖父母が信託としていくらかを土地を所有してくれているので、全額使い果たしたわけではありません。それに今は一生懸命働いて子供たちを養っているし、お金はあまりないけどお金持ちだった当時よりずっと幸せです。信じてもらえないかもしれないけど、もともと私はお金に興味はなかったんです。それに全てを失ったわけではないので、私は負け犬ではありません。」
障害を持つ子供を抱えながらカレッジで介護福祉の勉強をした後、カリーさんは現在、介護スタッフとして働いている。
このニュースを知った人からは「子供に大金を持たせてもロクなことがない」「16歳はやっぱり若いかな。参加年齢を18歳に引き上げてもいいと思う」「年齢に関係なく、宝くじ当選者って5年以内には大金を湯水のように浪費してすっからかんになる人が多いよね」「当時は大金の使い方をアドバイスする専門家もいなかったんじゃないかしら」「自分のために購入した家はどうなったの?」「16歳で当選したなら、親がしっかりと管理すべきだったと思うけど」「だからお金というものは懸命に働いて得るべきなんだよ。でないとありがたみがわからない」「まぁ今後はしっかりと頑張って、子供たちと幸せに暮らしていってほしいもんだよね」といった声があがっている。
画像は『Metro 2018年8月18日付「Britain’s youngest Lottery winner regrets not saving her millions for disabled son」(Picture: PA)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)
英カンブリア州ワーキントンに住む4児の母カリー・ロジャーズさん(31歳)が、180万ポンド(現在の為替相場で約2億5,400円)の国営宝くじに当選したのは、今から15年前の2003年6月のことだった。
当時、イギリス一若い宝くじ当選者となったカリーさんはメディアでも有名になり、家のドアを開ければ報道陣が待ち受け、通りも普通に歩けない状態だったという。カリーさんはこの時16歳で、スーパーマーケット「Co-op(コープ)」で働いていたが、時給は3.6ポンド(約500円)だったそうだ。宝くじに当選した1週間後には現金で3,000ポンド(約42万円)が手渡され、個人口座を開設した。しかしカリーさんの経済管理は失敗に終わった。
大金の使い道としては自身のため、母や祖父母のためにと家を数軒購入したほか、複数の高級車を買い豪華旅行を楽しみ、豊胸手術も行った。さらに複数のボーイフレンドにも車を購入するなどの気前の良さを見せ、“友人”と名乗る人々に数百ポンド単位でお金を貸した。しかし、そのお金は誰からも返ってくることはなかった。カリーさんは当時の浪費について、このように語っている。
「私が悪いんです。ある男なんて13,000ポンド(約180万円)の借金がある、返せないと困ったことになると言ってきて私が肩代わりしてあげたこともありました。あの頃の私は、お酒を飲みながら誰彼構わずお金を貸してカードを使わせていました。最近、祖父母が身の回りの整理をしていた時に、当時私が使っていた小切手を見つけたのですが、どれだけ多くの人にお金をばらまいていたかを思い出して、信じられない気持ちになりました。」
億万長者になったカリーさんは、金銭感覚が失われただけでなく飲酒やドラッグにもハマるようになった。浪費した総額は25万ポンド(約3,500万円)とも言われているが、本人はそれを強く否定している。現在、4児の母となったカリーさんだが、13歳と11歳の2人の子とは一緒に暮らしていない。2009年、カリーさんが何年も患ってきたうつ病により2度の自殺未遂を起こしたことがきっかけとなり、2人の子の父親である男性が親権を得て子供を引き取ったそうだ。
そして今のカリーさんは、6歳の息子ブレイク君と2歳の娘ジョージアちゃんと一緒に家賃400ポンド(約56,000円)の家に住んでいるという。脳性麻痺で生まれたブレイク君は介助なしでは歩行不可能で、話すことやきちんと食べ物を飲み込むこともできない。大金をほとんど浪費してしまったことを後悔するのは、やはりブレイク君の将来を考えた時だそうだ。しかし、億万長者であった時よりも今の生活の方がずっと幸せだとカリーさんは言う。
「賭け事は18歳未満は禁じられているのに、宝くじは16歳から参加できるのはおかしいと思います。若くして宝くじに当選することは、精神的に悪影響を及ぼします。16歳で大金を得ても使い道がわからないのではないでしょうか。私の場合も、何軒か家を購入しましたが責任感などまるでありませんでした。水道光熱費を自分で払ったこともなかったので、どうやって支払いをするのかもわからなかったし、地方税がなんなのかさえも知りませんでしたから。当選したお金のほとんどを若気の至りで浪費してしまいましたが、幸運にも祖父母が信託としていくらかを土地を所有してくれているので、全額使い果たしたわけではありません。それに今は一生懸命働いて子供たちを養っているし、お金はあまりないけどお金持ちだった当時よりずっと幸せです。信じてもらえないかもしれないけど、もともと私はお金に興味はなかったんです。それに全てを失ったわけではないので、私は負け犬ではありません。」
障害を持つ子供を抱えながらカレッジで介護福祉の勉強をした後、カリーさんは現在、介護スタッフとして働いている。
このニュースを知った人からは「子供に大金を持たせてもロクなことがない」「16歳はやっぱり若いかな。参加年齢を18歳に引き上げてもいいと思う」「年齢に関係なく、宝くじ当選者って5年以内には大金を湯水のように浪費してすっからかんになる人が多いよね」「当時は大金の使い方をアドバイスする専門家もいなかったんじゃないかしら」「自分のために購入した家はどうなったの?」「16歳で当選したなら、親がしっかりと管理すべきだったと思うけど」「だからお金というものは懸命に働いて得るべきなんだよ。でないとありがたみがわからない」「まぁ今後はしっかりと頑張って、子供たちと幸せに暮らしていってほしいもんだよね」といった声があがっている。
画像は『Metro 2018年8月18日付「Britain’s youngest Lottery winner regrets not saving her millions for disabled son」(Picture: PA)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)