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【海外発!Breaking News】車いす対応座席を予約したのに…乗客の荷物が山積みで利用できず(英)

TechinsightJapan 2018年8月24日 4時0分

旅先で公共の乗り物を利用する際、座席を予約しているにもかかわらず見知らぬ人が先に座っていたら、チケットを相手に見せて席の移動を促すことも可能だが、これが荷物置き場と化していたら対応に困ってしまうことだろう。このほどイギリスで車いすの女性が、予約していた座席を利用することができず不快な思いをしたことをSNSで明かした。英メディア『The Sun』などが伝えている。

今月20日、ベッキー・ホイットワースさん(Becky Whitworth、27)が列車を利用した際の出来事をTwitterに投稿した。そこには車いす対応座席にスーツケースが山積みになって置かれた写真が添えられていた。

ベッキーさんは母親や姉妹と一緒に、スコットランドのダンディーからイングランド中北部サウス・ヨークシャー州にあるドンカスターまで、ロンドン・アンド・ノース・イースタン鉄道の列車の旅を楽しんでいた。しかし旅の後半、楽しい旅が不快なものに変わってしまった。ヨークで別の列車に乗り継ぎした際、予約した座席を見てベッキーさんは絶句したという。その席には乗客のものと思われる荷物がいくつも置かれており、困ったベッキーさんは警備員を呼んで、その席を確保するように頼んだ。しかし警備員の対応について、ベッキーさんはこのように明かしている。

「山積みにされたスーツケースを見ながら、私をからかうような口調で『あぁ、そこはあなたの席ですか。でも問題ないですから』と言った後、通路反対側の普通の座席に座るように言ってきたのです。」

「その席では私の車いすを固定することができませんでした。そのため私の妹はずっと立っていて、車いすが転倒しないように握っていなければならなかったのです。」

実はベッキーさん、もっと遅い時間の列車に乗りたかったのだが車いす対応座席が予約できなかったため、やむなく予定の6時間も早いこの列車に乗車したという。しかも予約していない別の座席に座っていたため乗車券を確認しに来た車掌に疑いの目を向けられて、さらに不快な思いをしたそうだ。

「車掌が私の車いすにある、後ろのポケットにしまっていた乗車券をチェックしました。しかし私達を疑っているのか、他に証明できるものを提示するよう要求してきたんですよ。」

不快な思いをしたうえに、通常の座席では身体に障害を抱えている人に対して万全な作りとなっていないため当人にとって不安に違いない。ベッキーさんは骨形成不全症という難病で、今までに300か所以上も骨折したというから身を守る意味でも車いす用の座席を予約したのだろう。

ベッキーさんのツイートには多くの人が関心を持ったが、中でもパラリンピックで金メダルを獲得したタニ・グレイ・トンプソンさんはこの状況を知って彼女に強く同調した。またベッキーさんは今回の件について、車いすのユーザーを援助する警備員のトレーニング強化、車いす対応座席を増やして欲しいということを訴えた。

ロンドン・アンド・ノース・イースタン鉄道の顧客対応マネージャーは、ベッキーさんが受けた不快な体験を社内で取り上げるため彼女に会うことを申し出たそうだ。この対応にベッキーさんは、障害を持つ人達のための最良の変化のきっかけになってくれたらと願っているという。

画像は『Becky Whitworth 2018年8月20日付Twitter「This is my reserved w/chair space.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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