拒食症や過食症に加えて、限られたものしか口にできないという選択的摂食障害に苦しむ人が存在する。17年にわたってこの病に悩まされたイギリス人の男性が、セラピーを受けて摂食障害を克服、家族との関係も改善されたと話している。『Metro』などが伝えた。
ハンプシャー州アンドーバーに暮らすライアン・ホワースさん(21歳)は、17年間も選択的摂食障害を抱えてきた。ライアンさんがこれまで口にしてきたのはほとんどがチキンナゲットやチップスで、ごくたまにステーキやソーセージ、パスタやスイーツも食べるが、食生活の90%が栄養価値の低いジャンクフードであったことから家族は「今後の健康状態に悪影響を及ぼす」とライアンさんを心配してきた。
母親のクリスチアーヌさん(45歳)が過去に根菜のマッシュを食べさせようとした時にも、ライアンさんは20分間泣いて抵抗し続けたこともあったという。しかし健康を心配し続ける家族の気持ちを受け入れたライアンさんは、最近になって果物と野菜のセラピーにチャレンジすることを決心した。結果として、効果は抜群だった。
「家族は僕の食生活を心配し続けていました。でも人から他のものも食べるように言われても、僕には昆虫なんかのエキゾチックな食べ物を食べろと言われているようにしか思えず、チキンナゲットとチップス以外の食べ物はよくわからず口にあわなかったのです。でもセラピーを受けて、今では多くの異なるものを食べられるようになりました。好き嫌いはありますが、基本的にはなんでも口にできます。前はパイナップルも嫌いと思い込んでいたのですが、今は好物のひとつです。嫌いだと思い込んでいた食べ物を楽しめるようになるなんて、素晴らしいことだと感じています。」
セラピーを始めて1か月後に、ライアンさんは体調の変化を感じることができたそうだ。これまではエネルギーが湧かずにビタミン剤で栄養補給をし、なんとか一日をやり過ごすためにチョコレートに頼る生活をしていたが、摂食障害を克服してからはヘルシーでエネルギッシュな気分を味わっているという。さらに、家族の関係が大きく改善されたことも明かしている。
「摂食障害が家族との間に悪影響を及ぼしていたことに気付きました。今までは家族が食事をしている部屋とは別に、ひとりで食事をしていたんです。両親とも喧嘩が絶えず、孤立した状態になっていました。自分の摂食障害が家族をがっかりさせ、自分自身をも失望させるのが嫌でみんなと一緒に食事をすることを避けていたんです。自分が食べられる数少ないものがメニューにある時だけレストランに行っていましたが、それでも家族と一緒に外食するのは嫌でした。でも今はレストランにも行けるし、いろんなものを注文します。家族との食事はとても楽しいということも学びました。」
クリスチアーヌさんは、摂食障害を乗り越えた息子の性格が大きく変化したことについて、このように語っている。
「セラピーが効いて、息子がこんなに変わったのが信じられません。以前はよくぶつかり合っていましたが、今ではそんなこともなくなり、息子はフレンドリーで外交的になって、家の中でも私の手伝いをよくしてくれるようになりました。もう何年も父親と食事に行っていなかった息子ですが、最近2人で外食を楽しんだようですよ。摂食障害が家族の間に壁を作っていたのですが今はそれが無くなり、私はようやく自分の息子を取り戻したという気持ちです。」
画像は『Metro 2018年8月27日付「Man cured from chicken nugget and chips addiction through ‘fruit and vegetable therapy’」(Picture: Laura Daile/ Caters)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)
ハンプシャー州アンドーバーに暮らすライアン・ホワースさん(21歳)は、17年間も選択的摂食障害を抱えてきた。ライアンさんがこれまで口にしてきたのはほとんどがチキンナゲットやチップスで、ごくたまにステーキやソーセージ、パスタやスイーツも食べるが、食生活の90%が栄養価値の低いジャンクフードであったことから家族は「今後の健康状態に悪影響を及ぼす」とライアンさんを心配してきた。
母親のクリスチアーヌさん(45歳)が過去に根菜のマッシュを食べさせようとした時にも、ライアンさんは20分間泣いて抵抗し続けたこともあったという。しかし健康を心配し続ける家族の気持ちを受け入れたライアンさんは、最近になって果物と野菜のセラピーにチャレンジすることを決心した。結果として、効果は抜群だった。
「家族は僕の食生活を心配し続けていました。でも人から他のものも食べるように言われても、僕には昆虫なんかのエキゾチックな食べ物を食べろと言われているようにしか思えず、チキンナゲットとチップス以外の食べ物はよくわからず口にあわなかったのです。でもセラピーを受けて、今では多くの異なるものを食べられるようになりました。好き嫌いはありますが、基本的にはなんでも口にできます。前はパイナップルも嫌いと思い込んでいたのですが、今は好物のひとつです。嫌いだと思い込んでいた食べ物を楽しめるようになるなんて、素晴らしいことだと感じています。」
セラピーを始めて1か月後に、ライアンさんは体調の変化を感じることができたそうだ。これまではエネルギーが湧かずにビタミン剤で栄養補給をし、なんとか一日をやり過ごすためにチョコレートに頼る生活をしていたが、摂食障害を克服してからはヘルシーでエネルギッシュな気分を味わっているという。さらに、家族の関係が大きく改善されたことも明かしている。
「摂食障害が家族との間に悪影響を及ぼしていたことに気付きました。今までは家族が食事をしている部屋とは別に、ひとりで食事をしていたんです。両親とも喧嘩が絶えず、孤立した状態になっていました。自分の摂食障害が家族をがっかりさせ、自分自身をも失望させるのが嫌でみんなと一緒に食事をすることを避けていたんです。自分が食べられる数少ないものがメニューにある時だけレストランに行っていましたが、それでも家族と一緒に外食するのは嫌でした。でも今はレストランにも行けるし、いろんなものを注文します。家族との食事はとても楽しいということも学びました。」
クリスチアーヌさんは、摂食障害を乗り越えた息子の性格が大きく変化したことについて、このように語っている。
「セラピーが効いて、息子がこんなに変わったのが信じられません。以前はよくぶつかり合っていましたが、今ではそんなこともなくなり、息子はフレンドリーで外交的になって、家の中でも私の手伝いをよくしてくれるようになりました。もう何年も父親と食事に行っていなかった息子ですが、最近2人で外食を楽しんだようですよ。摂食障害が家族の間に壁を作っていたのですが今はそれが無くなり、私はようやく自分の息子を取り戻したという気持ちです。」
画像は『Metro 2018年8月27日付「Man cured from chicken nugget and chips addiction through ‘fruit and vegetable therapy’」(Picture: Laura Daile/ Caters)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)