Infoseek 楽天

【海外発!Breaking News】「孫に絵本を読んであげたい」61歳で初めて読み書きを学ぶ女性(英)

TechinsightJapan 2018年8月30日 21時21分

幼い頃は自分がディスレクシア(読み書き障害)を抱えていることを知らず、周りから罵られ辛い学校生活を送ってきた女性。しかし61歳になった今、人生で初めての読み書きを学んでいるという。この女性の熱意を奮い立たせたのは、可愛い孫の存在だった。『real fix』などが伝えている。

英グロスターシャー州グロスターに住むサンドラ・ウィリアムズさんは来月で62歳の誕生日を迎えるが、「読み書きを習得したい」と決断して図書館で慈善団体「Read Easy」から派遣されているボランティアのキャシー・プリチャードさんから教わっている。

サンドラさんは子供の頃に読み書きが全くできなかったことから、周りに「頭悪い奴」と罵られて教室の後ろに座らされたりしたという。試験の時には自分が伝えた答えをクラスメートに用紙に記入してもらい、なんとか合格することができた。医師にディスレクシア(読み書き障害)と診断されたのは、サンドラさんが20歳の時だった。

さらにサンドラさんは、子供の頃に家族を捨て去った父親と再会した時に、父もまたディスレクシアであることを知り、なぜ自分にこの障害があるのかを理解した。サンドラさんの父親は、64歳の時に初めて独学で読み書きを習得したそうだ。

読み書きができないことで、学校に通っていた頃は特に辛かったとサンドラさんは話す。16歳になりマッチ工場で働いた後は精神科病院に勤務し、その後は介護の仕事に就いた。読み書きができずとも重要な情報を記憶することができたため、運転免許も取得している。しかし郵便局や役所などで必要書類に記入する際に助けを求めても、断られたり侮辱されることも少なくなかったようだ。

サンドラさんには40年近く人生を共にしているパートナーのジョンさんがおり、39歳の娘もいる。そして現在は6人の孫のおばあちゃんだ。一番幼い2歳の孫に好きな絵本を読み聞かせしてあげたいという気持ちから、サンドラさんは読み書きを学ぶ決心をした。ジョンさんは「今更なにかを学ぶのは、年齢的にも遅いのでは…」と心配したが、サンドラさんの熱意は日々成果として表れているようだ。これまで3週間教えているキャシーさんも、サンドラさんが順調に学んでいることを喜んでいる。

サンドラさんは、「年を取れば次第に物忘れがひどくなっていくことが怖くて。こうして学ぶことで、物忘れ防止にもなるかと思ったのです」と話している。意欲があれば、なにかを学ぶのに年齢など関係ない。サンドラさんの姿はそれを物語っているといえよう。

画像は『real fix 2018年8月29日付「Gran Learns To Read At 62 So She Can Tell Bedtime Stories To Her Grandchildren」(SWNS/REALFIX)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

この記事の関連ニュース