テロなどの国際的な事件が相次ぐ昨今、各空港のセキュリティは強化して然るべきであるが、このほどイギリスで男性が子供のパスポートを持って出国、旅先のポーランドで初めて気付いたという。男性は「こんなにセキュリティチェックが甘いなんて」とショックを露わにしている。『real fix』などが伝えた。
英ウェスト・ミッドランズのダッドリーに住むマシュー・サットンさん(44歳)は、ハンガリーの格安航空会社「Wizz Air(ウィズエアー)」を使って4日間のポーランドでのホリデーを楽しむため、兄と妻のおじを伴って9月11日の午後8時頃バーミンガム空港へ出向いた。
難なく出国審査とセキュリティを通り抜け、ポーランドのポズナン空港に到着。しかし入国審査で「なぜ、子供のパスポートを使っているのか」と尋ねられ、持参したパスポートを見たマシューさんは愕然とした。
パスポートの名前は妻ミッシェルさん(40歳)の連れ子であるメイソン・ラッター(4歳)になっており、写真も当然メイソン君の顔である。マシューさんは自分が誤って継息子のパスポートを持ってきてしまったのだと気付いたと同時に、イギリスでのセキュリティを問題なく素通りできたことにショックを受けた。
その後、マシューさんはイギリスにいる娘に頼んで「Snapchat(スナップチャット)」で自分のパスポート写真を送ってもらい、免許証を提示したことで入国を許可された。しかし英領事館に連絡すると「パスポートなしではイギリスには入国できない」と言われ、150ポンド(約22,000円)を払って宅配便でパスポートをポーランドまで届けてもらったという。ポーランドまでの往復航空券代は58ポンド(約8,500円)だったにもかかわらず、思わぬ出費となってしまった。これに嘆くのは妻のミッシェルさんだ。
「間違えてパスポートを持って行った夫が一番悪いんですけど、バーミンガム空港でもし気付いていたら、私が空港まで届けられたのです。なのに素通りするから、高い宅配便まで支払う羽目になって。連絡が来た時、私の口座には全くお金がなかったんです。だから勤めている日焼けサロンの上司に借りて宅配便代を払いました。」
マシューさんも最初は笑っていたが、後になって「これは深刻な問題なのでは」と思うようになったそうだ。
「間違ったパスポートを持って行ったことは完全に私のミスですが、これで問題なく英セキュリティをすり抜けたということにショックを受けています。メイソンは明らかに私ではありませんからね。写真も子供のものだし、名字も異なります。それでいてセキュリティが気付かないなんて、全く持って恥ずべきことですよ。9月11日はアメリカでのテロ事件があった日だから、イギリスでもセキュリティを強化していると思っていたのですが、完全にスルーでした。英空港セキュリティの甘さには恐怖すら感じます。偽のパスポートで簡単に飛行機に乗れるわけですからね。誰にでもなれるってことになるし、こんなことはあってはならないことですよ。」
ウィズエアーのスポークスマンは「当社は各空港のチェックインと搭乗手続きについては、契約しているグラウンドハンドリング業者に任せており、全ての乗客の旅行書類確認の責任は彼らにあります。個々の件に関してはコメントを控えますが、二度とこのようなことが起こらないためにも、現在当社もバーミンガム空港のエージェントとともに調査をしているところです。また、こうした事態を防ぐために全てのお客様には必要かつ有効な旅行証明書を揃えて頂きたい」と述べている。
画像は『real fix 2018年9月20日付「Dad Managed To Fly From UK To Poland Using His Four-Year-Old Step-Son’s Passport」(SWNS/REALFIX)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)
英ウェスト・ミッドランズのダッドリーに住むマシュー・サットンさん(44歳)は、ハンガリーの格安航空会社「Wizz Air(ウィズエアー)」を使って4日間のポーランドでのホリデーを楽しむため、兄と妻のおじを伴って9月11日の午後8時頃バーミンガム空港へ出向いた。
難なく出国審査とセキュリティを通り抜け、ポーランドのポズナン空港に到着。しかし入国審査で「なぜ、子供のパスポートを使っているのか」と尋ねられ、持参したパスポートを見たマシューさんは愕然とした。
パスポートの名前は妻ミッシェルさん(40歳)の連れ子であるメイソン・ラッター(4歳)になっており、写真も当然メイソン君の顔である。マシューさんは自分が誤って継息子のパスポートを持ってきてしまったのだと気付いたと同時に、イギリスでのセキュリティを問題なく素通りできたことにショックを受けた。
その後、マシューさんはイギリスにいる娘に頼んで「Snapchat(スナップチャット)」で自分のパスポート写真を送ってもらい、免許証を提示したことで入国を許可された。しかし英領事館に連絡すると「パスポートなしではイギリスには入国できない」と言われ、150ポンド(約22,000円)を払って宅配便でパスポートをポーランドまで届けてもらったという。ポーランドまでの往復航空券代は58ポンド(約8,500円)だったにもかかわらず、思わぬ出費となってしまった。これに嘆くのは妻のミッシェルさんだ。
「間違えてパスポートを持って行った夫が一番悪いんですけど、バーミンガム空港でもし気付いていたら、私が空港まで届けられたのです。なのに素通りするから、高い宅配便まで支払う羽目になって。連絡が来た時、私の口座には全くお金がなかったんです。だから勤めている日焼けサロンの上司に借りて宅配便代を払いました。」
マシューさんも最初は笑っていたが、後になって「これは深刻な問題なのでは」と思うようになったそうだ。
「間違ったパスポートを持って行ったことは完全に私のミスですが、これで問題なく英セキュリティをすり抜けたということにショックを受けています。メイソンは明らかに私ではありませんからね。写真も子供のものだし、名字も異なります。それでいてセキュリティが気付かないなんて、全く持って恥ずべきことですよ。9月11日はアメリカでのテロ事件があった日だから、イギリスでもセキュリティを強化していると思っていたのですが、完全にスルーでした。英空港セキュリティの甘さには恐怖すら感じます。偽のパスポートで簡単に飛行機に乗れるわけですからね。誰にでもなれるってことになるし、こんなことはあってはならないことですよ。」
ウィズエアーのスポークスマンは「当社は各空港のチェックインと搭乗手続きについては、契約しているグラウンドハンドリング業者に任せており、全ての乗客の旅行書類確認の責任は彼らにあります。個々の件に関してはコメントを控えますが、二度とこのようなことが起こらないためにも、現在当社もバーミンガム空港のエージェントとともに調査をしているところです。また、こうした事態を防ぐために全てのお客様には必要かつ有効な旅行証明書を揃えて頂きたい」と述べている。
画像は『real fix 2018年9月20日付「Dad Managed To Fly From UK To Poland Using His Four-Year-Old Step-Son’s Passport」(SWNS/REALFIX)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)