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【エンタがビタミン♪】『海賊とよばれた男』地上波放送に原作者「日章丸事件だけで3時間映画になる」

TechinsightJapan 2018年9月30日 11時0分

岡田准一主演による映画『海賊とよばれた男』(2016年12月劇場公開)が9月28日、日本テレビ系『金曜ロードSHOW!』で地上波初放送された。原作は百田尚樹氏による歴史経済小説で、出光興産創業者の出光佐三をモデルとした主人公・国岡鐡造が若くから奮闘して、国岡商店(出光興産がモデル)を彼を信頼する店員たちとともに大企業に成長させる半生を描いている。

同じく百田氏の小説をもとに山崎貴監督がメガホンをとり岡田准一の主演で実写化した映画『永遠の0』(2013年12月劇場公開)を超えられるかと公開時は注目されたが、岡田が主人公・国岡鐡造の青年期から老年期までを見事に演じ切りその懸念を払しょくした。

また、『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズで知られる山崎監督ならではのVFXを駆使しながらそれを感じさせない映像は、見る者を戦時中や敗戦後の日本に引き込んだ。



オンエアを見た百田尚樹氏はSNSで、テレビ放送用の編集でカットされた場面が複数あったことを「ラストの余韻もカットされた」と触れながら「私でも腹立つんやから、監督はたまらんやろな。それでも感動させるんやから、山崎監督はすごい!」と評している。

それでも原作者としては上下巻700ページを超える長編を2時間半の映画に収める難しさを痛感、「あのシーンがないのは残念!」というところは多々あったと明かす。なかでも「“日章丸事件”は、きっちり描けば、それだけで3時間映画になるほどのドラマが詰まっています」という。(劇中では“日承丸”となっている)

国岡商店が独自に作ったタンカー・日承丸がイギリスの影響下にあったイランへ極秘裏に石油を買い付けに向かう展開では、イギリスがイランへ石油買付に来たタンカーの撃沈を国際社会に表明しており命がけの仕事だ。

日承丸の船長を堤真一が熱演、国岡鐡造から依頼される場面や海上で乗組員たちにイランへ向かうことを告げるところなど、短時間ながら感極まるものがあった。

この件は当時「日章丸事件」として連日報道されたほど大きな出来事であり、イランとの交渉やその後の世界への影響など描くべきところは多い。堤真一をフィーチャーしてスピンオフ作品を作ってほしいほどだ。

画像は『ミアちゃん@金曜ロードSHOW!公式 2018年9月28日付Twitter「日承丸の船長役を演じた堤真一さんは久しぶりの岡田さんとの共演を嬉しく思っていたそう!」「国岡のもんよ、油持ってきたけぇ!!」「日承丸のブリッジの部分はセットで撮影。」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)

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