英スコットランドで、血の繋がった幼い4人の我が子に4年にわたり激しい暴行を加え虐待し続けた鬼畜ともいえる夫婦が逮捕され、このほどその判決が下された。しかし有罪判決を受けた夫婦のうち1人が実刑になったのみで、その刑期はたったの1年という短さであった。『Metro』『The Scottish Sun』などが伝えている。
スコットランドのペイズリーで、2010年1月~2014年11月の4年にわたり、当時11か月~5歳だった幼い4人の子に暴力を振るい続けた両親が逮捕された。元ボクサーのクリストファー・ドイル(33歳)と妻のシヴォーン(29歳)は、自宅庭にある小屋で我が子4人を虐待し続けていた。
クリストファーとシヴォーンは、つま先部分にスチール製の金属がついたブーツで子供たちを殴ったり、またそのブーツを子供たちに投げつけたりしていただけでなく、「無断でビスケットを食べた」と言っては子供たちを並ばせて順に蹴り上げ、木材で脅したり、「パラシュートの準備はいいか?」と言いながら長男を踊り場のある階段に突き落とすなど、子供たちの体は傷と痣だらけになっていた。
4歳の長男、11か月の次男、そして5歳と4歳の女児2人に日常的に暴力を振るうも、クリストファーとシヴォーンは「もし誰かに傷のことを聞かれたら、ロットワイラー犬にやられたと言え」とまで命じていたという。現在13歳になっている娘は、当時は小学生になったばかりであったにもかかわらず、父親に頭から床に投げ落とされただけでなく、顔を何度も殴られるという卑劣な暴力を振るわれた。出血して失神したり、唇が切れて腫れあがるという悲惨な目に遭わされて、どんなに痛みを感じても暴力の恐怖に怯え、泣くことさえできなかったと話している。
また長男も他の子供ら同様、激しい暴行を繰り返し受けていたために痛みを抱えながら登校していた。男児の目の脇の痣に気付いた教師がGP(一般診療所)の医師のもとへ連れて行くと、診察した女性医師は男児の体に色の異なる無数の痣があるのを見て驚愕した。子供たちは自宅で満足に食事も与えられていなかったのか、過去には長男が学校で食べ物を盗んでいる姿も見つかっている。
子供たちへの暴力に対して「躾のためにやった」と供述し反省や後悔の念など一切見せていなかったクリストファーだったが、このほど裁判が行われたペイズリーの州裁判所には同情を買うために杖をついて現れただけでなく、法廷では一変して「自分を恥じている」と涙を見せた。さらに「自分は注意欠陥・多動性障害、失読症、自閉症、不安、うつ、過敏性腸症候群、喘息および長期にわたって体中に痛みを引き起こす線維筋痛症に苦しんでいる」などと発言し、「子供たちが嘘をついている」と自身の罪を否定した。また、クリストファーの弁護士は「被告は、宗教的な信念で子供たちを躾として殴るのは大丈夫だと思っていたと話している」と述べていた。
結果として、クリストファーには4件の暴行罪による有罪判決が下されたが、実刑はわずか1年のみであり、軽すぎるとしか言いようのないものであった。夫に加担して子供たちに暴力を振るっていたシヴォーンについては実刑を免れ、180時間の無収入労働およびカウンセリングへの参加を命じられただけに留まった。
今後、子供らに永久的な心の傷を与えることは間違いないにもかかわらず、その罪の重さにまるで比例しない判決がまたも下された。これでは、世間からたびたび英司法の甘さについて非難の声があがるのも致し方ないことと言えよう。
画像は『Metro 2018年10月8日付「Boxer who beat up his children daily for four years is jailed for just one year」(Picture: Paisley Daily Express)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)
スコットランドのペイズリーで、2010年1月~2014年11月の4年にわたり、当時11か月~5歳だった幼い4人の子に暴力を振るい続けた両親が逮捕された。元ボクサーのクリストファー・ドイル(33歳)と妻のシヴォーン(29歳)は、自宅庭にある小屋で我が子4人を虐待し続けていた。
クリストファーとシヴォーンは、つま先部分にスチール製の金属がついたブーツで子供たちを殴ったり、またそのブーツを子供たちに投げつけたりしていただけでなく、「無断でビスケットを食べた」と言っては子供たちを並ばせて順に蹴り上げ、木材で脅したり、「パラシュートの準備はいいか?」と言いながら長男を踊り場のある階段に突き落とすなど、子供たちの体は傷と痣だらけになっていた。
4歳の長男、11か月の次男、そして5歳と4歳の女児2人に日常的に暴力を振るうも、クリストファーとシヴォーンは「もし誰かに傷のことを聞かれたら、ロットワイラー犬にやられたと言え」とまで命じていたという。現在13歳になっている娘は、当時は小学生になったばかりであったにもかかわらず、父親に頭から床に投げ落とされただけでなく、顔を何度も殴られるという卑劣な暴力を振るわれた。出血して失神したり、唇が切れて腫れあがるという悲惨な目に遭わされて、どんなに痛みを感じても暴力の恐怖に怯え、泣くことさえできなかったと話している。
また長男も他の子供ら同様、激しい暴行を繰り返し受けていたために痛みを抱えながら登校していた。男児の目の脇の痣に気付いた教師がGP(一般診療所)の医師のもとへ連れて行くと、診察した女性医師は男児の体に色の異なる無数の痣があるのを見て驚愕した。子供たちは自宅で満足に食事も与えられていなかったのか、過去には長男が学校で食べ物を盗んでいる姿も見つかっている。
子供たちへの暴力に対して「躾のためにやった」と供述し反省や後悔の念など一切見せていなかったクリストファーだったが、このほど裁判が行われたペイズリーの州裁判所には同情を買うために杖をついて現れただけでなく、法廷では一変して「自分を恥じている」と涙を見せた。さらに「自分は注意欠陥・多動性障害、失読症、自閉症、不安、うつ、過敏性腸症候群、喘息および長期にわたって体中に痛みを引き起こす線維筋痛症に苦しんでいる」などと発言し、「子供たちが嘘をついている」と自身の罪を否定した。また、クリストファーの弁護士は「被告は、宗教的な信念で子供たちを躾として殴るのは大丈夫だと思っていたと話している」と述べていた。
結果として、クリストファーには4件の暴行罪による有罪判決が下されたが、実刑はわずか1年のみであり、軽すぎるとしか言いようのないものであった。夫に加担して子供たちに暴力を振るっていたシヴォーンについては実刑を免れ、180時間の無収入労働およびカウンセリングへの参加を命じられただけに留まった。
今後、子供らに永久的な心の傷を与えることは間違いないにもかかわらず、その罪の重さにまるで比例しない判決がまたも下された。これでは、世間からたびたび英司法の甘さについて非難の声があがるのも致し方ないことと言えよう。
画像は『Metro 2018年10月8日付「Boxer who beat up his children daily for four years is jailed for just one year」(Picture: Paisley Daily Express)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)