動物が大好きで、普段から野生動物の世話をしているオーストラリアに住む一家がこのほど、1頭の雄のカンガルーに襲われた。攻撃されている夫を守ろうとした妻は、肺に穴が開きつぶれて呼吸困難に陥るなどの重傷を負い、現在も入院中である。『Brisbane Times』『Mirror』などが伝えた。
豪クイーンズランド州トゥーンバ南西部ミルマーランにあるダーリングダウンズの所有地で、15年にわたりワラビーやカンガルーなど野生動物の世話をしてきたリンダ・スミスさん(64歳)が、カンガルーに襲われた。
リンダさんは、60代の夫ジムさんや息子と一緒に干ばつのために飢えているワラビーやカンガルー30頭に穀物やもみ殻を定期的に与えていた。10月13日の夕方もいつもと同様に餌を与えていたのだが、そこへ巨大な灰色の雄のカンガルーが現れジムさんを攻撃し始めた。
体長1.8メートルほどあるそのカンガルーを見たリンダさんは当初、自分たちが育て「Golly Gosh(ゴリー・ゴッシュ)」と名付けたカンガルーなのではと思った。しかし野生のカンガルーであることに変わりはない。そのカンガルーが外に出て餌を与えていたジムさんに襲い掛かったため、リンダさんは夫を守ろうとほうきとパン1枚を持って助けに入った。ところがカンガルーは、リンダさんの持っていたほうきを蹴り落とし激しい攻撃をしかけてきた。木片を持ち防御するリンダさんに息子がシャベルを振り上げ必死で追い払おうと加勢。結局、リンダさんはカンガルーに激しく蹴り上げられたことから肋骨を骨折し、両腕と両脚に複数の切り傷、更には肺に穴が開き、肺虚脱状態に陥るという重傷を負った。
40代の息子は軽傷のみであったため、現場に到着したクイーンズランド救急サービスの隊員にその場で手当てを受けたが、複数の裂傷を負ったジムさんはミルマーラン病院へ、そしてリンダさんはトゥーンバ・ベース病院へと搬送された。14日の午後に手術を受け、現在も入院中のリンダさんはこのように語っている。
「15年ほど前に、敷地内を散歩していて母親を見失った子供のカンガルーがいるのを見つけたんです。それ以降、野生動物の世話をし続けています。カンガルーは特に、交尾の時期は気が荒く攻撃的になるといったことを理解してはいましたが、あんなに攻撃的なカンガルーは見たことがありませんでした。闘う気満々で、引こうとはしませんでした。私たちは動物が大好きなので、動物を傷つけようと思ったことは一度もないですが、夫を守らなければと必死でした。私たちを襲ったからといって、あのカンガルーを射殺してほしくはありません。こちらもいつも気を付けるようにはしていますが、やはり野生の動物なのです。襲われたのは仕方のないことです。」
救急サービスのオペレーション責任者スティーヴン・ジョンズさんは「現場に到着した時、小さめのカンガルーが数頭いたのですが、肝心のカンガルーは既に逃走していました。あのまま夫妻が攻撃され続けていれば命が危なかったことでしょう。特に大きな雄のカンガルーとなると脚に力がありますから、攻撃されれば死に繋がることもあるのです」と話している。
画像は『Mirror 2018年10月14日付「Woman, 64, left seriously injured after 6ft kangaroo attacked her and her family」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)
豪クイーンズランド州トゥーンバ南西部ミルマーランにあるダーリングダウンズの所有地で、15年にわたりワラビーやカンガルーなど野生動物の世話をしてきたリンダ・スミスさん(64歳)が、カンガルーに襲われた。
リンダさんは、60代の夫ジムさんや息子と一緒に干ばつのために飢えているワラビーやカンガルー30頭に穀物やもみ殻を定期的に与えていた。10月13日の夕方もいつもと同様に餌を与えていたのだが、そこへ巨大な灰色の雄のカンガルーが現れジムさんを攻撃し始めた。
体長1.8メートルほどあるそのカンガルーを見たリンダさんは当初、自分たちが育て「Golly Gosh(ゴリー・ゴッシュ)」と名付けたカンガルーなのではと思った。しかし野生のカンガルーであることに変わりはない。そのカンガルーが外に出て餌を与えていたジムさんに襲い掛かったため、リンダさんは夫を守ろうとほうきとパン1枚を持って助けに入った。ところがカンガルーは、リンダさんの持っていたほうきを蹴り落とし激しい攻撃をしかけてきた。木片を持ち防御するリンダさんに息子がシャベルを振り上げ必死で追い払おうと加勢。結局、リンダさんはカンガルーに激しく蹴り上げられたことから肋骨を骨折し、両腕と両脚に複数の切り傷、更には肺に穴が開き、肺虚脱状態に陥るという重傷を負った。
40代の息子は軽傷のみであったため、現場に到着したクイーンズランド救急サービスの隊員にその場で手当てを受けたが、複数の裂傷を負ったジムさんはミルマーラン病院へ、そしてリンダさんはトゥーンバ・ベース病院へと搬送された。14日の午後に手術を受け、現在も入院中のリンダさんはこのように語っている。
「15年ほど前に、敷地内を散歩していて母親を見失った子供のカンガルーがいるのを見つけたんです。それ以降、野生動物の世話をし続けています。カンガルーは特に、交尾の時期は気が荒く攻撃的になるといったことを理解してはいましたが、あんなに攻撃的なカンガルーは見たことがありませんでした。闘う気満々で、引こうとはしませんでした。私たちは動物が大好きなので、動物を傷つけようと思ったことは一度もないですが、夫を守らなければと必死でした。私たちを襲ったからといって、あのカンガルーを射殺してほしくはありません。こちらもいつも気を付けるようにはしていますが、やはり野生の動物なのです。襲われたのは仕方のないことです。」
救急サービスのオペレーション責任者スティーヴン・ジョンズさんは「現場に到着した時、小さめのカンガルーが数頭いたのですが、肝心のカンガルーは既に逃走していました。あのまま夫妻が攻撃され続けていれば命が危なかったことでしょう。特に大きな雄のカンガルーとなると脚に力がありますから、攻撃されれば死に繋がることもあるのです」と話している。
画像は『Mirror 2018年10月14日付「Woman, 64, left seriously injured after 6ft kangaroo attacked her and her family」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)