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【海外発!Breaking News】危篤の身内のもとに駆けつける途中で事故に遭った夫妻 見知らぬ男性の運転で最期の別れに間に合う(英)

TechinsightJapan 2019年3月20日 19時15分

見知らぬ他人への親切行為に自分の多くの時間を割くとなれば、その行為に踏み切るまで勇気ある決断が必要になることだろう。このほどイギリスで、ある男性が見知らぬ夫妻に長距離運転を申し出た。そのおかげで身内の最期を看取ることができた夫妻は、「彼の親切は言葉にならない」と深い感謝の気持ちを露わにしている。『Teesside Live』『Metro』などが伝えた。

英スコットランドのエディンバラに住むロン・ジリーズさん(77歳)と妻のシャーリーンさん(58歳)は3月10日、ケンブリッジにいるシャーリーンさんの母親が危篤状態と聞き、車で最期の別れに駆けつけようとしていた。

ところがダラム州ストックトン=オン=ティーズ近くの高速道路で交通事故に巻き込まれ、タイヤを破損。身動きできなくなった夫妻は道路脇で立ち往生しながら、一刻も早くケンブリッジに向かえる手配を電話で試みた。

しかしケンブリッジまでの車の手配が3時間後になることや、近くの駅までしか向かえないことを聞かされた夫妻は「もう間に合わないのではないか」と焦り、困り果てていた。そこへミドルズブラのノース・オームズビーに住む1児の父ディーン・ムーアさん(40歳)が偶然通りかかった。

多くの車が事故の様子を横目に通り過ぎる中、ディーンさんは車を止めて夫妻に大丈夫かどうか話しかけた。夫妻から全ての事情を聞き、淡々とした事務的対応をされた保険会社との電話のやり取りを知ったディーンさんは「私がケンブリッジまで運転しますよ」と申し出たのだ。

ストックトン=オン=ティーズからケンブリッジまでは、片道およそ322kmで3時間半ほどかかる。ケンブリッジまで夫妻を連れて行っても、今度はディーンさんがまた同じ時間をかけて家に戻らなければならない。見知らぬ男性にそんな面倒をかけられるはずもなく、ロンさんは「いやいや、往復だと大変な距離になるから」と言うもディーンさんは運転を主張し、夫妻がお金を払うと伝えてもそれを拒否した。そして、ディーンさんにケンブリッジまで送ってもらったおかげで、シャーリーンさんの母親の最期に立ち会うことができたのである。ロンさんは、感謝の気持ちをこのように露わにした。

「ディーンさんがしてくれた親切は、言葉では言い表せません。見知らぬ人にここまでのことをしてくれる人はいったいどれだけいるでしょうか。私たちが義母のもとに着いた時、義母は意識不明の状態でした。でも私たちは、義母の手を握って話しかけることができました。翌11日に、義母は息を引き取りました。もし、ディーンさんが救いの手を差し伸べてくれなければ、私たちは義母が生きている間に最期の別れを言うことは叶わなかったかもしれないのです。」

ディーンさんは、「困っている2人を見て、そのまま通り過ぎることはできませんでした。彼らにとって身内に会える最後のチャンスだと知ったので、連れて行ってあげようと思ったんです。多くの車が素通りしていましたが、自分は誠実な人間でありたいと思ったまでです。他人に親切にして自分の時間を彼らに与えることで、最悪の状況を逃れることも可能になるのです。2人が大切な家族の別れに間に合って本当に良かった」と話している。

このニュースを知った人からは、「なんていい人なの! 誠実というだけでなく、今の世の中に欠けている思いやりを彼は持っているわ。家族もきっと彼の親切行為を誇りに思うだろうね」「こんなポジティブなニュースを読めるのが嬉しい」「彼のような人がもっとたくさんいる世の中になったらと思う」「ここまでなかなかできることじゃないよね。すごい。よくやった」「ガソリン代だって馬鹿にならないのに、無料でオファーなんて。素晴らしい」「まさにヒーロー」といった声があがっている。

画像は『Teesside Live 2019年3月19日付「The extraordinary kindness of Teesside ‘stranger’ who drove couple 200 miles to see their dying mum」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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