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【海外発!Breaking News】亡き息子の心臓を移植された女児の鼓動に、母親「息子は彼女の中で生きている」(米)<動画あり>

TechinsightJapan 2019年8月4日 21時41分

昨年の夏、わずか2歳の男児が溺死した。家族は悲しみに暮れる中、臓器提供の決断を下して別れを告げた。それから約11か月が経ち、家族は男児の臓器受容者やその家族との対面を果たした。臓器を提供した男児は「希望という贈り物(Gift of Hope)」を届けただけでなく、2つの家族を固い絆で結び付けたことを『Inside Edition』『CBS Minnesota』などが伝えている。

米イリノイ州在住のブルック・イートンさん(Brooke Eaton)は昨年9月、2歳だった息子のキャズミヤー・“キャッシュ”・ランダース君(Cazmirr “Cash” Landers)をプール事故で亡くした。電車が大好きで活発だったキャッシュ君の突然の死に打ちのめされる中、家族はキャッシュ君の臓器提供を決めた。キャッシュ君の臓器は4人の子供たちに希望を届け、力強く動いていた心臓は心筋症で苦しんでいたローラ・ボンドちゃん(Lola Bond)に移植された。

当時生後6か月だったローラちゃんは、心臓の筋肉の異常のため心機能が低下する心筋症で苦しんでおり、心臓移植しか道は残されていなかった。また肥大した心臓が臓器を圧迫し始めており、ローラちゃんの心臓のタイムリミットも迫っていた。ローラちゃんにドナーが現れたという電話を受けた家族は歓喜した。

イリノイ州ミネアポリスにあるユニバーシティ・オブ・ミネソタ・マソニック・チルドレンズ病院で心臓移植手術を受けたローラちゃんは現在1歳4か月になるが、7月31日に同病院でブルックさんと初めて対面した。

ブルックさんは、ローラちゃんの祖母マーガレットさん・ボンド・ヴォレルさん(Margaret Bond Vorel)にハグすると、抱っこされていたローラちゃんに優しく声をかけた。その後ローラちゃんはブルックさんに手を伸ばして、安心したかのようにその胸に抱かれた。ブルックさんは「ハイ、ベイビー」とローラちゃんに話しかけたが、胸に迫るものがあるのだろう。声を詰まらせてローラちゃんの背中をさすり続けた。

そしてブルックさんはローラちゃんを膝の上に乗せ、聴診器でローラちゃんの心臓の鼓動を初めて聞いた。その表情からはブルックさんの中で切なさ、嬉しさ、そして様々な想いが交錯しているのが伝わってくる。

この2家族の対面の様子は病院のFacebookに投稿されており、ブルックさんはその胸のうちを次のように明かした。

「ローラちゃんを見た瞬間、私は心から愛おしいと思いました。『私の息子が彼女の中で生きているんだ』と心が震えたのです。彼女の心臓の鼓動は力強く、美しいとさえ感じました。息子はまだ私たちと一緒にいるのです。そしてローラちゃんを通して、一生終わることのない絆が生まれたのです。」

一方でマーガレットさんも「私たち家族と同じように、ローラのことを愛してくれるもう一つの家族ができたことは素晴らしいことです。キャッシュ君の人生はローラとともにあるのです」と語り、ブルックさんと固くハグを交わした。

なお全米臓器配分ネットワーク(UNOS)によると、2019年1月から6月の間にアメリカで行われた臓器移植は19,513件で、移植待機者リストには11万3千人以上が名を連ねているという。



画像は『Inside Edition 2019年8月1日公開YouTube「Mom Cuddles Baby Who Received Her Late Son’s Heart」』のサムネイル
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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