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【エンタがビタミン♪】『24時間テレビ』の意義 今年もネットで賛否の声「あれはチャリティーじゃない」、「ギャラもらってもいいと思う」

TechinsightJapan 2019年8月26日 19時50分

日本テレビ『24時間テレビ42「愛は地球を救う」』が8月24日午後6時半~25日午後8時54分に生放送された。1978年にスタートしたチャリティー番組も、近年になるとネットの普及とともにSNSで存在意義に関するツイートが見受けられるようになった。なかには「チャリティーなのに出演タレントがギャラをもらうのはおかしい」「募金されたお金はどこに回っているのか?」というお金についての疑問や、企画に対する「障害者の商業利用ではないか」「障害者が懸命に何かを達成しようとする場面をメディアがクローズアップする“感動ポルノ”」といった声が少なくない。ただ、一方では「『24時間テレビ』の質を保つにはギャラを払うべき」や「障害を持つ人が挑戦したことを否定しないでほしい」、「こういう障害の人もいるんだって一般の人が知るいい機会だと思う」といった声もあがっている。

お金の件については、全国から寄せられた募金の管理および適切な配分・行使を行うことを目的として「24時間テレビチャリティー委員会」が組織されており、その公式サイトで「皆様からお預かりした寄付金は、経費を差し引くことなく、支援活動に活用させていただきます。なお寄付金のクレジットカード決済及びキャリア決済のシステム利用料は差し引かれます」と説明して「福祉」、「環境」、「災害復興」での詳細な支援報告がされている。

ツイッター上には「集められた募金の内訳をきちんと開示してほしい。まぁ、ほとんどが出演者のギャラだろうから、無理だろうけど」という声もあるが、募金から経費を差し引くことはないとの説明からギャラに当てられてはいないようだ。

また「チャリティーなのにタレントにギャラが支払われているのはおかしい」、「募金活動経験してますけど、あれはチャリティーじゃないです。出演者に高いギャラを払っている時点で」との批判がある一方で、「24時間テレビは『タレントはギャラもらわずボランティアでやれ』って意見あるけど、わたしはギャラもらってもいいと思うよ! 終了時の募金額が6.8億円。すごいことだよ。プロフェッショナルが集まって、エンタメやって、継続的に募金集めてるんだもん。ギャラ払ってクオリティ保ったほうがいい」や「24時間テレビの募金額6.8億円! タレント出演料含む番組制作費をスポンサー料で全て賄ってるとしたら世界に誇れる超優秀なファンドレイジングイベント 国内でこんなにお金を集める企画ってそうそう聞いたことない」という声もある。

障害者がチャレンジする企画に関しても、「ここぞとばかりに、涙を頂戴するために、障害のある人ばかり取り上げるのはやめてほしい。健常者、障害者に関わらず、人の心を打つ感動する経験をしている人はたくさんいる」、「芸人とかに問答無用でマラソンさせるのも障害者をダシにして視聴率稼ぐのもきらい そもそも番組制作にかかってる莫大な費用を全部寄付しろよって思ってしまうな」という意見があれば、「仕事柄沢山のいろんな障害者の方と関わるけど、こういう障害の人もいるんだって一般の人が知るいい機会だと思うけど。ほとんどの人、障害者の事知らないじゃん…」、「企画の1つであれ障害者自身も24時間テレビがきっかけで挑戦するわけで、その経験は当人にとっては大事なものだろうから、決して意味の無いものとは言えないと思う」、「障害を持つ人が挑戦したことを否定しないでほしい」など様々だ。

折しも8月21日放送の日本テレビ系トークバラエティ番組『1周回って知らない話』に『24時間テレビ』の企画を立ち上げたプロデューサー都築忠彦氏(83)がインタビュー出演した。彼は当時を振り返り「ベトナム戦争が1975年に終わって3年目だったので、世界に残酷な映像が流れ暗い空気が漂った。そこで黄色いチャリTシャツに「幸せを求める」「平和を求める」との思いを込めた」という。

『24時間テレビ「愛は地球を救う」』は日本各地でチャリティーキャンペーン活動を行う番組として誕生したが、そのロゴは「大きな丸が太陽で、その周りをぐるぐる回る小さい丸は地球と皆の心」を表現しており、今こそ力を合わせて平和で幸せな地球にしようとの願いが込められているのだ。

番組スタートから40年以上が経ち、社会情勢や地上波放送のあり方が変化するなか『24時間テレビ』も世間の声に耳を傾けながら、当初の願いである「幸せを求める」「平和を求める」を共有できるように内容の検討が必要なのかもしれない。

画像は『24時間テレビ42 2019年8月25日付Instagram「人と人 ともに国技館へ 24時間駅伝」「浅田真央と立川ろう学校の生徒18名が、WANIMAの「やってみよう」にあわせ、弾けるような笑顔とともに、息のあったタップダンスを披露しました」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)

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