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【海外発!Breaking News】餌も与えられず庭に繋がれたままの犬、空腹で前足を噛んで失う(米)

TechinsightJapan 2019年11月23日 21時30分

人間による動物への虐待はいつまで経っても一向に減る様子がないが、このほどアメリカから飼い犬が外に繋がれ餌も与えられず放置されていたという一報が届いた。犬が保護された当時、空腹を凌ぐために口にしていたものはなんと自分の前足だった。『NEWS10 ABC』『The Sun』などが伝えている。

今月15日、米ニューヨーク州オチゴ郡クーパーズタウンに拠点を置く「サスケハナ動物虐待防止協会(Susquehanna SPCA)」がFacebookに投稿した保護犬の写真があまりにも痛々しい姿だったことから、人々の涙を誘った。それは前日の14日に保護した“ゾーイ(Zoe)”という名の9歳のジャーマン・シェパードの雌だった。

ゾーイが保護されたのは、同州エクセターのある住居の庭だった。当時その場所を訪れた宅配ドライバーのマーク・マギーさん(Mark McGee)が、雪に覆われた庭に繋がれていたゾーイを目にした。ゾーイには左前足が無く、まるでもぎ取られたかのように怪我をして出血していた。

またゾーイは餌や水を与えられている気配が見られないこともあり、心配したマークさんは飼い主が住んでいると思われる家のドアをノックしたが誰も出てくる気配はなかった。どうしてもゾーイのことを放っておけなかったマークさんは、サスケハナ動物虐待防止協会に連絡を入れた。現場にスタッフが到着しゾーイはそのまま動物病院へと連れて行かれ、X線検査を行ったところ胃の中に前足の骨の一部があることが分かった。

サスケハナ動物虐待防止協会のエグゼクティブディレクターであるステイシー・ヘインズ氏(Stacie Haynes)は、「ゾーイの胃にある骨は(空腹によって)自分の前足を噛んで食べたものと容易に推測できます」と語った。前足の怪我はひどく、ゾーイは保護された後も数日間、痛みをこらえているように見えたという。

またゾーイは肩が大きく腫れているように見え、がん腫瘍ではないかという心配もあった。ゾーイを発見したマークさんは同じ地区の配達を長いこと担当しており、夏頃からゾーイの肩が大きく腫れているように見えたと話している。ゾーイは検査のため同州にあるコーネル大学獣医科へと連れて行かれ検査を行った。

幸いにも腫れていたのはがん腫瘍では無く脂肪腫だったことが判明し、後日ゾーイは9歳という年齢も心配される中、脂肪腫を取り除く手術が無事に終わり、数日ほど様子を見て何も問題がなければそのままサスケハナ動物虐待防止協会に戻される予定だ。

ゾーイの飼い主であるカール・プリチャード(Carl Pritchard、59)は同協会から警察に通報されたことで、動物を拷問し怪我をさせて虐待し、適切な生活環境を与えず屋外に放置したとして起訴された。カールはゾーイの今回の治療費を払うことが出来ないためゾーイを同協会に引き渡すことに同意し、来月4日に裁判所に出廷する予定だ。

一番信頼をおいていたはずの飼い主に与えられた苦しみから現在立ち直りつつあるゾーイ。同協会では今後、ゾーイの新しい家族を探す予定とのことだ。

画像は『Susquehanna SPCA 2019年11月16日付Facebook「Zoe update: Oneonta Veterinary Clinic is showing this pretty lady what it feels like to be loved and cared for Look at the relief on her face!」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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