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【海外発!Breaking News】「死亡した証拠を」支払いを渋る保険会社へ遺体を持ち込んだ家族(南ア)<動画あり>

TechinsightJapan 2019年11月24日 5時50分

多くの人が加入している保険だが、中には加入者に高額な掛金を支払わせ、いざという時は保険金の支払いをいかに少なくするかに注力する保険会社もあるようだ。このほど南アフリカで亡くなった叔父の保険金を求めた家族が、保険会社に支払いを渋られることとなってしまった。そのことに業を煮やした家族がとった行動が人々の関心を集めている。『New York Post』『UNILAD』などが伝えた。

南アフリカのクワドゥクザで今月7日、シフィソ・ムチャーリさん(Sifiso Mtshali、46)という男性が亡くなり家族が葬儀の準備を進めようとしていた。シフィソさんの家族の一人であるムロンゴ・ントンベンレさんは、葬儀費用を補うため今月11日にヨハネスブルグに本拠地を置く保険会社「オールド・ミューチュアル・サウス・アフリカ」のクワズール・ナタール州の支店を訪れ、シフィソさんの死亡保険金3万ランド(約22万1200円)を請求した。

ところが保険会社から「保険金を受け取るまで2日間ほどかかる」と言われ、ムロンゴさんは必要書類を提出して、その日は保険会社をあとにした。しかし2日経った13日に保険会社から連絡が来なかったため、ムロンゴさんは14日に再び保険会社を訪れたが、散々待たされたにもかかわらず翌日に来るように言い渡され、そのまま自宅に戻ったという。

そして15日、ムロンゴさんは保険会社で3時間ほど待たされ、業を煮やして「何故そんなに時間がかかるのか?」と尋ねたところ、保険会社側から「再審査中のため、さらに3時間ほどかかる」と言われてしまった。これにはムロンゴさんも我慢の限界だったようで、当時のことをこのように語っている。

「私たち家族は怒りが湧いてきました。叔父のシフィソをズールー族のしきたりに則って17日までに葬儀をしなければならず、その準備ができるようにしておきたかったのです。保険会社が私たちの書類が不十分で叔父の死を疑うというのであれば、もう彼の遺体をここに証拠として持って来るしかないと思いました。」

そしてムロンゴさんら家族は、保険会社がシフィソさんの死亡を認めざるを得ない最終手段に出た。葬儀会社のスタッフと話し合い、シフィソさんの遺体を車に乗せ、保険会社の事務所内に運び入れたのだ。驚いた保険会社スタッフは、その日のうちに保険金全額を家族に支払ったという。

この時のムロンゴさん達の様子を撮影した動画が今月19日にSNSに投稿され、多くの人にシェアされた。動画には青い袋に納められたシフォソさんの遺体を運ぶムロンゴさんら家族の姿があった。この動画を見た人達からは次のようなコメントが届いた。

「この会社で生命保険、葬儀費保証、退職年金と契約をしているけど正直、彼らのサービスには満足していない。」
「私はこの保険会社の契約を全て解約しました。彼らの利益は黒人の葬儀からきているのに…。」
「私も同じようなことがあった。Twitterで怒りをぶつけなければならなかった。」

多くの人が同保険会社の対応に不満を抱えているようだが、動画が投稿されたSNSには同保険会社からのコメントも見受けられた。

「今回の件ではご家族に大きな動揺を与えてしまいました。保険金は支払い済みだということを確認しています。私たちの思いはご家族とともにあります。この件は非常に繊細な問題であるため、私たちは彼らと直接やり取りを続けていく所存です。」

しかしながら南アフリカ葬祭業協会のスポークスマンは「この問題は簡単に終わらせる訳にはいきません。我々はオールド・ミューチュアル・サウス・アフリカに対して法的措置をとることも検討しています」と述べている。



画像は『New York Post 2019年11月20日付「Family drags uncle’s corpse to insurance company to prove he’s dead」(Twitter)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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