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【海外発!Breaking News】30年ぶりインドにヒマラヤ山脈の絶景が蘇る 都市封鎖による大気汚染激減が原因か

TechinsightJapan 2020年4月13日 16時10分

13億6千万人超が暮らすインドの都市から、約30年ぶりにヒマラヤ山脈を望むことができるようになり話題となっている。インド全土で先月25日から始まったロックダウン(都市封鎖)により、大気汚染が低減したことが原因とみられている。

インド北部のパンジャブ州ジャランダールなどの都市から今月初旬、約200キロ離れたヒマラヤ山脈の絶景が確認され注目を集めている。ロックダウンにより工場が閉鎖されるなど、世界中が経済的な打撃を受けるなかの思わぬ朗報に、SNSには市民らが写真付きで多数のコメントをあげている。

「車が道路を埋め尽くすことがなくなって、空気がきれいになったのを感じるんだ。雪に覆われた偉大なヒマラヤをこうやって拝めるのは本当に嬉しいことだよ。」
「ヒマラヤ山脈だけじゃないんだ。夜になると星が見えるんだ。こんなのは滅多に見られるもんじゃないよ。」
「驚いたよ。こんな絶景が見られるなんで、信じられない。」
「屋根の上からヒマラヤのダウラダー山脈が見えるんだ。まさかと思ったね。大気の汚染が母なる地球にどれだけ影響を与えてきたのか、考えさせられるよ。」
「本当に美しい光景だ。ロックダウンに感謝しなくちゃね。」



世界保健機関(WHO)の最近のデータでは、インド国内では健康への影響が懸念される微小粒子状物質「PM2.5」のレベルが安全とされる基準値の5倍を記録しており、大気汚染が深刻な問題となっていた。しかし政府は3月22日に国際線の受け入れを停止し、全国75地区を封鎖するなどインド全土のロックダウンに向けての準備を着々と進め、その後国内線、鉄道、バス、メトロ、タクシーなど交通機関のほとんどがストップした。

大気汚染が低減していることはデータでも裏付けられており、『India Today』が3月16日から27日に行った調査では、大気汚染の程度を示す指標である空気質指数(AQI)が33%も改善されていた。またインド中央公害規制委員会(Central Pollution Control Board: CPCB)は、ロックダウン初日のデリーでは、粒子状物質「PM10」が前日と比較して44%も減少していたことを公表している。

ちなみに2月下旬には、NASA(アメリカ航空宇宙局)とESA(欧州宇宙機関)が、中国上空で二酸化窒素の大幅な減少を確認したことを発表していた。

画像は『Abbu Pandit 2020年4月3日付Twitter「The same mountains from my home」』『TjSingh 2020年4月4日付Twitter「Himalaya mountains can be seen from Jalandhar since pollution has reduced in Punjab.」』『JAGGA jatt 2020年4月6日付Twitter「Photo taken from Sialkot Punjab - Kashmir’s mountains are clear as the weather clears.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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