国外からの新型コロナウイルス流入を防ぐために多くの国が旅行者の出入国を禁じており、自国民であっても帰国の際は14日間の自主隔離や外出禁止措置をとる国も多い。このほどシンガポールに帰国した女性が検疫措置のため、政府が指定したホテルに14日間留まらなければならなかった。しかしそのホテルが4つ星ホテルだったことでメディアの注目を集めている。『New York Post』『ABC 14 News』などが伝えた。
シンガポール政府は先月20日から新型コロナウイルスの感染予防策として、入国者に対して14日間の検疫措置をとっている。そして最近、海外からシンガポールに帰国したカテリーナ・アンさん(Katerina Ang)が帰国直後に隔離生活を送った場所が4つ星ホテルだったことで関心が集まっている。
カテリーナさんが宿泊したホテルは名前が明かされていないものの、世界最大級の屋上プールを持ち、カジノやホテルなどを備えた統合型リゾート施設でマリーナベイ・サンズの周辺にあるホテルとのことだ。高層階にあると思われる部屋の窓からカテリーナさんが撮影した写真には、大きなプールが写っている。
しかしカテリーナさんは、すぐにこのホテルで過ごす時間がバカンスではなく検疫のための隔離だということを自覚することになった。宿泊初日にホテルの受付スタッフから、14日間は部屋から一歩も出ることは許されず、当然のことながらプールなどのホテル内の施設を利用することもできないことを伝えられたのだ。
食事は一日3回、防護服を着用したホテルスタッフが部屋のドアの前にある台の上に置いてくれるが、部屋の清掃はなく定期的に届けられるシーツやリネン類を受け取って自分でベッドメイキングをしていたようだ。
4つ星といえども、カテリーナさんが宿泊していた部屋は220平方フィート(約20.4平方メートル)とお世辞にも広いとは言えない。唯一、床から天井まで約20フィート(約6メートル)もある窓からの景色がカテリーナさんを癒してくれたようだ。
シンガポールではこのように帰国者などの検疫のために政府が7500室ほどホテルの部屋を確保しており、『New York Post』ではそのすべてが1泊150ドル(約1万6000円)以上であることを伝えている。もちろん滞在費用は政府が負担しており、カテリーナさんのように4つ星、または5つ星のホテルで14日間の検疫生活を送る帰国者がいるようだ。
『Bloomberg』が先月に伝えたところによると、イギリスからシンガポールに入国した大学生のチェルシー・リーさん(Chelsie Lee、21)は検疫のために政府の指定で1泊数百ドル(数万円)はする5つ星のリゾートホテル「シャングリ・ラ ラサセントーサ リゾート&スパ シンガポール」で14日間の検疫生活を送ったそうだ。
チェルシーさんはこのホテルで、朝はルームサービスのスクランブルエッグ、ソーセージ、ハッシュポテトにクロワッサンを部屋のバルコニーからのオーシャンビューを楽しみながら味わったとのことだ。もちろんこの宿泊費も政府負担によるものだが、部屋から出るなどの違反を犯した場合は、最高1万シンガポールドル(約76万円)の罰金か最長6か月間は刑務所で過ごすことになる。
シンガポールホテル協会では、このように検疫措置の場としてホテルを提供することについて次のように述べている。
「引き受けるかどうかは各ホテルの判断に任せています。しかし今回の対応は観光業が成り立たない今、財政的な圧迫を軽減するのに一役買っているのです。」
米ジョンズ・ホプキンス大学リサーチセンターの感染データによると、シンガポールでは現地時間18日0時の時点で新型コロナウイルスの感染者数は5050人と日本の半数程度だが、帰国者に対しては徹底的な措置が取られているようだ。
画像は『New York Post 2020年4月15日付「I spent two weeks quarantined in a four-star hotel」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)
シンガポール政府は先月20日から新型コロナウイルスの感染予防策として、入国者に対して14日間の検疫措置をとっている。そして最近、海外からシンガポールに帰国したカテリーナ・アンさん(Katerina Ang)が帰国直後に隔離生活を送った場所が4つ星ホテルだったことで関心が集まっている。
カテリーナさんが宿泊したホテルは名前が明かされていないものの、世界最大級の屋上プールを持ち、カジノやホテルなどを備えた統合型リゾート施設でマリーナベイ・サンズの周辺にあるホテルとのことだ。高層階にあると思われる部屋の窓からカテリーナさんが撮影した写真には、大きなプールが写っている。
しかしカテリーナさんは、すぐにこのホテルで過ごす時間がバカンスではなく検疫のための隔離だということを自覚することになった。宿泊初日にホテルの受付スタッフから、14日間は部屋から一歩も出ることは許されず、当然のことながらプールなどのホテル内の施設を利用することもできないことを伝えられたのだ。
食事は一日3回、防護服を着用したホテルスタッフが部屋のドアの前にある台の上に置いてくれるが、部屋の清掃はなく定期的に届けられるシーツやリネン類を受け取って自分でベッドメイキングをしていたようだ。
4つ星といえども、カテリーナさんが宿泊していた部屋は220平方フィート(約20.4平方メートル)とお世辞にも広いとは言えない。唯一、床から天井まで約20フィート(約6メートル)もある窓からの景色がカテリーナさんを癒してくれたようだ。
シンガポールではこのように帰国者などの検疫のために政府が7500室ほどホテルの部屋を確保しており、『New York Post』ではそのすべてが1泊150ドル(約1万6000円)以上であることを伝えている。もちろん滞在費用は政府が負担しており、カテリーナさんのように4つ星、または5つ星のホテルで14日間の検疫生活を送る帰国者がいるようだ。
『Bloomberg』が先月に伝えたところによると、イギリスからシンガポールに入国した大学生のチェルシー・リーさん(Chelsie Lee、21)は検疫のために政府の指定で1泊数百ドル(数万円)はする5つ星のリゾートホテル「シャングリ・ラ ラサセントーサ リゾート&スパ シンガポール」で14日間の検疫生活を送ったそうだ。
チェルシーさんはこのホテルで、朝はルームサービスのスクランブルエッグ、ソーセージ、ハッシュポテトにクロワッサンを部屋のバルコニーからのオーシャンビューを楽しみながら味わったとのことだ。もちろんこの宿泊費も政府負担によるものだが、部屋から出るなどの違反を犯した場合は、最高1万シンガポールドル(約76万円)の罰金か最長6か月間は刑務所で過ごすことになる。
シンガポールホテル協会では、このように検疫措置の場としてホテルを提供することについて次のように述べている。
「引き受けるかどうかは各ホテルの判断に任せています。しかし今回の対応は観光業が成り立たない今、財政的な圧迫を軽減するのに一役買っているのです。」
米ジョンズ・ホプキンス大学リサーチセンターの感染データによると、シンガポールでは現地時間18日0時の時点で新型コロナウイルスの感染者数は5050人と日本の半数程度だが、帰国者に対しては徹底的な措置が取られているようだ。
画像は『New York Post 2020年4月15日付「I spent two weeks quarantined in a four-star hotel」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)